東京マルイ ガスガン ハイキャパ D.O.R
2019年4月19日、東京マルイからガスブローバックガン、ハイキャパ D.O.Rが発売されたのでレビュー。
その安定した力強いブローバック、31発のハイキャパシティ、抜群の命中精度と、東京マルイのハイキャパシリーズは2004年に発売されて以来のベストセラーモデルだ。
これまで多くのバリエーションモデルが展開されてきたが、今回、ビッグマイナーチェンジとも言える大掛かりな改修が行われ、さらに使いやすくなったハイキャパ D.O.Rをレビューしよう。
今回もフライングスクワッドで購入した市販品でレビューする。
スペック & 初速データ | |||||||||||||||||||||||
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※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温26.3度、湿度59%、10発、X3200 Mk3にて測定。 |
マイクロプロサイトが搭載された商品写真のパッケージ。プロサイトが付属しないことも明記されている。
パッケージサイズは縦32cm x 横19cm x 高さ5.5cm。
パッケージ内容は、ハイキャパ D.O.R本体、マガジン、ローマウント用ツメ付電池フタ、ローマウント用ネジ×2、ハイマウント用マウントベース、ハイマウント用ネジ×2、マウントレイル 、取付ネジ×2、取付穴加工治具、保護キャップ、取扱い注意・説明書、注文書、クリーニングロッド、BB弾少々。
従来のハイキャパに比べて、角が取れ、柔らかな曲線も見られるようになったスライド。
ダイキャスト製のシャーシや樹脂製のグリップフレームはハイキャパ5.1を踏襲している。
スライド左にはD.O.Rの刻印がある。Direct Optics Readyの頭文字で、スライドに同社のマイクロプロサイト(ドットサイト)を搭載できるのが大きな特徴のひとつだ。
スライドを後退させホールドオープンしてみる。シルバーメッキのアウターバレルとリコイルスプリングガイドが美しい。ショートリコイルも再現するのは従来のハイキャパ同様。
コック&ロック可能なアンビのサムセーフティ、ハンマー、ビーバーテイルのグリップセフティはダイキャスト製でシルバーにメッキされている。黒染めだと使用していると色落ちすることもあるので、この仕上げは嬉しい。
また、今回から内部ユニットが刷新され、ネジ止めだった部分がファイアリングピンのモールドに変更された。
ドットサイトを搭載した際に干渉しないようにハンマートップはカットされ、スライドが引きやすいよう側面後部に出っ張りがある。
スライド上部にはフルート加工があり、チェンバー上部には.45 ACPの刻印がある。スライド側面のセレーションは前後にあり、従来のハイキャパよりピッチ幅が大きくなっている。
ドブテイル式の多面形状フロントサイト、Yノッチとでも言ったらよいだろうか、独特なタクティカルリアサイトは共に樹脂製。
トップのネジ1本でリアサイトを取り外すと、マイクロプロサイト用のマウントとなる。前側の溝にベースの爪を引っ掛け、後ろ側の2本のネジで固定する。
取り付け方法は2種類。一つはローマウントでダイレクトに装着。
そしてもうひとつはハイマウントで装着。こちらはアイアンサイトがベースについているので電池が切れた場合でもサイティング可能だ。
ただ、ドットサイトがスライド幅より少しはみ出ていたり、後部が飛び出していたりと、D.O.Rと言うわりには後付け感があるスタイル。
ハイマウントは付属の少し長い黒いネジ、ローマウントは電池蓋を詰めのある付属パーツに交換し、少し短い銀色のネジを使用して取り付ける。とくに電池蓋のネジはとても小さいので紛失には注意しよう。
フラットタイプのトリガーは樹脂製でシルバーメッキ。シングルアクションオンリーのトリガープルは約400gと軽く、ストレートに引けてストロークも短いのでとても撃ちやすい。ハイキャパの人気の理由の一つがここにある。従来の5.1より100gほど軽い。
グリップはハイキャップマガジン仕様だけあって、そこそこ太くて角ばっているが、握りにくいほどでもない。
ダストカバーには付属のアンダーマウントレールを取り付けられる。シャーシ内側から付属のツールで穴を開け、2本のネジで固定する。対応するウエポンライトなどを装着可能だ。
マガジンは従来のハイキャパシリーズと共用できる。装弾数31発で亜鉛ダイキャスト製、リップからも、前面のスリットからも装填可能だ。ハイキャパのマガジンは装弾数もさることながら大容量でもあるので、安定した射撃に定評がある。
通常分解。チャンバー左横に可変ホップアップの調節ダイヤルがある。
M45A1で採用されたピストンを下からネジ止めするタイプに変更されている。またリコイルスプリングガイドのクッションラバーも厚みが増している。スライドストップはスライド内側の金属パーツに噛み合う強化タイプはゴールドマッチ同様だ。
アウターバレル形状やチャンバーカバー、リコイルスプリングガイドはD.O.Rは従来とは異なる。リコイルプラグは5.1と同じ、リコイルスプリングは共通に見える。
D.O.Rは従来のアウターバレルとチャンバーカバーのロック方法ではなく、M45A1と同様の方式に変わった。
スライドストップはゴールドマッチより短いセミロングタイプが付いている。ゴールドマッチのロングスライドストップもD.O.Rに装着できた。
シャーシ側の基本形状はゴールドマッチと同様。ゴールドマッチ、5.1のスライドはDORに搭載でき、撃つこともできた。逆にゴールドマッチやDORのスライドは5.1には搭載できない。
M45A1同様ピストンローラーが内蔵される。シリンダー形状は異なり、M45A1のスライドはD.O.Rに搭載できない。
逆にD.O.RのスライドはM45A1に搭載でき撃てた。シングルスタックD.O.R。これはこれでカッコいい。
本体と空のマガジンの実測重量は840g。
空マガジン単体の重量は314g。
実射に関してはもはや言うまでもなく素晴らしい弾道。20mでA3ターゲット、30mでマンターゲット上半身にバシバシと当てられる。平均初速も74m/sと高く、軽快で確実な作動でトラブルも一切なし。
今回、モロ☆さんにもハイキャパ D.O.Rをレビュー頂いたのでご参考にどうぞ。
昔からよく当たり、たくさん撃てるエアソフトは売れると言われているが、ハイキャパD.O.Rはさまにそれを地で行く一丁だ。マルイオリジナルデザインも1911クローンがこれだけ世にある現在、もはやネガティブな要素にはならないだろう。むしろデザインは洗練され、カスタム1911にありそうな雰囲気すらある。価格もリーズナブルだし、ガスブロのデファクトスタンダードともいえる製品だ。
スライドにドットサイトをダイレクトマウントでき、さらに使い勝手が向上したハイキャパ D.O.R。これからもシューターに、そしてサバゲーマーに愛されるツールであり続けるだろう。
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