ヨネザワ ブローニング ハイパワー

ヨネザワ ワルサーP38 アンクルタイプ 西部警察

写真&解説 YAS

解説

今回紹介するヨネザワのワルサーP38 アンクルタイプ 西部警察ほど異色の組み合わせとなったエアガンはないだろう。
本モデルを解説するにあたって、まずワルサーP38 アンクルタイプを説明しなくてはならない。アンクルとは1965年からTV放映されたアメリカのスパイドラマ『0011ナポレオン・ソロ』に登場する架空の国際諜報機関 U.N.C.L.E.のことだ。
アンクルのエージェントが使用する銃は、ワルサーP38、あるいはモーゼルM1914をベースに、ミッションに応じてロングバレルやストック、スコープを着脱できる。これがアンクル・スペシャルと呼ばれ、モデルガンも含め各メーカーから定番カスタムモデルとして発売されてきた。

1960年代は東西冷戦も影響して、映画『007』のジェームス・ボンドや『スパイ大作戦』などと共に、日本でも空前のスパイ映画ブームが巻き起こった。かのモデルガンメーカー、MGCの直営店「ボンドショップ」が全国各地に開店したのも60年代だ。

さらに時は流れて1980年代、ヨネザワはワルサーP38のストライカーガンを発売、その派生型としてこのアンクルタイプを追加。さらにその後、刑事ドラマ『西部警察』とタイアップしたのが本モデルというわけだ。

『西部警察』と言えば日本刑事アクションドラマの金字塔として、今なお語り継がれる伝説的人気を誇ったドラマであり、トイガンファンにも多大な影響を与えた。
大門団長の使用するショットガン、レミントンM31RS 大門スペシャルはじめ、西部警察署捜査課の刑事達が使用する銃器は次々に人気モデルとなった。

さすがに西部警察にこのアンクルタイプは登場しておらず、スパイのピストルカービンが日本の刑事ドラマとコラボするという異色の展開となった。ただ同時にヨネザワの看板製品、ライアットショットガンもコラボされたので、本当の狙いはそちらだったのかもしれない。

ヨネザワ製のラジコンカーやプラモデルの西部警察バージョンや、西部警察の放映が終了した後も『ゴリラ・警視庁捜査第8班』とのタイアップもあり、現在も中古市場に多くの石原プロとのコラボ製品群がみられる。

サイドビュー左
サイドビュー右
本来であればワルサーP38のショートバージョンをベースに組み立てられるが、ヨネザワはスタンダードモデルのワルサーP38をベースとしている。細部がやや異なる部分もあるが、あくまでアンクルタイプ(風)ということなのだろう。

エクステンションバレル
エクステンションバレルはワルサーP38本体のバレルに差し込むだけ。中央に太いハンドガードがあり、ここを握ってカービンスタイルで構える。フラッシュハイダーはバードケージタイプ。

スコープマウントベース
スコープマウントベースはグリップに固定されるサイドマウント式。マウントリングには穴が開いているがエクステンションバレルがフロントサイトを覆っていて、マウントベースもあるので、アイアンサイトで狙うことはできない。ハンマーはスライドと一体となったモールドだ。
スライドにはなぜかブルーの西部警察ロゴが入る。どちらかというと赤色ロゴのイメージだが、他のコラボモデルでは金色ロゴもあった。

クロスサークル
スコープを覗くと小さい穴からクロスサークルが見えるが筒抜けで倍率はない。

トリガー
トリガーは樹脂製でトリガープルは930gほど。セーフティレバー、テイクダウンレバー、スライドキャッチはモールドのダミーだが、かなりリアルに作り込んである。スライドにはワルサーのバナーとP38 Cal.9mmのホワイトスタンプが入る。

取り外した状態
スコープとエクステンションバレルを取り外した状態。各オプションパーツはレールに差し込むだけの簡単組み立て式だ。
エアガンとしてのセーフティは右側面トリガー上にあるつまみを90度捻って行う。

ストック
グリップ後部にパイプストックを取り付ける。ホールド感は悪くないが、さすがに大人だと窮屈な構えになる。
こういったオプションを装着してピストルからカービンに変化するスタイルは70年代のマスダヤ デタッチャブルにも共通するものがある。

マガジン装弾数
マガジン装弾数は6発。長さ的にもっと入りそうだが...。マグキャッチが無いためかマガジンの取り出しはかなり固め。
作動はプルコッキング式のストライカーガンで7mmつづみ弾を使用する。正直このシリーズの命中精度は弾が飛び出す程度のものなので、むしろパーツを組み立てたり雰囲気を楽しむものだろう。

パッケージ
パッケージには本体と拡張パーツが分解され収納されている。これを自分で組み立てるのがワクワクするのだ。
本製品が発売されたのは1982年から83年にかけての『西部警察 PART II』の放映期間であるため、PART IIに登場する大門軍団の主要メンバーが描かれる。のちに『西部警察 PART III』のメンバーに刷新されたバージョンも発売された。在りし日の石原裕次郎、渡哲也といった名優の姿に往時を偲ばせる。

西部警察手帳とポリスバッジ
付属の西部警察手帳とポリスバッジ。これが欲しかった!というファンは多かっただろう。

手帳のなか
手帳のなかは大門団長の銃であるM31ショットガンと西部警察ロゴの入ったメモ帳になっている。

ヨネザワ純正 7mmつづみ弾 L27
ヨネザワ純正 7mmつづみ弾 L27の小箱も西部警察仕様だ。7mmといっても実測で弾頭部直径は6.67mmほど。初速は22m/sほど。

取説
取説はいつものヨネザワの一枚ものだが大判で迫力がある。マニュアル.PDF (8.42MB)

同梱のチラシ
同梱のチラシ。価格確定前に刷ったのか、まだ価格表示がない。PART-III版ではこれらに加えてコルトパイソンが加わっている。ちなみに『0011ナポレオン・ソロ』は2015年に『コードネーム U.N.C.L.E.』としてリメイクされている。

西部警察 パート2のテーマ曲といえばこの『ワンダフルガイズ』ではないだろうか。

DATA


発売年 1983年
発売時価格 西部警察シリーズ
¥2,700 (コルトウッズマン ターゲット)
¥3,800 (ワルサーP38 アンクルタイプ)
¥4,500 (ライアットショットガン)
全長 実測 235mm / 688mm (OP非装着時 / OP装着時)
重量 実測 203g / 400g (OP非装着時 / OP装着時)
バレル長 -mm
発射方式 ストライカー式コッキング
使用弾 7mmつづみ弾
装弾数 6発
平均初速 21.99m/s

撮影協力:FIRST / 中古侍

2022/07/02


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