古代の神秘をまとうルーン文字

古代ルーン文字 (引用:wikipedia)

ルーン文字とは1世紀頃に、当時のギリシア・ラテン・北イタリア文字などを参考に、ゲルマン民族によって考案された古代文字である。
伝説によるとゲルマンの主神オーディン自らが、自らを自らに捧げる苦行によって獲得された文字だと伝えられている。
当時ルーン文字は一般的な文字として、当時のゲルマン民族によって広く用いられてきた。現存最古の文字としては北ドイツでブローチに彫られたものとされている。また、4~5世紀のスウェーデン出土の石棺にも刻まれている。
ルーン文字が非常に角ばった形で構成されているのは、当時木簡などにナイフなどの鋭利な刃物で刻まれたからとも言われている。
また、当時の木簡に刻まれたルーン文字の多くは消滅し、代わりに当時の武器や貨幣、石碑に刻まれているものが多く現存していることから、ルーン文字はオカルト的なシンボルとして扱われて来たと思われた。その後は悪魔から身を守る呪術的な文字として用いられて来たと言う。

アドルフ・ヒトラー (引用:wikipedia)

それを近代に再び用いたのが、ナチスのアドルフ・ヒトラー総統である。その代表的なシンボルが「かぎ十字」ことハーケンクロイツである。これはルーン文字 のシゲルを交差させた結合文字だと言われている。そのイメージは勝利と太陽を表しており、これをシンボルとして採用したナチスは呪術的にも世界を支配しよ うと言う意図が表れている。
ヒトラーがハーケンクロイツついて述べた言葉がある。ヒトラー曰く、ハーケンクロイツはアーリア人種の勝利の為の戦いの使命と共に、永遠に反ユダヤ的である創造の勝利を表していると述べたと言われている。
更に、親衛隊の象徴であるSのルーン文字には、魂や太陽と言った意味があると言う。
ナチスはこうした古代の呪術的なシンボルであるルーン文字を現代に呼び起こして、呪術的な力を得ようとしていたと思われる。
文章 藤原真