映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の来日記者会見

映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の来日記者会見

2017年3月16日、映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の公開を記念して監督、出演者らの来日記者会見が都内で開かれた。主演のスカーレット・ヨハンソンをはじめ、、ピルー・アスベック、ビートたけし、ジュリエット・ビノシュ、ルパート・サンダース監督が映画の魅力について語った。

またこの日に行われたワールドプレミアや、吹き替え版にアニメ版の声優陣、田中敦子さん(少佐役)、大塚明夫さん(バトー役)、山寺宏一さん(トグサ役)の出演が決定するなど、盛り上がりを見せている。

スカーレット・ヨハンソン(少佐役)
■スカーレット・ヨハンソン(少佐役)
「最初脚本やアニメをみて、当時、これをどう実写化していくか自分の中で見えていなかった。原作がとても詩的で夢のようなことが描かれていたこともあり、そのキャラクターを自分がどう演じられるのか当初不安に思うこともあったが、アニメや資料をもとに少佐の人生、存在そのものを監督と長いこと話し合うと、それが否定できないものであり、自分の脳から離れられないものとなっていった。監督とのパートナーシップも含めて未知の世界に一歩踏み出そうという気持ちになった。」
「少佐を演じることを光栄に思うし、責任も感じている。キャラクターに息を吹き込むとことは役者として素晴らしい経験になった。感情的、肉体的にも大変だったが、自分自身学ぶことも多かった。」


サイバーテロ対策部隊 公安9課の少佐を演じるスカーレット・ヨハンソン。

■ビートたけし(荒巻役)
■ビートたけし(荒巻役)
「自分が映画を撮るときは多くても3カメくらいだが、本作では5~6台のカメラで撮影していた。ただ歩くだけでも何度もテイクを繰り返して、これは本当にお金がかかるなと、つくづく思いました。」

「コミックやアニメの実写版というのは原作に負けてファンからこうじゃないと文句を言われるというのが定説だったが、本作は忠実であって、なおかつ新しいものも入ってて、コミックの実写版として最初に成功した例ではないかという意見も周囲ではあった。唯一の失敗は荒巻じゃないかって噂もあって...、そのへんは言わないようにと言ってるんですが。」と会場を沸かした。
「それくらい見事な作品だと自分は思っているし、現場でも監督がこの作品に賭けているかというのがよくわかった。全編、大きなスクリーンで観てもらえばいかに迫力があって、ディティールまでこだわっているかわかります。」と語った。

9課の荒巻を演じるビートたけし
9課の課長、荒巻を演じるビートたけし。


ルパート・サンダース監督
■ルパート・サンダース監督
「 この作品を作ることは大きなチャレンジだった。アニメでは簡単にできることが実写ではとても難しい。バトーの目、荒巻の髪型、少佐のスーツ、滑稽にならないようにするのに苦労した。
またカットのスタイルやペースは日本映画も参考にしている。黒沢映画と西洋のSF映画、『酔いどれ天使』と『ブレードランナー』が出会うような世界観。様々なチャレンジがあったが、とにかくテーマが偉大なので、映画館を出てからも話し合ったり考えてもらえるような作品にしたかった。」

「本作ではスカーレットが素晴らしい演技をしてくれた。自分が誰なのか? 何なのか? アイデンティティにまつわる複雑なテーマ。技術革新のテクノロジーが多くなる世界で何が人間たるものかという比喩になっている。
士郎正宗が原作を発表した時は、ネットも携帯も無い時代。今はよりこのテーマが現実的であり、テーマやアイデアについて、士郎さんがパイオニアであったこの本作をより多くの人に観てもらいたい。」と語った。

バト―役のピルー・アスベック。
バト―役のピルー・アスベック。
「初めての来日ですが、日本が大好きになりました。昨晩神戸ビーフを初めて食べました。人生最上のお肉でした。僕らは本当に努力してこの作品を作り上げました。皆さんとこういう形で分かち合えるのはとても嬉しく光栄です。」

ジュリエット・ビノシュ
オウレイ博士役のジュリエット・ビノシュ。
「ゴースト・イン・ザ・シェルは日本発のコンテンツ、その発祥の地である日本に来られるのはとても光栄です。最初脚本を読んだ時にはまるで暗号書を解読しているかのように全く理解できませんでした。そういった意味で自分にとっても、とても挑戦しがいのある難しい役柄でしたが、素晴らしい作品に仕上がっていますので是非皆さんご覧ください。」

たけしとスカーレット

登壇者集合写真
左からピルー・アスベック(バト―役)、ビートたけし(荒巻役)、スカーレット・ヨハンソン(少佐役)、ジュリエット・ビノシュ(オウレイ博士約)、ルパート・サンダース監督。

ストーリー

機械の体を持つ、世界最強の捜査官。残されたのは、脳と、わずかな記憶だけ。「わたしは誰だったのか?」全世界を揺るがすサイバーテロ事件が、残された記憶を呼び覚ます。彼女には驚愕の過去が隠されていた。


世界最強の少佐
近未来、脳以外は全身義体の世界最強の少佐(スカーレット・ヨハンソン)は唯一無二の存在。悲惨な事故から命を助けられ、世界を脅かすサイバーテロリストを阻止するために完璧な戦士として生まれ変わった。テロ犯罪は脳をハッキングし操作するという驚異的レベルに到達し、少佐率いるエリート捜査組織・公安9課がサイバーテロ組織と対峙する。捜査を進めるうちに、少佐は自分の記憶が操作されていたことに気づく。自分の命は救われたのではなく、奪われたのだと。―本当の自分は誰なのか?犯人を突き止め、他に犠牲者を出さないためにも少佐は手段を選ばない。全世界で大絶賛されたSF作品の金字塔「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」をハリウッドで実写映画化。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』
『ゴースト・イン・ザ・シェル』
2017年4月7日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー
監督 ルパート・サンダース
出演 スカーレット・ヨハンソン、ピルー・アスベック、ビートたけし、ジュリエット・ビノシュ 他
公式サイト: http://ghostshell.jp/
©2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

2017/03/17


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