JAC M16A1 ベトナムタイプ
写真&解説 YAS
解説
1985年に登場したJACのBV式フルオートガスガンは、その後ラインナップを急速に拡大し、当時もっとも高い人気を誇っていたアサルトライフルであるM16シリーズも加わった。そして1989年の夏、本記事で紹介するM16のバリエーションモデルとして、M16A1ベトナムタイプが発売される。
当時はまだ電動ガンが登場する以前で、サバゲーフィールドの多くは山林や河原の茂みといった自然環境が中心だった。さらに80年代には、「地獄の黙示録」「プラトーン」「ハンバーガーヒル」「フルメタルジャケット」など、ベトナム戦争をテーマとした映画が日本でも相次いで話題となり、レンタルビデオ店の普及によって、それらの作品を繰り返し視聴できる環境も整っていった。加えて、60~70年代当時の米軍個人装備がミリタリーサープラス市場で比較的入手しやすかったこともあり、ベトナム装備への関心はますます高まっていった。
そんな時代背景の中で登場したM16A1ベトナムモデルは、草木が生い茂り、ガスガンの調子も最高潮となる夏という、まさに絶妙なタイミングで発売された。全国のサバゲーファンが飛びつかないはずもなく、XM177とともに、フィールドに「イチロク旋風」を巻き起こす存在となった。
本モデルは、ストック内へのリキッドチャージと外部ソースの両方に対応した2WAY方式を採用していたが、当時のレギュレーションを考えると、ガスブースターやエアータンクに接続し、バットパックやアリスパックに収納して使用するスタイルが一般的だった。


すらりとスマートなスタイルのM16A1。ベトナム戦争では初期型のM16E1などが使用されることも多かった。ただ、この形がベトナムモデルというものではなく、様々な試作過渡期のM16モデルがベトナム戦争に投入されていたというのが実情のようだ。

金属製の三又フラッシュハイダー。これがベトナムのジャングルで引っ掛かることが多く、その後の改修でバードケージ型となったのは有名な話だ。

ハンドガードは三角断面の左右分割。内部の遮熱板も再現されている。

レシーバーは樹脂製ながらサンドブラスト仕上げとなっており、リアルな質感。マガジンハウジングの刻印はCOLT AR-15となっている。セミオート、フルオート切替はこの当時すでに当たり前になっていたが、セミオートが確実に1発だけ発射されるかというとそうでもなかった。

キャリングハンドルの付いたM16レシーバー。リアサイトは左右調整ダイヤルも実際に機能し、L型ピープも切り替えられる。チャージングハンドルを引くとエジェクションポートカバーが開き、リアルなダミーボルトがあらわれる。もちろんBV式ガスなのでボルトは固定されて動かない。

グリップはA1タイプの樹脂製。フィンガーチャンネルもなくつるっとした握り心地。底部からネジで固定されるリアルな構造だ。

ストックのバットプレートは亜鉛ダイキャスト製で、中央にガスの注入バルブがある。またスリングスイベルの前に外部ソース用のコネクタがある。

マガジンはスチールアウターの20連ショートタイプ。装弾数は40発となっている。やはりベトナムモデルと言えばこのマガジン。ヘルメットにコンコンと叩いてから装填した人も多いだろう。
今回の個体は残念ながら内部ユニットが壊れていて射撃はできなかった。構えてみるとさすがに首周りの弱さやハンドガードのギシギシ感は否めないが、3.4kg近くの重量感とあいまって雰囲気はとても良い。

1m越えの大きなパッケージは経年劣化でかなり傷んでいるが、当時の面影を残している。

取扱説明書の表紙は夕日の丘にたたずむ米軍兵士といった趣。対して中の説明にはJACの当時使用していた可愛いキャラクターのカットイラストと図説で丁寧に説明されている。
取説.PDF (8.6MB)
DATA
| 発売年 | 1989年7月27日 |
| 発売時価格 | ¥26,800 本体 ¥2,800 20連型予備マガジン |
| 全長 | 実測 985mm |
| 重量 | 実測 3,386g (マガジン含む) |
| バレル長 | -mm |
| 発射方式 | BV式 フロンガス |
| 使用弾 | 6mmBB弾 |
| 装弾数 | 40発 |
| 初速 | - |
撮影協力:ミリタリーグッズ.com
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