マルシン ガスガン デリンジャー HW カートリッジ 6mm

マルシン ガスガン デリンジャー HW Xカートリッジ

レポート:戸井源太郎

2017年末にマルシンからXカートリッジのデリンジャーが発売されました。これまでにマルシンから6mmBB、8mmBB弾のケースレスが発売されていましたが、今回紹介するのはカート式となります。
ケースレスモデル同様に装弾数は2発。最小クラスのガスガンということで、現在でもマルシンの人気モデルです。
その最新のXカートリッジモデルの性能はいかに? 早速、レビューを行いたいと思います。 

マルシンのデリンジャー
マルシンのデリンジャーはRemington社が1866年に製作したModel 95をモデルアップしています。1866年といえば、日本では幕末混乱期で、ちょうど薩長同盟が結ばれた頃です。その時代に手の平サイズで、上下二連の中折れ式のハンドガンが作られていたとは驚きです。

アメリカでも人気のコレクターズアイテム
そしてデリンジャーは現代でもレプリカなどが多数製造されており、アメリカでも人気のコレクターズアイテムです。使用弾は.22口径から.44マグナムまで各種ありますが、オリジナルは.41口径です。
実射性能としては、この短いバレルでは弾丸に充分な回転を与えられず、威力はあまり大きくないようです。そのため0距離で急所に撃ち込むのだとか…。暗殺用などと言われることもありますが、この可愛いサイズのためか、日米問わず、銃好きはデリンジャーは何とも言えない魅力を感じますよね。

サイドビュー 左
サイドビュー 右
手の平に収まる超コンパクトサイズのマルシン Xカートリッジのデリンジャーです。ヘビーウェイトモデルは300g超で小さくてもズシっと重みがあります。また塊感というか硬質感も素晴らしいですね。カラーは金属の質感を醸し出す、このHWマットブラックのほか、バリエーションとしてディープブラック、シルバーモデルもラインナップしています。

Xカートリッジ
このデリンジャーはマルシンオリジナルのXカートリッジを装填します。真鍮製で、全長18mm、重量7gと非常に小さいです。

スペック & 弾速データ
全長 130mm
重量 309g カート含む
銃身長 50mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 2発 カート式
定価 12,800円(税別)
発売日 2017年12月
最高 45.33m/s
平均 45.53m/s
最低 39.29m/s
ジュール 0.189J
※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップ固定、10発での測定、気温24.5度、湿度41.0%、XCORTECH X3200にて計測。

パーツリスト

パッケージ
パッケージは白地にマルシンのロゴと「DERRINGER」の文字とシンプルで上品なデザインです。パッケージサイズは175 X 138 X 40mmになります。

BB弾、取説が同梱
型抜きされた箱の中に本体が入っています。また箱の中にXカートとBB弾、取説が同梱されています。

ヘビーウェイト素材
上下二連のバレルで迫力
上下二連のバレル、フレームは樹脂製ながら比重の高いヘビーウェイト素材です。写真で見ると上下二連のバレルで迫力ありますが、全長はボールペンより短いです。

マズル
マズル径は約10mm、インナーバレル長は実測で約50mmになります。BB弾は同時発射ではなく上下のバレルから交互に発射されます。

トリガー
トリガー周りを覆うガードもなく、トリガーは左右フレームでガードされているだけです。これは1860年代の初期のハンドガンの特徴です。

ハンマー
デリンジャーはハンマー式のシングルアクションオンリーです。ハンマーを起こさないとトリガーを引いても発射されません。

セフティ
マニュアルセフティはフレーム右側、トリガーの後ろにレバーがあります。このレバーが上でセフティOFFになります。 レバーを押し下げてセフティONとなります。セフティをONにするとそこにはSTGA(全日本トイガン安全協会)の刻印が現われます。

オープンラッチスクリュー
またセフティをかけるには反対側にあるオープンラッチスクリューを押しながら可動させます。

グリップ
グリップは丸みを帯びており、まるで勾玉のような形状をしています。グリップも小さく、銃を握っても中指と薬指がわずかにしかかかりません。ガスはグリップエンドから注入します。

バレル上面にマルシンの刻印
バレル上面にマルシンの刻印が入っています。

フロント、リアサイト
フロント、リアサイトとも非常に簡素なものです。

カートの装填
カートの装填はセフティをかける時と同様、オープンラッチスクリューを押しながらレバーを180°回転させます。

バレルが上に持ち上がり
そうするとバレルが上に持ち上がります。 中折式、ブレイクアクションとも呼ばれます。

固定ホップアップ
上下のバレルそれぞれに固定ホップアップを装備しています。

Xカートを装填
このバレルに付属のXカートを装填します。Xカートの上部(弾頭部)にBB弾を込めます。比較のために左に.45口径のカートを置いてみました。

カートを装填
カートを装填して、バレルを戻せば、発射準備完了です。この際、カートを落としやすいので注意してください。


カートを取り出す時はバレル左面にあるエジェクターを押せば、Xカートがせり上がります。まぁバレルをひっくり返せば、簡単に取り出せますが、ここはロマンということでひとつ。

ガスルート
本体側のガスルートになります。トリガーを引くごとに上下にガスルートが切り替わります。

 

実射テスト

実射テスト
今回はテストでは東京マルイのベアリングバイオBB弾0.2gを使用。距離は10mで直径18cmの丸プレートとA3サイズ(29.7cmx42cm)のスチールプレートに向けてテストを行いました。

固定ホップアップ搭載で、弾道は10mならばBB弾はまっすぐ安定して飛びます。この距離ならA3サイズのターゲットにほぼ全弾当たります。

銃の性格上、そして約0.2J弱のパワーなので、飛距離は20mちょっとが限界だと思います。使うなら10m以内。この距離ならA3サイズならまず外さないでしょう。
このデリンジャーは小さいボディながら、実射性能としては十分、いや優秀と言っても良いでしょう。

実射の模様を動画でもどうぞ。


本気で楽しめる1丁
マルシンのデリンジャーは外観のリアルさ、質感、またヘビーウエイトによる重量感とよくできています。上下2連バレルへのガスルートの切り替えも完璧で、確実に上下交互に発射されます。このサイズのガスガンとして撃って、楽しく遊べます。
小さいながらも中折式バレル、Xカート採用による装填、排莢と実銃同様の操作ができるのも魅力です。
ただ個体差かもしれませんが、撃った感触、初速計測から上バレルより下バレルの方が少し初速が遅かったのですが、10m以内ならそれほどの違いは感じないでしょう。
価格は12,800円とサイズからみると高く感じるかもしれませんが、外観の質感、メカの完成度の高さを鑑みると妥当なところではないでしょうか。

ネタ的要素のトイガンと思われる方もいらっしゃるでしょうが、マルシン デリンジャーXカートは本気で楽しめる1丁ですよ。

協力 ビレッジ2

2018/04/27


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