AK47テレビショッピング

明るい雰囲気のテレビスタジオ。和洋問わず、テレビショッピングっていうのはこうゆうテンションみたいですね。
「素敵なアイスクリームメーカーの次はなに?」、なんと紹介されるのはAK-47です。
実はこの動画、世界規模で活動する武器規制運動団体「コントロール・アームズ」の広報動画です。
隙だらけのATT(武器貿易条約)を締結する事を求め、世界規模の連携を目指す非営利団体が、コントロール・アームズです。

昔から武器商人は「死の商人」と呼ばれていました。血と憎悪の匂いがある場所に、それらを爆発させるための火器を売りに行くからです。
しかし、戦争商売は国家さえ絡んでくる巨大なビジネスです。その国の武器商人を摘発する事は、その国のダークサイドを覗いてしまうという事でもあるので、基本的には違法取引などで捕まる事はありません。
そればかりか、事実を知ったら驚愕してしまうほどの犯罪者に、武器商人の手でAK-47や、時にはRPG-7までもが売りさばかれています。
なんと共謀者は政府関係の人間であったりもします。彼らはあたかも用意してあるかのような武器取引条約の抜け道を、大手を振って歩いています。

このコントロール・アームズは、映画「ロード・オブ・ウォー」の制作にも関わっています。
これはニコラス・ケイジ演じる武器商人・ユーリ・オルロフを主人公に置く、「武器商人」に焦点を当てた映画です。
この映画は本物の武器商人への取材をもとに制作されています。
戦争商売の暗部に光を当てた映画のためか、制作当時はハリウッドの大抵のスタジオが撮影を断ったそうです。

結果、出演陣がギャラの引き下げに応じたため、なんとか資金が用意でき、撮影を続行出来た……なんて裏話もあります。

「おまえは地球上で最も貧しい人々に殺しあう術を与えることで金を稼いでいる」
イーサン・ホーク演じるインターポールのジャック・バレンタインのセリフです。