
ヨネザワ イングラム ガスガン
写真&解説 YAS
解説
ヨネザワのイングラムはストライカー式の7mmつづみ弾仕様として始まり、その後のサバゲーブームに伴って、1985年以降はエアー式の6mmBB弾仕様にリニューアルされていった。今回紹介するのは、1987年にセミオートガスガン化されたイングラムだ。
ヨネザワのイングラムはコンパクトなM11をモデルアップしている。1984年発売の7mmつづみ弾仕様から一貫して外装は同じものを使用されており、レシーバー左面の年号表記も1982年のまま。いかにも玩具然とした華奢な印象だ。
グリップ内にガスタンクを内蔵しているので、マガジンは細身のいわゆる割り箸タイプだが、リザーブタンクに約100発を収納でき、そこから20発をスプリング給弾で装填できる仕組みだ。
当時はエアソフトガンがエアコッキング式からガスガンへと急速にシフトしていった時代でもあり、とにかく急いでガスガン化したメーカーの意図がよく感じられる製品となっている。
イングラムはアメリカの銃器設計家、ゴードン・イングラムによって設計されたサブマシンガンで、M11やM10の口径違いのバリエーションがあり、ヨネザワのイングラムは.380ACP弾を使用する小型モデルのM11をモデルアップしている。製造会社であるミリタリー・アーマメント・コーポレーションの頭文字を取ってMAC-11(マックイレブン)と呼ばれることもある。
ストックを折りたたんだ状態で全長25cmのハンドガンサイズ。グリップも小指が余るほど。
樹脂製レシーバーの上にはコッキングノブがあるが、ガスセミオートガンなので固定されている。フロントサイト、バレルなどもすべて樹脂製。バレル根元には可動式のスリングスイベルがある。レシーバー左面のセレクターレバーはモールドのダミー。インナーバレルは樹脂製。
トリガー前にあるセーフティをSAFEの位置にスライドすればトリガーがロックされる。トリガーは樹脂製でギシギシとした重めの感触。トリガープルは3kgほど。トリガーガードもレシーバー一体の樹脂製だ。
リアサイトは実銃同様にレーバーエンドプレートに丸い穴がある。ワイヤーストックは伸縮できる。
レシーバー下のボタンを押してストックを伸ばす。ストックアーム、ワイヤー部分は金属製となっている。
グリップ内のガスタンクは白い樹脂製。グリップ底部のレバーがマグリリースとなっている。
マガジンはガスタンクを避けるように細身の形状で、下側が約100発のリザーブタンクとなっている。
右側面にフォロアーがあり、これを一番下まで引いてロックし、リザーブタンクからBB弾を20発装填する。
リザーブタンクの蓋は底部にある。また、フォロアーをロックすると底部にボタンが飛び出し、それを押してロック解除する。
実射してみるものの、パッキンが劣化しているためか、初速は0.2g弾で20m/s程度しか出ず、ダブルフィードや給弾不良が多発したため、ターゲットへの射撃はできなかった。ただ、ガスの放出はバシッと勢いが良いので、パッキンゴムさえコンディションが良ければそこそこの威力は出そうな感触だった。
幅27cm、高さ29cmの縦長のパッケージサイズもエアコッキングシリーズ同様。イングラムの書体が古っぽい昭和感も変わらずだ。飛距り40mの謳い文句が目を引くが、
ホップ機構のない本モデルでは軽量弾で最大仰角をとっても届くかという距離感だ。当時のガスはフロン12を使用していた。
取説は大判で図説されている。マニュアル.PDF(10.1MB)
同梱のチラシ。セミオートガスガンは本イングラムとスコーピオン、セミ/フルオート切り替え式ガスガンはH&K MP5Kが発売された。
DATA
発売年 | 1987年 |
発売時価格 | ¥3,980 |
全長 | 実測 253mm/467mm(ストック伸長時) |
重量 | 実測 431g |
バレル長 | -mm |
発射方式 | ガスセミオート |
使用弾 | 6mmBB弾 |
装弾数 | 20発+リザーブタンク100発 |
平均初速 | -m/s |
撮影協力:ミリタリーグッズ.com
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