ピストンヘッド! -吸排気の重要パーツ Vol.78
千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!
いらっしゃい!
道楽「こんにちは~! 今日はピストンヘッドについてお話を伺いたいのですが」

ピストンヘッドも沢山のカスタムパーツが発売されているよね。
道楽「素材も樹脂だったり、金属だったりと色々ありますね。」

マルイ純正の素材はPOM系のテナックだと思うんだよね。
LayLaxやGAWはPOM系樹脂、DCI GunsやSLONGはアルミ素材の製品を販売しているね。
カスタムピストンヘッドといえば、やはり、一番は吸気効率アップという点かな。

こんなふうに、ヘッドの正面に小さな穴が開いているんだけど、ピストン後退時にここから空気を通してピストンをスムーズに引きやすくするんだ。

このヘッドを横から見ると、こんな風に穴がOリングの溝まで貫通しているんだ。こうすると、ピストンが前進するときはOリングが後ろ側に張り付いて気密をとり、後退時にはOリングが前側に張り付いて空気を吸い込むという仕組みだね。
道楽「吸気効率が良くなると、なにが良いんですか?」
ピストンを引くときの抵抗が減るってことは、ハイサイクルカスタムをするときに発射サイクルを上げやすくなったり、抵抗が減るので燃費(電費)も良くなることがあるよ。

DCI Gunsの側面吸気ピストンでは、
吸気穴を側面に設けて、過度なOリングの膨張を軽減したり、さまざまなグリスコンディションで初速が安定すると謳われているよ。

その他にはピストンヘッドが膨らんでいるものがある。これはエアロシリンダーヘッドの形状に合わせてあるんだけど、ベルマウス形状にすることで、排気の効率をアップする意図があるんだ。

他にもピストンヘッドに棒状パーツを取り付けるものもある。これは、シリンダーヘッドの穴に刺さることで、ピストンヘッドの当たる衝撃を減らすエアダンパー効果を狙っているんだ。静音カスタムでよく使われるね。
道楽「あ!、これは以前にサイレントキラーカスタムに組み込んでもらいましたね。」

その他の違いとしては、ピストンヘッド裏側のネジ穴の出っ張り。マルイ純正と、カスタムパーツでは高さが異なるので、スペーサーを付ける場合には注意が必要だね。ピストンヘッドとピストンの間にワッシャーなどのスペーサーを入れると初速が上がるので微妙な初速調整で使ったりするね。

参考までに、ピストン重量が増えるとピストンスピードがアップする。そのぶんエアの押出が強くなって初速が安定しやすくなるけど、燃費が悪くなるといったデメリットもあるので適度なバランスが必要だね。

ピストンヘッドのOリングも素材や硬度が色々あって、気密や耐久性に影響するよ。
道楽「ありがとうございました!!」
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