マルゼン レミントン ライアット ショットガン

マルゼン レミントン ライアット ショットガン

写真&解説 YAS

解説

1981年当時、伝説的な刑事ドラマ『西部警察』が大人気となっており、西部警察署捜査課、大門団長の愛銃、レミントン M31ショットガンはモデルガンメーカーMGCとのタイアップにより爆発的な知名度を誇っていた。
すぐ後を追うようにマルゼンからも今回紹介するエアソフトガンのライアットショットガンが発売、これもまた人気モデルとなった。

銃身やストックを短く切り詰め、近接射撃で広範囲に散弾(あるいはスラグ弾)を撃ち出すソードオフ ショットガンにスコープを搭載し、ヘリから身を乗り出して犯人を狙撃する大門団長の雄姿に誰しもが心踊らせていた時代。

マルゼンのライアットショットガンは1986年のモデルチェンジを経て、現在もラインアップするケースレス式エアコッキングガンのCA870、ライブカート式ガスガンのM870、M1100のといった高性能なシリーズに発展し、ショットガンのエアガンといえばマルゼンといったイメージが定着してゆく。

1980年代からはじまるサバイバルゲームブームにおいては、ライブカート式のエアガンはケースレス式のエアガンや連射可能なガスガンに比べゲームで不利な面もあり一時は下火となったが、遊び方や価値観が多様化した現在、ワンメイクゲームや3ガンマッチ、アクション映画などの影響もあり、再び注目を集める存在となっている。
ショットシェルを素早くクアッドロードして連射、排莢といったアクションは他のエアガンにはない魅力を秘めているのだ。

サイドビュー左
サイドビュー右
マルゼンのライアットショットガンはストックレスとメタルフォールディングストック付きの2バージョンからスタートした。

マズル
バレル上部に一体成型だがビードがあり、これで狙うことができる。ショットガンのためリアサイトはなし。インナーバレルはグレーの樹脂製のようだ。

フォアエンド
フォアエンドは樹脂製だが、木目調のテクスチャ処理がされている。のちに追加発売されたポリスカスタムでは茶色の樹脂製グリップとフォアエンドが採用されている。ポンプアクションはかなり重め。

レシーバー
レシーバーは樹脂製。ポンプアクションでエジェクションポートからショットシェルが排莢される様は誰しもが興奮するところだ。アクションバーロックこそついていないがフォアエンドを引いているとトリガーが引けない仕組みとなっている。

ピストルグリップ
トリガーは金属製だが、トリガープルは5kgとかなり重め。クロスボルト式のセフティ。ピストルグリップはやや大柄だが握りやすい。

ローディングゲート
装填
フォアエンドをコッキングし、少し戻すとリフターが開くのでショットシェルを4発チューブマガジンへと装填する。シェルの入れにくさがあるが、ここは1986年のモデルチェンジで改良されている。

フォールディングメタルストック
フォールディングメタルストックはスチールプレス製。矢印のロックボタンを押して展開する。バット部にロック機構はなく、それなりのガタツキがあるが、このストックのカッコよさに誰しも当時は憧れていたものだ。

ショットシェル
付属するショットシェルは6発で、マルゼン独自の6mmつづみ弾の重量は平均0.167g。
ショットシェルの後部の穴から弾を装填する。

命中精度は5m先のA4用紙に10発撃って6発当たるかといったところだ。比較的真っ直ぐ飛ぶときもあるが、あらぬ方向に飛ぶ弾道もでる。また経年劣化か最初のシェルがチューブマガジンから装填されないことがあり、指でストッパーを押して初弾を引き出せば次弾からはスムーズにポンプアクションで装填できた。

マルゼンのライアットショットガンは6mmつづみ弾なので、口径の同じ6mmBB弾をそのまま使用できる。本パッケージには6mmつづみ弾のみ付属していたが、開発時にはマークスマンガバメントのように6mmBB弾との使い分けが想定されていたようだ。また6mmBB弾が一般化した後は製品の変更をすることなくBB弾方式へ移行できたのはマルゼン製品ならではだ。
0.2gの6mmBB弾を撃ったが、より弾道は安定し、5m先のA4紙へのヒット率が高まった。初速は60m/sちょっとといったところだ。

パッケージ
パッケージはアメリカンポリスの描かれたデザインだ。

ショットシェルとのサイズ比較
参考までに12番ゲージショットシェルとのサイズ比較。断然マルゼンのシェルのほうが小さい。

バリエーション
スタンダードなピストルグリップ付きモデル、今回紹介したメタルストック付きモデルのほか、固定ストックのウイングマスターモデル、ライフルサイト付きで茶色のグリップ&フォアエンドのポリスカスタムも発売された。

取説
MGCなどもそうだが当時はこういった手書きの味のあるイラスト付きの取扱説明書が多かった。マニュアル.PDF (9.06MB)

DATA


発売年 1981年11月10日 (ライアット・ショットガン)
1984年初頭 (ウイングマスター/ポリスカスタム)
発売時価格 ¥7,800 (ライアット・ショットガン)
¥9,800 (ライアット・ショットガン メタルストック付)
¥8,800 (ウイングマスター [初期型])
¥8,000 (ポリスカスタム)
全長 実測 596~842mm
重量 実測 1,371g (ショットシェル含まず)
バレル長 -mm
発射方式 ポンプアクション式コッキング
使用弾 6mmつづみ弾
装弾数 4発+1
平均初速 76.27m/s (0.486J、0.167g、24度)

撮影協力:ミリタリーグッズ.com

ミリタリーグッズ.COM

2022/12/31


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