『火の華』──南スーダンの銃撃戦から花火の夜空へ。
“平和国家”の闇に迫る衝撃作
隠蔽された戦闘、封印された記憶
2016年、国連PKOのため南スーダンに派遣された陸上自衛隊員・島田東介（山本一賢）。
ある日、彼の部隊は現地傭兵との激しい銃撃戦に巻き込まれる。親友の古川を失い、島田自身もやむなく少年兵を撃ってしまう――。
この前代未聞の“戦闘”は政府によって隠蔽され、誰も真実を語ろうとはしなかった。
PTSDに苦しむ元自衛官が出会った「火薬」と「花火」
2年後の新潟。退職した島田は悪夢と罪の意識に苛まれながら、武器密造に手を染める生活を送っていた。
そんな中、紹介された藤井煙火工場で、親方の藤井与一（伊武雅刀）やその娘・昭子（柳ゆり菜）と出会う。
線香花火のように儚い「火」を扱う仕事に救いを見出し、島田は少しずつ心を取り戻していく。
だが、生死不明だった上官・伊藤隊長（松角洋平）が姿を現し、島田の心をを乱す不穏な展開に発展する。
銃と花火、暴力と鎮魂——「火薬」が描く二つの顔
本作は、実際の自衛隊日報問題（2016年）に着想を得たオリジナルストーリー。
「銃と弾丸＝武力」「花火＝鎮魂と平和」──同じ火薬から生まれる二つの象徴を対比させ、
“戦うとは何か”、“平和とは何か”を問う社会派ヒューマンドラマだ。
小島央大監督は、元自衛官やジャーナリストへの取材を重ね、リアリティを徹底追求。
さらに、東京マルイやサバゲーパラダイスが撮影・訓練に協力し、銃器描写や戦闘動作のリアルさは邦画トップクラスの完成度を誇る。
特に冒頭の南スーダンでの戦闘シーンは、まるで観客自身がその場にいるかのような臨場感。
ハイパー道楽的注目ポイント
・装備・銃器描写の正確さ：
実際の自衛隊制式銃器や携行装備の再現度が高く、ミリタリーファン必見。
・東京マルイ、サバゲーパラダイスも協力：
読者にはおなじみの東京マルイが小道具の89式小銃等のプロップガン協力、サバゲーパラダイス（@Saba_Para）が俳優陣の訓練場所として協力している。
・P.O.氏が出演＆所作指導：
ミリタリー系インフルエンサーのP.O.（@PO44313210）が伊藤隊長の手下役で出演。
俳優陣の銃器操作や立ち居振る舞いの指導にも関わり、映像の完成度を高めている。
・花火工場ロケの静と動の対比：
新潟の実在花火師による監修で、火薬の持つ「破壊と祈り」の両面が鮮やかに描かれる。
炎と光が交錯する、魂の再生の物語
クライマックスでは、自衛隊基地での花火大会の夜に思いもよらぬ事件が勃発。
夜空を焦がす花火と銃火の爆音が交錯し、島田は過去と向き合い、己の贖罪を果たそうとする。
戦場と花火、暴力と平和──その狭間で燃え尽きる“人間の火”。
静かに、しかし確かに観る者の胸を打つ。
『火の華』
10 ⽉ 31 ⽇（⾦）ユーロスペースほか全国順次公開
© animoproduce Inc. All Rights Reserved.
出演：⼭本⼀賢、柳ゆり菜、松⾓洋平、伊武雅⼑ほか
監督・編集・⾳楽：⼩島央⼤
企画・脚本：⼩島央⼤、⼭本⼀賢
主題歌：⼤貫妙⼦＆坂本⿓⼀「Flower」（commmons/Avex Music Creative Inc.)
製作・配給：アニモプロデュース
2024 年／⽇本／シネマスコープ／5.1ch／カラー／124 分
公式サイト：https://hinohana-movie.com
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東京マルイ ガスガン 89式5.56mm小銃
