ウクライナの謎の新型ブルパップ・ライフル

最近旧ソ連圏ではウクライナ軍の新型ライフルがしばしばニュースに登場します。特にロシア語で自動小銃と入れるとすぐに画像がヒットするくらいです。

その名も”Малюк”「マリューク」だそうです。

マリューク

 

機関部はプレス跡などからみてもわかるように、AKシリーズからの流用のようで、当然AK系統のマガジンが使用できます。そしてこの画像にはAKMなどで使用されるマガジンとAK74で使用されるマガジンがそれぞれライフルに装着された状態で掲載されています。したがって、5.45mm、7.62mmそれぞれの弾薬が使用できる2タイプが生産される予定だと考えられます。おそらく、ウクライナにもかなり相当数AKM用の弾薬備蓄、また製造設備が残っているのでしょう。

 

記事によると、初めはAKMやAK74をブルパップ方式に変更していくことが目的だったようですが、度重なる調整・変更・改善の結果、かなり多くの部分はオリジナルなものとなっているそうです。(そうだろうか?)確かに、FAMASやL85のような割と流動的なデザインが目を引きます。

 

開発者によると、このライフルはAKシリーズよりも信頼性が高く、反動が少ないそうです。実際に重さもストック付のAK74より100g程度軽いようです。さらに、AKとは違う点ですが、初期状態からバイポッドやダットサイトが設置できるピカティニーレールが標準装備されていることと、トリガー付近にマガジン排出用のボタンがあるということだそうです。これにより素早くマガジンが排出できるそうです。(この排出用のボタンに泥が詰まって弊害を引き起こさないか心配ですが)

 

結果的にこのライフルにとって幸いだったのは最近まで戦闘が続いていたウクライナ東部での実戦で使用することができたということだったそうです。実際に開発してはその都度、戦場でテストして、というのは銃の開発環境においては最も好ましい条件ですね。

 

現在はまだ制式採用はされていませんが、ウクライナの国防省や悪名高い国家親衛隊が採用に興味を示しているとのことでした。

 

 

ご存知の方がいると思いますが、かつてかのソ連軍においてものAKのブルパップ化計画がありました。見た目にもAKを無理やりブルパップにした感じの、割と不格好なものだったと思います。

そしてその計画が受け継がれていたのか、ウクライナ軍新型ライフル AKをブルパップ化することを2004年くらいから検討していました。しかし、出来上がったのはほぼ完全にAK74を切り貼りしてブル・パップ方式にしたツギハギ感のあるライフルでした。「ヴェプル」というそうです。

 

ヴェプル

唯一気になる点ですが、フロントサイトがAR系統の物に似ていることでしょうか。当時はウクライナでメディアで取り上げられるも、しばらくすると話題にも上らなくなってしまいました。しかしどうやら、計画自体は温存されており、2015年には新型ブルパップ・ライフル「マリューク」としてウクライナに帰ってきたようです。

(文: ピョートル・石倉)

 

引用・参考資料
http://glavnoe.ua/news/n242290
http://weapon.at.ua/load/233-1-0-338