東京マルイ M29 .44マグナム 6.5インチ ブラックモデル

東京マルイ M29 .44マグナム 6.5インチ ブラックモデル

東京マルイのエアリボルバーシリーズに、ついに.44マグナム「M29」が登場。
さっそく製品版を入手したので、その魅力をじっくりレビューしていこう。

S&W社の.44マグナムリボルバー「M29」は、国内でも非常に人気の高いモデルだ。
特に映画『ダーティハリー』で、クリント・イーストウッド演じる刑事ハリー・キャラハンが、名セリフ「Go ahead, make my day...」とともにこの銃を構えたシーンは、あまりにも有名。
その迫力と存在感は、世界中のファンに強烈な印象を与えた。

銃に詳しくない人でも、「44マグナム」というフレーズは一度は耳にしたことがあるだろう。そんな“伝説の銃”が、いよいよ東京マルイのラインアップに加わったのだ。

サイドビュー左
東京マルイのエアリボルバーシリーズは、2013年の静岡ホビーショーでコルト パイソンと共にS&W M29、M629のモデル化が発表された。その後2016年にコルト パイソンが発売されたものの、M29は長らくリリースされてこなかった。そして2025年8月、ついにファン待望の製品として正式にリリースされた。

サイドビュー右
バレル長は6.5インチ、これはダーティハリーに登場したモデルと同じで、バランス的にも非常に美しい。※映画では8⅜インチモデルも使用された。取扱説明書には4インチモデルの記載もあり、今後のバリエーション展開が期待される。ステンレスシルバーのM629も人気が出そうだ。

バレル
迫力あるバレルには「SMITH & WESSON」の刻印が入り、マズル部分にはライフリングも再現。バレルとフレームはともに樹脂製で、メタリックグレー塗装仕上げとなっている。インナーバレルはアルミ製で、アウターバレルの半分ほどの長さ。カートリッジを装填すると、ブロンズ色の弾頭が見えてカッコいい!

フロントサイト
各部のディテールは、6,980円(税別)の10歳以上対象モデルとは思えないほどの美しさ。フロントサイトにはレッドチップがインサートされている。

リアサイト ハンマー
リアサイトは上面と右側のマイナスネジで上下・左右に調整可能。ハンマーは樹脂製で、コッキングするとハンマーノーズを含む前半分の形状は再現されていない。また実銃とは異なり、シングルアクション専用のため、毎回ハンマーを手動でコッキングする必要がある。
フレーム右側にはセーフティレバーがあり、ハンマーダウンの状態で前方にスライドさせるとハンマーがロックされる。
なお、フレームカバーの刻印はS&Wのロゴではなく、東京マルイ独自の「TM」ロゴが入る。

トリガー
トリガーも樹脂製で、グルーブの入ったワイドタイプ。シングルアクション専用だが、ハンマーが落ちている状態でトリガーを引くと、シリンダーのみが回転する仕組みになっている。トリガープルは約2.3kgで、やや重め。

グリップ
グリップは茶色の樹脂製で、TMデザインのシルバーメダリオン入り。エアーコッキング方式のため内部にエアーポンプが内蔵されているが、元々大きなグリップのため握り心地に違和感はほとんどない。タナカ製ペガサス・ガスガンと比較したところ、マルイのほうが5mmほど太かった。


シリンダーラッチを前に押すと、大型のシリンダーがスイングアウト。付属のカートリッジを6発装填可能。固定ホップアップ機構を搭載する。エジェクターロッドも機能する。


樹脂製のカートリッジながら、リアルサイズに近い仕上がりで美しい。リム部には「.44MAGNUM」の刻印もある。ただし、エアリボルバープロシリーズのSAAと異なり、可動部のないシンプルな筒状構造で、先端にBB弾を装填する方式。


カートリッジ6発を装填した状態での実測重量は473g。10歳以上対象製品なので手にした感じは軽いがバランスは良い。


パッケージは製品イメージがやや盛られている感はあるが、迫力満点のデザインだ。


パッケージ裏には製品概要やスペックが記載されている。パッケージサイズは35cm×19cm×5.8cm。

実射

さて、問題の実射。今回M29を買った理由の一つに命中精度がどうなのか知りたかったというのがある。前述のコルト パイソンはそれはもう酷かった。東京マルイらしからぬ精度の悪さで、カートリッジのパッキンの粗さや個体差が顕著だった。これは東京マルイのスタッフも認めていて、なんでもパイソンの時は台湾製だとかで、10禁カート式リボルバーで、十分な精度を出すのは非常に難しいとのことだった。それは確かに理解できる。ただ、その後10年の月日が経ち、エアーリボルバープロシリーズが発売され、カート式リボルバーの命中精度向上が図られたのでは?、と思うわけだ。

弾はマルイの0.12gバイオ弾。室内距離5mでA4サイズのターゲットを撃ったが、楽々全弾命中。左右は驚きの4cmにまとまったが、上下には10cm程度のバラツキがあった。
続いて距離を8mにして撃ってみたが、A4サイズに6発中4~5発当たるかなといったところ。

固定ホップアップは0.12g弾に最適化されていて、試しに0.16g弾でも撃ってみたが、8mでもドロップする。
初速は0.12g弾で平均43.1m/s。高低初速差が5m/sほどあるので、やや上下に散る弾道にはなる。
ただ、カートのパッキンはとても塩梅の良いパチッとした収まり方をして、弾ポロなどはなかった。

コッキングやトリガープルはやや重いがスムーズで、樹脂製の粘りも気にならなかった。

また、無風のバトンレンジで、0.12g弾を使って20m先のマンターゲットも撃ってみた。
弾はふわりと飛んで届くが、6発中1発当たるかどうか。ホップが強めにかかり、頭上を越えることもあれば、左右にブレることもあり、命中は難しかった。
距離を15mまで縮めると、6発中2〜3発は当てられるようになった。

価格はパイソンから10年という月日もあり、少々アップしてしまったが、それでも外観の出来は良いし、お手軽に.44マグナムの大きさや迫力を体感するのには良いと思う。

スペック


全長 315mm
重量 473g
銃身長 -mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 6発
定価 6,980円(税別)
発売日 2025年8月6日
初速

最大:45.3m/s
平均:43.1m/s
最低:40.5m/s
エネルギー:0.111J
※気温26度、湿度63%、東京マルイ0.12g バイオ弾使用、6発での計測、ホップアップ固定、ACETECH AC6000 MKIII BTにて測定。

2025/08/06


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