でめちゃんのカスタム放談

電動ガンの仕組み! でめちゃんのカスタム放談 Vol.17

千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!

前回のお話はこちら

道楽「こんにちは~。」

ICO らっしゃーい!!

道楽「今日は電動ガンの仕組みについて教えてください。」

ICO おっ、いいね! 電動ガンの仕組みを理解すると、エアガンカスタムがますます面白くなるんだよ。じゃあ、東京マルイのスタンダード電動ガンのメカボックスを分解してみていこうか。

道楽「やった~!! よろしくお願いします!」

メカボックス
これがメカボックスね。機種に合わせてバージョン1、2、3~と沢山あって、それぞれ形が違うけど、1991年に初めて電動ガンが登場したときから基本的な構造は変わっていないんだ。それだけ完成されたメカってことだよね。

バージョン2
今回分解するのはバージョン2といって、M4カービンなんかに使用される一番ポピュラーなものだよ。グリップの中にモーターが入っているんだ。このモーターはEG-1000モーターといってスタンダード電動ガンでは一般的だね。

配置関係
モーターとギアの配置関係はこんな感じ。モーターが回るとベベルギア、スパーギア、セクターギアと呼ばれる3つのギアを介してピストンのラックギアを引くんだよ。

道楽「モーターの回転運動がピストンの前後運動に変換されてるんですね。」

モーターが18回転すると、セクターギアが1回転
ま、そんなところだね。モーターが18回転すると、セクターギアが1回転するんだ。これを減速比って言うよ。

ピストンは樹脂製
ピストンは樹脂製だけど、最後の歯は耐久度の高い金属製になっているね。

シリンダー
ピストンが真鍮製のシリンダーの中でスプリングによって勢いよく前進して、空気を圧縮して弾を飛ばすんだよ。このシリンダーの穴は空気の容量を調整するためのものだよ。

タペットプレート
セクターギアには軸の横に突起があるでしょ。セクターギアが回転するときに、これがタペットプレートを引いて、ノズルを後退させるんだ。するとBB弾がチャンバーに1発送られるってわけ。

カム
さらにセクターギアの裏にはカムが付いているでしょ。このカムがカットオフレバーを押し下げることによってトリガーとスイッチの噛み合いを外すんだよ。

カットオフレバー
カットオフレバーがシーソーみたいに動くでしょ。

スイッチが動いて接点
トリガーを引くとスイッチが前進して接点がつながって電気が流れる。

セミオートの1サイクル
セクターギアが回って弾が発射されたあと、カットオフレバーがスイッチを跳ね上げてトリガーとの接続を外すと電気の流れが止まる。これがセミオートの1サイクルだね。フルオートのときはこのカットオフレバーが作動しなくなるのでトリガーを引き続ける限りギアが回り続けるのさ。

道楽「おお~! すべてがオールインワンになった凄いシステムなんですね。30年前にこれを考えたマルイの開発者は天才ですね!!」

だよね。いまでこそ海外製の電動ガンが沢山あるけど、オリジナルのメカニズムは東京マルイの電動ガンから始まったんだよ。

マルイのギア素材
余談だけど、マルイのギアってモーター側からより硬い素材で作られているんだよ。モーターのピニオンギアやベベルギアはスチール製、セクターはダイキャスト製、ピストンは樹脂製といった具合にね。これはもしメカボックスがクラッシュしたときによりダメージを末端側のギアで吸収しようという設計思想なんだ。

道楽「へぇ~!! 凄く勉強になりました。」

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総合エアガンショップ モケイパドック
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2020/05/04