ナイトビジョン(NV)・サーマルビジョン・高感度デジタルスコープを試す

ナイトビジョン(NV)・サーマルビジョン・高感度デジタルスコープを試す

この時期、暗くなるのが早く、サバゲーの最終ゲームではナイトゲームの様相を呈する。
前回サバゲーに行ったとき、車両随伴中に真っ暗闇から敵に撃たれまくってしまい、こっちは何も見えず、という状況があったので、俄然、ナイトビジョンやサーマルビジョンに興味がわいてきた。
今回は、日本輸入代理店のサイトロンジャパンさんのご協力で、サーマルビジョン、高感度センサー搭載のデジタルスコープ、そしてナイトビジョンの3種を比較してみた。

まずは動画にてどうぞ。

今回用意したのは
HIKMICRO LYNX LC06 (サーマル) 73,667円 FIRST価格
HIKMICRO LYNX PRO LH25 (サーマル) 実売約28万円
HIKMICRO THUNDER TH35 (サーマル) 実売約39万円
SIGHTMARK Wraith HD 2-16x28 Digital Riflescope (高感度デジタル) 103,950円 FIRST価格
SIGHTMARK Wraith 4K Max 3-24x50 w/ IR Digital Riflescope (高感度デジタル) 日本販売価格不明
PVS-14 (第三世代相当ナイトビジョン) 相場40万~80万円 光増幅管の性能などで価格がかわる
の6モデル。
それぞれ30mでの人物がどのように映像でとらえられるのか、またBB弾の射撃に弾が映るのかなど、サバゲーでの使用を前提にレビューしてみた。

実際に使用してみた感想は、サーマルビジョンの高性能モデルが非常に使いやすそうということだ。
とくにレティクルが表示できるTHUNDERシリーズはピカティニーマウント前提なのでゲームでの相性は抜群。
FLIRなどの米国ブランドではITAR関連の規制でなかなかライフル搭載型モデルが入手しにくい状況があるが、今回のMIKMICROは中国製で日本の光学機器メーカー、サイトロンジャパンが輸入販売するものだ。日本語マニュアルも付属するのは安心感がある。

サーマルビジョンはガラス越しの使用ができないので、レンズの防弾策などの課題、BB弾が見えにくいといった弱点はあるものの、この映像性能ならばナイトゲームでの被弾確率を鑑みても使ってみたくなる。また、日中でも使用可能だ。防弾方法としてメッシュを使用すれば、解像度はやや落ちるもののレンズを保護しながら、使用することができる。

サーマルビジョンのセンサーサイズは384×288ドットあれば十分、ゲームでの射程距離を考えると焦点距離は短めのものが良いだろう。今回は試していないが、THUNDER TH25あたりがサバゲーでのベストバイなのではと思う。
Lynxシリーズは単眼鏡という性格上、カメラネジ穴はあるが回転止め対策ができないのが歯がゆいところ。

SIGHTMARK Wraithシリーズは赤外線ライトを照射する前提なのでナイトビジョンを使用した敵からはかなり目立った存在となってしまう。光量の条件がそろえばカラー画像となるが、赤外線ライトを強く照射してしまうと暗がりではほぼモノクロ映像となってしまう。ただ、トレーサーを使用した蓄光BB弾はグリーンによく映り、また発光していないBB弾も赤外線に反射してよく弾道が見えるのはメリットだ。
にしてもこの今回使用したWraithは大柄で重量もあることから、使い勝手は悪いと感じた。その分サーマルよりも安価なのだが。もう少し小型のSiOnyx Auroraなどの製品もあり、このタイプは日進月歩なので他の製品も試してみたいところだ。

ナイトビジョンは最近民生品の第三世代相当が国内でも販売されるようになってきた。とはいえ、PVS-14タイプで価格は40万~50万くらいと考えるとまだまだ高価な光学機器だと言える。
PVS-14は視界も広くヘルメットマウントでかなり機動力が高くなる。ウエポンマウントならばドットサイトとタンデム搭載もでき、蓄光BB弾も実銃のトレーサーのように美しく捉える。ミリタリーテイストに浸りたいなら一押しの光学機器だろう。ただし、明るい場所での使用が限定されるというデメリットもある。

 

2021/12/24


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