マルゼン ガスガン ニュー イングラム M11 レビュー

マルゼン ガスガン ニュー イングラム M11 【エアガン レビュー】

実銃のイングラム M11は.380ACP、つまり9mm×17拳銃弾を使用するサブマシンガンだ。サブマシンガンよりも、さらにコンパクトであるため、マシンピストルカテゴリに分類する場合もある。ゴードン・イングラムが経営するアメリカのMilitary Armament社(MAC)が1972年に同社の.45ACPを使用するM10をさらに小型化したもの。発射速度は秒間20発と高回転で、制御するのが非常に困難だそうだ。

マルゼンのイングラムは2000年10月に旧バージョンからのリニューアルを受けて発売された。ブローバックユニットの変更と仕上げの変更が主な改修内容だ。

マルゼン NEWイングラム M11 スペック
全長 254/450mm(ストック伸長時)
重量 825g
装弾数 6mmBB弾 24発
定価 13,800円(税別)
発売日 2000年10月
マルゼン NEWイングラム M11 弾速データ
最高 73.22m/s
平均 71.44m/s
最低 68.22m/s
ジュール 0.506J
※エクセル バイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温25.0度、湿度47.0%

イングラムM11 左側面今回マルゼンのイングラムM11を買ったのは、ガスフルオートを手軽に楽しみたかったから。
マルゼンのM11はコンパクトでしかも13,800円(税別)とハンドガン並みに、いやそれ以上に安い。この価格でガスフルオートが体験できるのだから、非常にリーズナブル。

.45ACP弾を使用するMAC10はモッサリとした大柄な雰囲気だが、M11は.380ACP弾を使用するだけあってハンドガンのような小柄で洗練された印象だ。

イングラム M11 射撃動画
イングラム M11 射撃動画
イングラムM11 フロントから
シンプルで角ばったフォルムのイングラムM11。無骨ながらも繊細で都会的なイメージを併せ持つ。
プラ製のロアレシーバー左側面にはセミ、フルオート切り替えのセレクターがある。180度回転させて切り替えるのだが、M16系のようなセレクター形状で馴染み深い。フロントサイトは亜鉛ダイキャスト製ながら実銃の形状をうまく再現している。バレル根元にはハンドストラップを取り付けるスイベルがある。

握った感じはハンドガンのようグリップが小さくて、ホールドしてもまるでハンドガンのような小ささ。

アッパーレシーバーはプラ製モナカ構造なので上面に組み合わせラインが出ているのが残念。

ただし、塗装による仕上げはなかなか綺麗だ。
ホールドオープン
レシーバー上部の丸いボルトハンドルを引くとボルトが後退し、ガシャコッとホールドオープンする。この感触が良い。いわゆるオープンボルト方式のブローバックなので、この状態からトリガーを引くとボルトが勢いよく前進し、弾が発射される。そしてセミオートでは再びボルトが後退した状態で止まる。バシッとスピード感のあるブローバックだ。

セフティセフティはトリガーの右前方にある。
慣れると人差し指でセフティポジションからファイアポジションに解除できる。

トリガーガードもプラ製。
グリップは角ばっているものの、コンパクトで握りやすい。

グリップ底部にマガジンキャッチがある。

マガジンにガスが入っていないとバルブの凹みにキャッチが引っかかるので、その際はもう一度操作する。

ストックは伸縮式で、まずストックバット(くの字部分)の根元を両側から押してロックを解除し90度回転させ、次にレシーバ底部のストックリリースボタンを押してストックアームを引き出す。ピンのロックがうまく外れなかったりして、1の動作はコツが必要。
ストックは伸びるもののトリガーからストック後部までが32cm程しかないのでアイアンサイトのラインでエイミングするのはかなり窮屈。

マガジンマガジンは亜鉛ダイキャスト製で6mmBB弾を24発装填できる。

1回のガス充填で、50~60発程度は撃てた。

オプションで50連マガジン\4,000(税抜)が発売されている。
多弾装のぶん長くなるのでガスの充填容量も大きくなる。
総重量は828gマガジン含んだ実測の総重量は828g。
ハンドガンのような軽さ。
ワルサーP99との比較
9mm×19弾を使用するワルサーP99と並べても、M11のコンパクトさがよくわかる。

実射性能は9月の残暑時だったが、セミオートではバシッ、バシッとかなり鋭い。フルオートではバララッ、バラララッとエライ勢いで高回転し弾をバラ撒く感じだ。リコイルも結構あってフルオートのコントロールが難しく、これが非常に楽しい。
固定ホップアップなので調節は出来ないが、意外と素直な弾道を描く。0.2gのBB弾だと水平というよりは、やや山なりに飛んでいく感じだ。しかし、弾道が素直なので狙ったところに持っていくのは楽だし、ホップアップ特有の弾道の不安定さはない。
フルオートでは24発の装弾数はあっという間になくなる。ただし弾が無くなってもホールドオープンで止まらずにずっとブローバックし続けるのが残念。空撃ちは楽だけどね。
インドアゲームでも使えるし、アウトドアゲームでもサイドアームには頼もしいだろう。作動の信頼性は高く、もちろんハンドガンナーや、コレ2丁を両手に持ってアタッカーというのも楽しいかもしれない。
この価格でガスフルオートが味わえるならば買いのモデルといえる。

2008/09/15

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