つづみ弾 大特集! ビンテージ エアガン レビュー #2
写真&解説 小堀ダイスケ
ヨネザワ モーゼル マーク2 カスタム用 7mm


ヨネザワ モーゼルマーク2カスタム用 7mm。薬莢とつづみ弾が別々の箱に入っている。

弾の重量は0.201g。

青いつづみ弾というのは実はありそうで少々珍しい。
ヨネザワ ライトスポーツピストル用 7mm


ヨネザワ ライトスポーツピストル用 7mm。ライトスポーツピストルとはエアガンではなくストライカー式のスプリング銃で、言わば銀玉鉄砲の高級版のような製品だった。外観はかなりリアルで、コルトウッズマン、H&KVP70、VZ61スコーピオンなど、多くのラインナップがあった。

硬質プラスチック製で精度も高い。
LS ステンマーク2用 7mm


LS ステンマーク2用 7mm。これもエアガンではなくストライカー式のLS ステンマーク2に付属していたつづみ弾。製造は銀玉鉄砲や円盤鉄砲などの製造メーカーだったタイガー化学工業。

ヨネザワと同じくストライカー式だが、こちらはソフトビニール製。
マルイ ファイアースポーツガン用 7mm


マルイ ファイアースポーツガン用 7mm。ファイアースポーツガンとは、キャップ火薬による発火と同時にストライカーでつづみ弾を打ち出すハイブリッド トイガンだ。ベレッタM92SBとオートマグが製品化されていた。重量は0.215g。
サンライフ ワルサーP38用 7mm


サンライフ ワルサーP38用 7mm。これもストライカー式だが「ブローバックターゲットシリーズ」と銘打って、プッシュコッキングを採用していたのが特徴だった。

マルイファイアースポーツガン用と似ているが弾頭部分にテーパーがかかっている。
【番外編1】 マスダヤシュマイザー MT36用 6mm

マスダヤシュマイザー MT36用 6mm。ストライカー式電動フルオートという玩具銃用の弾で、つづみ弾ではないが当時はこうしたデザインの弾も数多く存在していた。重量は0.349g。
【番外編2】マノック M-BB弾


マノック M-BB弾。このあたりになると筆者にも実体験がないため詳細は不明なのだが、エアガン創成期のメーカーだったマノック産業製のM105ライフルという玩具銃用の弾だ。

エアガンでもストライカーでもなく、薬莢内部のスプリングによって弾頭を飛ばす仕組みだと思われる。

薬莢内部に発射装置のような物が見える。
実射テスト 初速&グルーピング

エアガンファンなら気になるのが初速とグルーピングだ。今回、7種類のつづみ弾をピックアップし、実際にテストを実施した。
グルーピングテストは最初3mで行ったものの、A4の標的紙に入らないこともあり、また紙に弾痕がほとんどつかないため判別が難しく、最終的に2mで行った。着弾が狙点より極端にずれる物については、標的の中心にグルーピングが来るように移動させ、シールを貼って再現している。
エアガンはデタッチャブルにロングバレルを付けた物を使用し、テーブルの上に手をついた状態で安定させて撃った。いちど撃った弾を回収して5回使い回したので、弾の個体差は最小限となっている。

使用弾は左から基本ベースとしてマスダヤのピンク弾、ソフトビニール製で精度の良いタカトク SS用、ヨネザワ モーゼル用、硬質プラスチック製のヨネザワ ライトスポーツピストル用、サンライフ ワルサーP38用 7mm、特殊形状のタカトク SSスーパー用、マスダヤ ロングショット。

マスダヤ ロングショットは回転式弾倉に入らなかったため、銃身の根元に直接装填して撃った。

マスダヤのピンク弾の初速は31.4m/s。

グルーピングは約75mm。純正弾だけあってなかなか良く当たる。

タカトク SS用の初速は24.3m/s。

グルーピングは約108mm。

ヨネザワ モーゼル用の初速は37.9m/s。

グルーピングは約50mm。もっとも良く当たった。

ヨネザワ ライトスポーツピストル用の初速は16.2m/s。

グルーピングは約185mm。

サンライフ ワルサーP38用の初速は8.7m/s。あまりにも低いので何度かやり直したが、10m/sを越えることはなかった。

グルーピングは約200mm。ヨネザワライトスポーツピストル用も含め、本来はストライカー用である硬質プラスチック製はエアガンに合わないようだ。これは、ソフトビニール製のようにスカート部分が広がって銃身腔内に密着しないためだと思われる。

タカトク SSスーパー用の初速は25.6m/s。

グルーピングは約118mm。特殊形状のおかげで弾道は安定しているように感じた。

マスダヤ ロングショットの初速は22.1m/s。質量が大きいぶん重量も増すため、初速はあまり上がらない。

グルーピングは約160mm。純正であるマスダヤボルト888などに使用すればもっと良い結果が出たかもしれない。
撮影協力:サタデーナイトスペシャル
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