ET1 電動ガン用 リポバッテリー

今回レビューするのは電動ガン用のバッテリー。これがないと電動ガンは動かないという必需品。
ニッカド、ニッスイに続く第3のバッテリー、リポ(LiPo)バッテリー「ET1」をご紹介。

電動ガン用のバッテリーは1991年に東京マルイからFA-MASが発売された当時、ニッケルカドミニウム、いわゆるニッカドバッテリーだった。ラージとミニの2種類があり、それぞれ容量は1300mAh、600mAh。ラージの重量は324gもあった。

2000年代に入るとニッケル水素(ニッスイ)バッテリーが電動ガン用として発売され始め、ニッカドに比べパンチ力(放電性能)はやや低いものの、小型高容量により、徐々に普及し始めた。現在では放電性能も向上し、すでに東京マルイもニッカドバッテリーの製造販売をニッケル水素バッテリーに切り替えていく方針だ。またメモリー効果がニッカドに比べて少ないのもニッケル水素の利点で、充電前に都度放電する手間がなくなり、手軽に追充電できるようになった。しかし高容量のため重いのと自然放電が大きいのが難点だった。

そして2000年代後半になると携帯電話やノートPCにも使用されているリチウムポリマーバッテリー、通称リポバッテリーが電動ガン用として発売されはじめた。そして、その国内普及の先駆者といえば、やはり今回紹介する「ET1」ブランドだろう。

リポバッテリーは小型軽量で容量も多く、多彩な形状があるので、わずかなスペースでも装着できるのが魅力。
電圧は7.4Vだが、放電性能が高くトリガーレスポンスは従来の8.4Vバッテリーよりも向上し、セミオートではスパンと切れがよく、フルオート時の回転数も高くなる。

ミニSバッテリー互換のタイプこちらはミニSバッテリー互換のタイプ。
重量91gで、サイズは91×29.6×16.5mm。ミニバッテリーよりも短いのに容量は2000mAhもあり、最もスタンダードに使えるサイズと言える。価格は3,500円。
セパレートタイプセパレートタイプ。このの薄さでなんと1400mAh。重量はわずかに62g。同容量のニッスイならば170gはある。ハンドガード内に収まりやすいので、従来のようにミニバッテリーを無理くり押し込んでコードがはみ出してムキーとなることもない。
サイズは124.5×20.3×5.5mm(×2)。価格は3,500円。
LOPO1A充電器充電は専用の充電器を使用する。写真はLOPO1A充電器。価格は3,500円。
リポバッテリーから伸びるコードは2本あり、バランスコネクターと呼ばれる小さいほうをチャージャーへ繋ぐ。その名の通り各セルへ均等に充電を行ってくれる。リポは過充電を行うと発火の恐れがあるのでくれぐれも専用充電器を使用しよう。ミニコネクタは電動ガン側へ繋ぐときのみ使用する。

充電器側にも二つのコネクターがあり、2セルの7.4Vと3セルの11.1Vを充電可能。アウトプットは0.8Aなので、1400mAhならば1.5時間程度、2000mAhならばおよそ2時間程度で満充電できる。リポはニッスイ同様に1C以下で充電するのが基本。

イエローラインのスティックタイプAKバッテリー互換のイエローラインのスティックタイプ。重量は75g。サイズは125mm×20mm×12mm。価格は3,800円。
ET1は放電能力の違いでイエローラインとレッドラインと区別されている。イエローラインは25C、レッドラインは30Cとなる。
Cとはそのバッテリーの容量を意味し、25Cであれば25倍の電流を瞬間最大で流すことができる。
これはニッケル水素に比べ5倍ほどの性能なので電圧が低くても高回転、高レスポンスになるというわけだ。

このET1を昨年から1年ほど使用し続けてみたのだが、いやー、いい!! これが良いのですよ。
まず、最初に驚いたのが、その軽さ。ニッケル水素の3分の1程度の軽さなのでバッテリーをつけていないんじゃないかというくらいに軽い。MP5 PDWのレシーバートップに装着してもトップヘビーにならずバランスが良く、リア、フロント装着の電動ガンでもバッテリーによるバランス崩れが少なくなるのが嬉しい。
また、いろいろな形状タイプがあるのでカスタムガンのバッテリースペースに悩むことも少なくなる。

とくに東京マルイのPEQ-16ケースにエクステンド無しで収納できるタイプもあるのでM4レールフロント出しのユーザーには嬉しい。さらにはマルイのコンパクトサブマシンガンのMP7A1Mac10などにも収納可能なほど小さいサイズがあるので、特殊コネクタをうまくミニコネクタに変換できればこれらのモデルも驚くほどにキレのよいウエポンに変貌するだろう。

次に撃ってみて驚いた。7.4Vなのに高回転。セミオートのトリガーレスポンスの鋭さはたまらなく心地よい。
高回転化するので理論的にはメカボックスに負担がかかるのだが、いまのところ特にメカボが壊れることもなく問題ない。

そして高容量ならではの持続性の高さ。1400mAhで丸一日遊んでみて、3000発程度は楽々撃てる、様な気がする。ま、最近あまり多く撃たないのでなんとも言えないのだけけど...。

次世代電動ガンも楽々ドライブ東京マルイのSCAR-LなどのミニS仕様の次世代電動ガンも楽々ドライブ!! この軽快感はニッスイの比じゃあない。
急速充電器LIPO4急速充電器LIPO4。充電アンペアを0.5A、1.0A、1.5A、2.0Aに切り替え可能。AC&DC 2電源対応。バッテリー容量にあわせて1C充電できるので、40~50分程度で充電できる。
リポバッテリーのバランスコネクターを接続すると、ディスプレイに各セル毎の充電状態をパーセントで表示。また、4個の充電器を内蔵するので、7.4v(2セル)は2個同時充電ができる。価格は9,800円
ET1 リポバッテリーチェッカーET1 リポバッテリーチェッカー。リポバッテリーの各セルごとの電圧を計測できるバッテリーチェッカー。価格は1200円。

よく話題に上がるのはリポの安全性について。私自身、普通に使用していてなんの問題ないのだが、トンカチでゴンゴン叩いたり、ナイフでぶった切ったりしなければ大丈夫ってことみたい。リポバッテリー自体は可燃性なので、内部でショートさせるようなことをしない限り発火したり、爆発したりしないようだ。ま、たしかに携帯電話やノートPC、デジカメなんかにも使用されているわけだから、そんな簡単には発火しないのだろう。

ただし、ニッスイ同様に過放電は禁物。電動ガンを撃っていてサイクルが落ちてきたら、そのまま撃ち続けずにすぐさま射撃をやめたほうがよいとのことだ。自然放電はニッスイに比べてかなり少ないので保管の手間も省ける。

いずれにせよ、ET1リポバッテリーは高性能で電動ガンにオススメ。この快適さを味わうともうニッスイには戻れないカンジ。取り扱いを間違えずに安全に利用すればあなたの電動ガンの強力な相棒となること間違いなし。

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2011/07/16


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