台灣海軍陸戰隊 99旅団 高雄港都市型戦闘実戦演習
2023年2月、台湾南部の都市、高雄で実施された台湾海軍の訓練レポート。
訓練は中国人民解放軍の武装集団が高雄港の港湾施設を占拠し、台湾海軍の陸戦隊(海兵隊)が紅雀無人偵察機と紅隼近距離対戰車ロケットでドックを奪還するという訓練シナリオ。
台湾海軍陸戦隊は約9000人の兵力がある。

高雄市の海軍基地内に構築された訓練施設。

海兵隊海軍陸戰隊兩棲偵搜大隊(水陸両用偵察大隊)が2隻のM109スピードボートを46ノットで航行させる。

M109スピードボートはサーモグラフィやGPS衛星測位システム機器を装備し、対特殊攻撃、シージャック防止、海上戦術の浸透、水中障害の排除、港湾パトロール、陸上火力支援を行う新型の偵察・攻撃用舟艇だ。

同時に小型ドローンの紅雀により、航空偵察を行う。このUAVは移動展開式の小型カタパルトから離陸させることができる。紅雀ドローンは、収集した敵情報をICS通信統合システムに直ちに送信し、戦闘センターが戦闘分析と戦闘命令を下すことができる。

「紅雀 II Hon Chei」。台湾軍のUAVは以前特集したので、そちらの記事も参考にして欲しい。
インターセプ夕ネットまたはパラシュート降下により回収できるようになっている。

ギリースーツで偽装した99旅步1營步2連隊のスナイパ一狙撃チームが1000メートルの距離から狙撃を行う。

狙撃手はボルトアクションライフルのT93狙撃歩槍を使用。

観測手はアサルトライフルは91式戰鬥歩槍を使用。銃にも偽装を施している。
以前の記事:台湾陸軍の銃器特集

レミントン社製のM24 SWSも装備する。

.50口径のバレットM82A1対物ライフルも装備する。


水陸両用装甲車両のAAV-7から陸戦隊が展開。

AAV-7の内部。


海軍陸戦隊99旅団第1大隊第2連隊の兵士が攻撃開始。施設を奪還する。


中国人民解放軍役の約30人が占拠した港湾施設に突入する。

陸戦隊の一部隊員が装備していたアサルトライフル。

米Troy Industries社製の13インチのBravoレイルが装備されたBravo Rifle。

UTG製のポリマーマガジン装備。カートキャッチャーも装着されている。

オプティクスはAimpointのComp M4。バックアップフリップアップリアサイトはTroy製。



2015年配備の紅隼 対戦車ロケット。

重量5.5kg。有効射程400m、貫通装甲厚30cm、5倍スコープ装備。

台湾海軍陸戦隊 99旅団「鐵軍部隊」のワッペン。

台湾国産のドック型輸送揚陸艦「玉山」。後部甲板にはS-70C哨戒ヘリコプターが離着陸できる。

AAV-7やM109スピードボート、LCM(機械化揚陸艇)等を積載できる。

基準排水量は約10,600トン、速力21.5ノット、全長153m、幅23m、吃水5.8m

武装は76mm単装速射砲 1門、海剣II対空ミサイル 8発x4機で計32発、20mm機関砲CIWS 2門、20mm単装機関砲となっている。
撮影協力 王清正
■関連リンク





