エアガンレビュー 東京マルイ 電動ガン H&K MP5SD6

東京マルイ 電動ガン H&K MP5SD6 【エアガン レビュー】

MP5は1966年にドイツのH&K(ヘッケラー&コック)社が開発・発売したサブマシンガンで、NATO軍標準弾薬である9mm×19パラベラム拳銃弾を使用する。同社の傑作アサルトライフルであるG3譲りのローラーロッキングと、クローズドボルト方式の採用による高い命中精度はそれまでのオープンボルト式サブマシンガンの弾バラ撒き機といったイメージを一新した。
このMP5にサイレンサーを標準装備したものがMP5SDシリーズだ。固定ストックモデルがMP5SD5、伸縮スライドストックモデルがMP5SD6と呼ばれる。

MP5といえば1977年にソマリアのモガジシオ空港で発生した、ルフトハンザ航空機ハイジャック事件において西ドイツの対テロ部隊「GSG-9」が突入時に使用し、突入から犯人射殺&逮捕までわずか5分という短時間での解決に貢献し、一躍脚光を浴びることとなった。このことからもわかるようにMP5は近接戦闘(CQB)時においてその能力を発揮する。
これを期にMP5は世界中の警察、軍隊、特殊部隊での採用が続き、とくにサイレンサー装備のMP5SDは人知れず隠密作戦を遂行するアメリカ海軍特殊部隊ネイビー・シールズや、イギリス特殊部隊SAS(スペシャル・エア・サービス)で採用されていることでも知られる。

東京マルイがモデルアップするMP5SDシリーズは、1993年10月にEG560モーターを搭載したMP5SD6が発売。1999年9月にはEG700化し、主要パーツを金属化するなど各所にマイナーチェンジを施し、現在でも第一線で活躍している人気の電動ガンだ。

SDというと、MP5にサイレンサーを標準装備したタイプ。固定ストックのSD5もあるが、伸縮式のスライドストックを装備するSD6は映画「ネイビー・シールズ 」や漫画「オメガ7 」で主人公たちが使用しており、特殊部隊好きにはたまらないモデルだ。
敵にひっそりと忍び寄り、SHCO!、そしてときには激しくSHCOCOCOCOCOCOCOCOM!! と撃ちたいのであります!!。

東京マルイ MP5SD6 電動ガンスペック
全長 609mm/765mm(ストック伸長時)
重量 2000g(バッテリー含む)
銃身長 229mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 50発
定価 26,800円(税別)
発売日 1999年9月
メカBOX Ver.2 / EG700
バッテリー SD
東京マルイ MP5SD6 弾速データ
最高 87.61m/s
平均 86.77m/s
最低 85.96m/s
ジュール 0.753J
※SIIS ECOBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温26度

MP5SDシリーズ パーツリスト


パッケージは黒と薄い紫色パッケージは黒と薄い紫色。
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消音器付特殊作戦用サブマシンガン
Machinen
Pistore5
SchallDampfer6
Navy Trigger Version
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とある。SchallDampferとはドイツ語で消音器のこと。ネイビートリガーバージョンは3バースト機能を省いたもの。

パッケージ内容 可変ホップアップシステムを装備、EG700ハイトルクモーター搭載、と今になってはちょっと宣伝文句も古い。
メカボックスはVer.2を使用している。

左側面
軽くてコンパクトでサイレンサー付。このうえなくゲーム向き。ビギナーからベテランまですべてのユーザーにお勧めできるモデルだ。初速を測ってみたところ、0.2gBB弾で86.77m/sと良い数字が出た。MP5-Jが84.40m/sだったので、2.3m/sも高い。タイトバレルを装着すれば90m/s程度までは上がると思われる。

左側面
SDサイレンサー用の保護キャップSDサイレンサー用の保護キャップが付属。

サイレンサー部分は樹脂製サイレンサー部分は樹脂製ながら内部に細かく穴の開いたインナーが入っており消音効果がある。
消音効果は社外品のサイレンサーよりも少なめなので、さらに高い消音効果を求めるならば社外パーツに交換してもよいだろう。
サイレンサーを90度回転サイレンサーを90度回転させれば取り外すことが出来る。M14逆ネジ仕様ではないので、他のサイレンサーを装着する場合は、ダイレクトマウントなどの補助パーツが必要。

インナーバレル長はマニュアルには229.5mmとある。MP5A5やJよりも2.5mm長いことになるが、バレルを実測してみると両方とも229mmと同じ長さ。

SDにはバレルストッパーがあるわけではないので、バレル交換する場合は240mm程度のちょっと長めのサイズで初速アップを狙っても良い。

バッテリー交換バッテリー交換は、二つのハンドガードストッパーを外し、アウターハンドガードを前方に引き抜くことで行える。

ハンドガードストッパーはグロメット(ゴムのリング)で固定されているだけなので、グロメットが劣化して硬化すると外れやすくなる。ゴム保護材などを注油することで硬化を防げる。
またこのパーツは亜鉛ダイキャストに塗装処理なので塗装がすぐに剥げやすい。すでにバッテリー交換数回で剥げてきている。

市販のニッケル水素バッテリーを装着したところうまく収納通常はマルイ純正のSDバッテリーを装着するが、試しに市販のニッケル水素バッテリーを装着したところうまく収納できた。
写真の方向でバッテリーを収納するのがコツ。
アウターハンドガードが膨らむこともなく収納できる。これで3000発は撃てるはずだ。

ハンドガードは若干きしむハンドガードは若干きしむがA5ほどではない。
パーツリストには載っていないが、フロントスリーブ内にはMP5-Jでも入っている金属パイプ製の補強用インナーフレームが同様に入っていた。



ホップアップ調節レバーが左側面のハンドガード後方にある。このレバーはKを除くMP5シリーズに言える事だが、調節しづらくゲーム中に不意に触れて狂いやすい。マニュアルにもワンポイントアドバイスとして記載があるが、セッティングが変わることを防ぐためにレバーを4mmカットすると良いとある。
ただし、カット後はホップ調節はハンドガードをずらして行う必要がある。

セーフティ、セミ、フルのポジションともにカチリと切り替えセレクターはセフティ、セミ、フルのポジションともにカチリと切り替えられる。
海軍の要請で、より信頼性を高くするため3バーストモードを省いたといわれるネイビーバージョンフレーム。

セレクターレバーは93年の発売当初はプラスチック製だったが、99年のEG700化にあわせてクルツ系と同じ強化型パーツに変更。
左側のセレクター左側のセレクター下に固定されているプラスネジが脱落しやすいので、ネジロック材で補強するのが良い。

ちなみにこのアンビタイプセフティのグリップフレームがSD4(ストックレス)、SD5(固定ストック)、SD6(スライドストック)で、左面のみのセミ(E)/フル(F)旧タイプグリップフレームがSD1(ストックレス)、SD2(固定ストック)、SD3(スライドストック)となる。


正確にはネイビー・シールズではSD3を使用している。また、ダイ・ハード でブルース・ウィリスが使用するのは旧タイプのグリップフレームであるMP5A3 オメガ7は創生編の第一話カンボジアではSD3だが、第二話からはSD6を使用している。
コッキングレバーも脱落しやすいコッキングレバーも脱落しやすいのでフロント回りは一度バラして補強したり、強化スリーブで剛性をあげるなどの処理を行えば安心だ。

フロントサイトはやはり亜鉛ダイキャストに塗装処理なので剥げやすいと思われる。ちなみにMP5-Jのフロントサイトは黒染め処理されている。
リアサイトベースはプラスチック製リアサイトベースはプラスチック製。
グリップにはEG700モーターを搭載グリップにはEG700モーターを搭載する。
撃った感触はEG1000を搭載するMP5-Jに比べてややロックタイムが長いかというところ。撃ち比べてみないとわからないくらいで、実用上はEG700でも問題ない。

また、グリップ底部を外せばモーターが取り出せるので、マルイから発売されている純正オプションのEG1000モーター(ロング/3500円)に簡単に換装できる。
フレームはプラスチックのモナカ構造フレームはプラスチックのモナカ構造なのでマガジンの出し入れでマガジンハウジング前面が開きやすいのはマルイMP5シリーズ共通の悩みどころ。
スライドストックスライドストックは構えやすく、あまりグラつくこともなく安定している。
2055g重量はノーマルマガジン、インテレクト1200のニッケル水素バッテリーを装着して2055g。

2007/06/30

KM企画 SDサイレンサー&アタッチメントSD5に使用していたKM企画 SDサイレンサー&アタッチメント(\9,800)をSD6に移設した。
サイレンサーアタッチメントの取り付けは非常に簡単で、サイレンサーを外してマズル部分にアタッチメントを被せる。あとは横からイモネジで固定するだけ。これでM14正ネジになるので、サイレンサーをねじ込む。消音効果はノーマルより高く、より射撃音が低くなる。


PDIの05バレル247mmPDIの05バレル247mm。ノーマルサイズは229mmだが、初速アップを狙って18mmロングサイズにした。タムタム千葉店で\4,704。



クラウン部分が綺麗にテーパークラウン部分が綺麗にテーパーがかかっている。


ホップチャンバー部分の加工ホップチャンバー部分の加工も繊細だ。

組み込み後、初速を測定すると平均初速で約3m/sアップし、89.5m/sとなった。ほぼ0.8J。2cm程度のロングバレル化ではあまり効果が得られないのか、229mmの05バレルと比べて初速向上は見られなかった。弾道は安定した。


バレル側面には.05 PDI JAPANバレル側面には.05 PDI JAPANとレーザー刻印されている。


バレル交換のためSD6を分解バレル交換のためSD6を分解してみた。
バレル交換自体はそれほど難しい作業ではないが、パーツ点数が多く、細かいネジが紛失しやすいので慎重になる。

分解してわかったが、パーツリストにはない剛性アップパーツとして、金属チューブのインナーフレーム(赤い矢印部分)が組み込まれていた。人知れずマイナーチェンジしている箇所だ。


チャンバーがモナカ構造の右フレームにネジ止めMP5はチャンバーがモナカ構造の右フレームにネジ止めされている。そのため命中精度の向上につながっている。
Zappedのインテレクト1400ニッケル水素バッテリー今回タムタム千葉店でZappedのインテレクト1400ニッケル水素バッテリー(\2,504/07.07.01)を見つけたので、購入した。パンチが違うとか。
II型迷彩に黒いベレーII型迷彩に黒いベレーは思った以上に映える。

2007/07/01

■MP5SD6の関連作品
オメガ7―自衛隊特殊コマンド部隊 (創生編) (ボムコミックス (45))
チャーリー・シーンとマイケル・ビーン共演によるノンストップアクション。米海軍特殊部隊“ネイビー・シールズ”が、卑劣なテロリストに奪われたミサイルを奪還すべく決死の作戦を敢行する。 著者: 小林源文
出版社: ソフトバンククリエイティブ
灼熱のアフリカ。自衛隊特殊部隊オメガに最大の危機が!
著者: 小林源文
出版社: ソフトバンククリエイティブ
ゲリラの訓練教官をしている元陸自の幹部を暗殺するためベネズエラに出動。さらに舞台はロシアから東京に移り意外な展開に。
著者: 小林源文
出版社: 日本出版社
国益優先のため極秘に結成された自衛隊特殊部隊「オメガ」がカンボジアで起きたPKO部隊誘拐事件を発端に中東、ユーゴ、ロシアなどを転戦する。


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