BATON airsoft M4CQB SPORT LINE (ブローバック)Gen.3
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BATON airsoft M4CQB SPORT LINE (ブローバック)Gen.3

レビュー: 金子一也 (Gunsmithバトン アキバ店長)

進化するBATON M4CQBの最新型、Gen.3

2013年8月にリリースされるや、リーズナブルな価格と、3ヶ月の無償保証で大きな反響を呼んだ、BATON airsoft製電動ガン、M4CQB SPORTS LINE。コンパクトなCQBサイズと、樹脂製フレームによる驚くべき軽さで、ビギナーからベテランまで、幅広いエアガンファンから好評を博したこの人気商品が、Gen.3となって待望の再入荷を果たした。
最新バージョンのBATON M4が、Gen.3としてどのように進化したのか、詳しく紹介して行こう。

BATONairsoft M4CQB SPORT LINE (ブローバック)Gen.3 電動ガン スペック & 弾速データ
全長 670~760mm
重量 2,070g(本体のみ)
銃身長 -mm
装弾数 6mmBB弾 300発
定価 18,490 円(税別)
発売日 2016年2月18日
最高 91.08m/s
平均 89.66m/s
最低 88.24m/s
ジュール 0.804J
※BATONairsoftバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、CHRONY M-1弾速計にて測定。

使い勝手を向上させた細部のリニューアル

前回ロット、つまりGen.2までの外箱は、赤と黒とのツートーンを基調に、BATONairsoftのロゴが入ったものだったが、このGen.3モデルからは、赤白ツートーンへと切り替わった。両サイドに、M4CQB-R BLOWBACKと表記があるのは、現在品切れ中のメタルフレームバージョンの外箱を転用したためだが、同じスポーツラインの中で差別化が図られているのは、ユーザーにとっては歓迎すべき点だろう。また、BATON airsoft M4シリーズのために作り起こされた、日本語による2色刷りの使用説明書も同梱されており、電動ガン初心者でも安心して購入できる商品仕様になっている。

基本的には前回ロットと同じ内容の製品なので、性能等については当Airsoft通信第12回記事をご覧いただくとして、Gen.3となって変更された点をご紹介して行こう。

フロント周り

まずフロント周りで目に付く点は、フロントサイトベースがダイキャスト製になったことだろう。これに伴い、前回ロットまでは一体モールドだったフロントサイトポストが、実銃同様に調整可能なタイプに変更されている。また、フロントスリングスゥイベルも金属製になっており、使い勝手を大きく向上させている。

フラッシュハイダー

金属製のフラッシュハイダーは、サプレッサー取り付け用の切り欠きがあるナイツタイプの形状を再現。ハイダー下面のイモネジをゆるめることで取り外せる、14mm逆ネジ仕様になっており、社外品の各種ハイダー、サプレッサーへの換装が楽しめる。ただ、この製品に限ったことではないが、ひと口に14mm逆ネジといっても、メーカーや製品毎に、ネジピッチが微妙に異なっているケースが見受けられる。このため、A社のハイダーがB社のバレルに着かないことを始め、A社の製品間でもハイダーの互換性が無い場合も実際にあるのだ。お手持ちのガンに社外品のハイダー等を取り付ける場合は、慎重に調べた上でのご購入をお勧めしておこう。

4面レールを備えたハンドガード

4面レールを備えたハンドガードは樹脂製で、バッテリー収納スペースを確保するため、やや太めに作られている。ここは前回ロットと変わらない部分だが、過去の記事ではハンドガードのサイズを記載していなかったため、今回は寸法を計ってみた。ハンドガードの全長は166mmで、レール部分の長さは154mm。ハンドガードキャップが被さる先端部分の外径は最大39.9mmで、デルタリングにはまる部分の外径は最大45.4mmと、リアルサイズに近い造りになっている。ただ、付属のハンドガードキャップが樹脂製で分厚く作られており、外径が46mmほどあるため、一部社外ハンドガードは取り付けることが出来ない。この点に対応するため、Gunsmith BATONではスチール製で薄い造りのElement M4 ハンドガードキャップを販売している。これに交換すれば、ほとんどのハンドガードが取り付け可能となるはずだ。
バレルナットは実銃通り、アッパーレシーバー先端にねじ込まれている形になっている。フリーフロートタイプの各種ハンドガードも、ネジピッチが合えば装着可能だ。アッパーレシーバーとダイレクトに結合するフリーフローティングハンドガードを装着すれば、いわゆる首周りの剛性がより向上するため、選択肢のひとつとして検討する価値は大いにあるだろう。

強化樹脂によるレシーバー

レシーバーは上下とも、reinforced plasticと呼ばれる強化樹脂による成形品で、初期ロットから共通のものを採用。驚くべき軽さと、必要十分な強度を兼ね備えている。ロアレシーバーのマガジンハウジング前面にはBATONのロゴと、PRから始まる10ケタのナンバーが刻まれているのだが、個体により異なっているため、シリアルナンバーと思われる。ちなみに、初期ロットはPR13G~で、Gen.3はPR15L~となっているため、間違いないだろう。

レシーバー右
レシーバー左

レシーバーまわりではっきり変わったのは、旧バージョンでは赤茶色のフィニュッシュだった金属パーツが、ブラック仕上げになったことだ。具体的には、ダストカバー、マガジンキャッチボタン、セレクターレバー、トリガー、前後のフレーム固定ピン。キャリングハンドルに使われているネジも黒くなっており、全体の雰囲気が引き締まった印象がある。

ホップアップ調整ダイヤル

チャージングハンドルを引くことでボルトカバーが後退し、ホップアップ調整ダイヤルにアクセスできる構造は従来通り。もちろん、GunsmithBATONのチューニングにより、0.2gBB弾の使用時に最も安定した弾道が得られるよう最適化されている。

グリップ

グリップは初期バージョンから共通で、前面にフィンガーチャンネルが設けられたCOLT純正タイプを装備。トリガーガードは金属製で、実銃同様の別パーツ構成になっている。いわゆるスタンダードM4準拠の設計なので、お好みの社外品に交換するのも良いだろう。
ただしグリップについては、安易に交換すると内蔵されたモーターの角度が変わるため、思わぬトラブルを引き起こす可能性がある。
社外品グリップを装着したい場合は、GunsmithBATONに相談した方が良いだろう。

リアサイト

キャリングハンドルと一体になったリアサイトも、初期バージョンから変わらぬフルアジャスタブルタイプを採用。クリックストップこそ無いものの、樹脂の弾性が絶妙に効いて、節度のあるサイト調整が可能となっている。前述の通り、フロントサイトもアジャスタブルタイプになっているので、より精密なゼロイン(零点規正)が楽しめる。

レールマウント

キャリングハンドルが着脱可能で、アッパーレシーバー上にレールマウントが設けられているのもシリーズ共通の仕様。M4といえば、光学サイトを載せるのが当然のようだが、キャリハン仕様を好まれるユーザーは多く、初期バージョンから好評を持って迎えられている部分だ。また、レシーバー上のレールマウントはレシーバーと同じ強化樹脂製で、充分な剛性を確保している。

バッファーチューブ(ストックチューブ)

6段階の長さ調整が可能なバッファーチューブ(ストックチューブ)はダイキャストによる金属製で、ロアレシーバーの後端に、M5のボルトでガッチリと固定されており、強度的な不安は感じられない。
取付基部には従来通り、厚さ約3mmのスチール板から、プレス加工で作られたタクティカルスリングリングが挟み込まれている。M4CQB本体の重量を支えるに余りある強度なので、ワンポイントスリングでの運用が安心して行えるだろう。

バットストック

Gen.3になったことによる外観上の最も大きな変更点は、このバットストックだろう。
旧バージョンではFAB Defense社のGLR-16を模したものが使われていたが、Gen.3ではMAGPUL MOEタイプのバットストックに変更されたのだ。必要最低限の機能を凝縮した、シンプルかつ軽量なMAGPUL MOEストックは、実銃の世界でも高い人気を誇っている。

バットプレート

レプリカ品ではあるが品質は高く、2本のボルトで固定されたバットプレートは肉厚のラバー製で、肩付けした際に滑るようなことは一切無い。また、ストック自体とバッファーチューブとのガタがほとんど無く、カッチリとした操作感が楽しめる良品だ。

信頼性の高いVer.2タイプ メカボックスを搭載

強化樹脂製のレシーバー内に収められたメカボックスは、シリーズ共通のVer.2前方配線タイプを採用。メカボックス外殻は海外仕様のハイテンションスプリングにも耐える強化型で、軸受けには8mm径のステンレススチール製品が奢られている。また、スプリングガイドはクイックリリース式になっており、初速の微調整はもちろんのこと、メカボックスの分解整備も容易にしている。
CNC加工によるアルミ製のエアーノズルをはじめ、ギヤやピストン、シリンダーといった内部パーツは一般的なVer.2規格に則った作りになっているため、将来的には好みのチューニングを試すのも良いだろう。

ノウハウの蓄積が活きた安定の集弾性

今回のレポートから、製品の実射テストはGunsmithBATON八王子駅前本店内のシューティングレンジにて行うことになった。距離は26mとやや短くなったが、ホップアップの具合は問題なく確認出来るし、BB弾がヒットするとLEDランプが発光するターゲットが用意されているため、集弾性がよりはっきりと確認出来る。
シューティングレンジに持ち込んだM4CQB SPORT LINE Gen.3を肩付けし、銃本体を捻るように力を入れて構えてみると、旧バージョンよりも若干剛性が増しているように感じられるではないか。
樹脂フレーム故、いわゆる首まわりが若干しなるのは間違い無いのだが、以前よりも外力に強くなったような印象があるのだ。
また、フロントサイトベースが金属製になったことで、重心がやや前寄りに変わり、エイミング時のふらつきが抑えられているようにも感じられた。

実射テストに当たり、今回はBATON airsoft 電動ガン用リポバッテリーE 7.4v1500mAh[25C]ミニ互換を使用。ハンドガードの内側にキッチリ収まり、配線の取り回しにも一切ストレスを感じさせないこのバッテリー。1500mAhという容量も相まって、M4CQB SPORT LINE Gen.3にはベストマッチだろう。
マガジンを装填する前にセミオートでトリガーを引いてみる。ピストンに連動したボルトカバーが前後に動く際の、バシッ! バシッ! と小気味良い音と振動が何とも楽しいのは、ブローバックギミックが生きているノーマルチューン製品ならではの味わいだ。

BATON airsoft プレシジョンバイオBB0.2g弾を使い、適正ホップを出した状態で、26m先にある直径30cmのスチール板を狙う。付属のアイアンサイトで充分に狙いをつけられる、実際のサバゲーでもっとも現実的な交戦距離に近いだろう。
慎重にトリガーを引くと、発射音が響いた一瞬の後、カーン! というBB弾のヒット音と共に、ターゲット中央のLEDランプが赤く点灯した。
続けざまにトリガーを引き、セミオートでの連射を行ったが、どれだけ撃とうが、この距離ではまったく外す気がしない安定性を見せてくれた。それはフルオートでもまったく変わることがなく、白いBB弾が一直線に連なって、銃口とターゲットを結ぶ様は見事のひと言だった。
シリーズを通して膨大な数のM4CQBを調整&チューニングして来たGunsmithBATONだからこそ、このベストバランスを導き出すことが出来るのだ。

税込みでも2万円でお釣りが来る低価格でありながら安定した性能を備え、購入から3ヶ月間の無償修理保証まで付いたフルスペック電動ガン、BATONairsoft M4CQB SPORT LINE (ブローバック)Gen.3。初回ロットの、言わばGen.1が今も現役で活躍している事実から見ても、長く使える1挺であることは間違いない、安心して選べる電動ガンだ。
GunsmithBATON八王子駅前本店とアキバ店では、調整済み品の実射性能をお試しいただけるので、興味をお持ちになった方は、是非とも足を運んでいただきたい。



2016/03/11


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