トレーサーの魅力 フルオート・トレーサーと蓄光弾の紹介

インドア専用蓄光弾 0.16g ハイパー道楽 オリジナルブランド

ハイパー道楽オリジナルブランドのBB弾を製造したので、そのコンセプトなどを紹介しよう。

ここ数年、インドアサバゲー場を企画・設計させていただき、自身もインドアフィールドでサバゲーをすることが多くなった。天候に左右されず、一年中快適なコンディションでゲームができる屋内サバゲ施設は都内をはじめ増えている。

レスポンス向上が最近のトレンド



屋内フィールドではCQBと呼ばれる接近戦闘が中心だ。そういったフィールドではバリケードや窓などから一瞬見えた敵に対して、いかに素早くBB弾を当てられるかが勝敗を分けることになる。
「トリガーレスポンス」という要素が以前に比べてより重視されるポイントとなり、電子トリガーは今や定番のカスタムメニューだし、海外メーカーからはこぞってFETや電子トリガー搭載モデルが発売されている。
しかしトリガーチューンで出来るレスポンスアップは弾を発射するところまでだ。

発射された弾が速ければ速いほど、弾はより早くターゲットに到達する。しかしエアソフトガンの威力は上限が決められており、その規定値より初速を上げることはできない。
関東で一般的なインドアフィールドでは、概ね0.8J程度がレギュレーションとなっていて、0.2gBB弾での初速は89.5m/sが上限となる。



これを逆転の発想で、銃の威力を上げることなく、BB弾の重量を軽くして初速を上げるというコンセプトで製作したのが今回紹介するハイパー道楽オリジナルブランドの『インドア専用蓄光弾 フォトンBB 0.16g』だ。

あくまで理論値だが、0.8Jのエアソフトガンで0.2g弾を撃った場合、その初速上限は89.5m/sで、これを0.16gBB弾に変更した場合、初速上限は約100m/sとなる。
※0.8Jにて使用の場合であれば、初速上限に安全マージンを取ってご使用ください。

たとえば約0.5Jのハンドガンだとすれば、0.2g弾なら初速は約70m/sだが、0.16g弾であれば78m/sとなる。内部ユニットをカスタムするより手軽に、そして安全に初速がアップできるのだ。

実際に初速を測ってみたところ、

0.2g 0.16g
東京マルイ 次世代電動ガン HK416デルタカスタム
89m/s 99m/s
東京マルイ ハイサイクル電動ガン M4パトリオットHC
78m/s 86m/s
東京マルイ 電動ハンドガン グロック18C
64m/s 73m/s

という結果で、およそ10~12%程度の初速アップとなった。
※最新ロットでの計測

初速差は体感できる

初速差は体感できる
0.16gと0.2g弾の初速差は実際に撃ってみればわかるが、体感できるほどの差として感じられる。
先日チームでインドアフィールドで遊んだ際に、このBB弾を何人かのチームメイトに試してもらったが、
「え? この弾、速くない!?」
「トレーサーが光った瞬間に弾が飛んでくる感じ」
「これは避けられないw」という話が聞けた。
まあ、個人の感想とはいえ、自分でもゲームで試してみたが、10%ほどの初速差ではあるが、0.2g弾より軽快に飛んでいく印象は確かに感じた。

例えば初速78m/sの0.2g弾と初速86m/sの0.16g弾の着弾差を理論値で計算した場合、
距離20m以下であれば40cm~50cmほど、先に0.16g弾が着弾する計算だ。
> [参考記事] BB弾の弾道学

0.16g弾のデメリットは?

0.16g弾にはデメリットもある。重量が軽いことで風の影響を受け、弾がバラけやすくなるということだ。
しかし、インドアフィールドであれば問題になるほど風の影響は受けないだろう。
また、空気抵抗により、より威力が減衰しやすいというのもある。30m~40m先で体にあたった感触を比べてみればわかるが、0.2g弾に比べて当たりが優しい。ただこれも交戦距離の短いインドアであれば、さほど問題にはならない程度だ。

BB弾表面
軽い弾はそもそも精度が不安、という方もいるかもしれないが、このフォトンBB弾0.16gは、現在国内で流通する最も信頼性の高いメジャーメーカーと同じ台湾の工場で作られている。OEMなどではなく、完全新規の開発だ。実際に屋内フィールドの45m射線で撃ち比べても、0.2g弾と遜色ない弾道を見せた。
また、インドアでは使う機会はあまりないかもしれないが、ハイサイクル電動ガンの高回転にも給弾が追い付いているのが検証できた。

射撃動画も撮ってみたので、弾道性能を確認して欲しい。


インドアフィールドではトレーサー+蓄光弾

以前に掲載したトレーサーの魅力でも述べたが、薄暗いインドアフィールドではトレーサーは効果的だ。自分が撃った弾道がどこへ飛んでいっているのかが一目瞭然だし、相手にヒットしたBB弾を意識させやすくなる。なかには光る弾道で場所を知られるんじゃないか? という人もいるが、実際にインドアで戦ってみればわかるが、目まぐるしく場所を移動しながら瞬時に射撃して素早く隠れるというCQBの特性上、場所を特定されることを恐れる必要はほとんどないだろうと考える。

濃いめのグリーン
発光性能としてはトレーサー射撃テストしたところ、濃いめのグリーンに光る印象だった。

重量性能
軽量蓄光弾は素材の性質上、重量性能の均一性を保つのが難しいが、最新ロットでは限界まで指定重量の公差を詰めたことにより、さらに安定した弾道が実現している。

10禁エアガンにも使える

0.16gBB弾は10禁エアガンにも使用できる。10禁エアガンは威力が低いので0.12gBB弾を使用するのが一般的。しかし中には固定ホップアップが強いものもあり、0.12g弾では浮き上がってしまうことがある。かといって0.2g弾を使うと重すぎて飛ばなくなってしまう。0.16g弾は0.12gと0.2gのちょうど中間重量であり、下は0.135Jから上は0.8J程度の範囲で使用できる非常に使い勝手の良い重さの弾でもある。

中間重量

今回作ったフォトンBB弾0.16gは、いわゆるプラ弾であり、屋外では使用できないが、ほとんどのインドアフィールドではプラ弾の使用が可能だろう。プラ弾とすることで、バイオBB弾に比べて保管性が良く、温度や湿度による変形がしにくいというのもメリットと言えるだろう。

フィールド施設や相手プレーヤーにもやさしい

0.16gBB弾は弾のエネルギーの減衰が0.2g弾よりも大きく、壁にあたった際の凹み方も優しい。したがって、フィールド設備への負担が軽減され、メンテナンス費の削減にも貢献できるだろう。
もちろん近距離での戦闘がメインとなるインドア戦においても相手プレーヤーへの衝撃力は0.2g弾に比べてマイルド。0.2gで撃ちあうには痛すぎる! と感じることもしばしばあるので、0.16g弾はそういった配慮にも良いだろう。

スピード競技にも

7m以下で行うことが多いシューティングマッチや、UABなどの屋内スピード競技でも初速の高い0.16g弾はほんのわずかだが有利に働く。7mの距離だと40cm程度早く到達、時間にすると僅か0.005秒差ではあるので気持ちの問題ではあるが、その僅かが精神的に有利に働き、結果勝敗につながるのであれば、試してみる価値はあるだろう。

ハンドガンやコンパクトSMGに最適な重量

インドア専用蓄光弾 フォトンBB 0.16g
増産したパッケージはスタンドタイプ形状。店頭での陳列に便利で、フィールドでテーブルに置いてもこぼしにくい。

インドアゲームの前提で言えば、ハンドガンやコンパクトSMGのパワーで使用するには0.2gより0.16gが向いているハズ。そんな考えで自分が欲しくて作ったBB弾なのだが、今回増産した『インドア専用蓄光弾 フォトンBB 0.16g』は問屋さんやショップさんには出荷したので店頭でも購入できる。もしお店で見かけたらぜひ一度インドアゲームで使ってもらいたい。

本ページに掲載の商品写真はご自由にお使いください。
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2019/01/29


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