
バレルクリーニング! Vol.72
千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!
いらっしゃーい!!
道楽「今回はインナーバレルのクリーニングについて教えてください。バレルって掃除したほうが良いんですか?」
インナーバレルが汚れていると、BB弾の弾道に影響することがあるから、綺麗な状態を維持するのは大事だよ。
BB弾には表面に"ワックス"と呼ばれる油分が付いているんだ。これは給弾性能を上げるためだったりするんだけど、このワックスがバレル内に付着するんだよね。あとは電動ガンやエアガンは空気を取り込んで圧縮して撃つから、ホコリを吸い込んで、それがチャンバーやパッキンに付着することもあるよ。
これはワックスが固着してしまったバレルだよ。バレルの先のほうやマズル周りに付きやすいんだけど、こうなってしまうと、拭いても汚れが取れなくて、熱して溶かすとか、バレル交換したほうが良いだろうね。
この状態で撃つと弾があっちこっちに飛んでいく現象になるね。
こうなる前にこまめにクリーニングしておこう。1日サバゲーしたらクリーニングしておくくらいの頻度がよいと思うよ。
道楽「なるほど~」
バレルクリーニング用のグッズとしては、こういったクリーニングロッドやバレルリフレッシャーを使うのが一般的なんだけど...。
道楽「あ、こういうの良くみますね。このプラの棒はエアガンに同梱してることもありますよね。」
多くの人はマズルからこの棒を突っ込んでゴシゴシやると思うんだけど、
1.チャンバーまで突っ込まない
2.オイルを直接吹かない
というのが大事だね。
このようにチャンバーパッキンを超えてしまうと、引き戻したときにパッキン入り口を巻きこんじゃったりするんだ。また細かい繊維がパッキンに付着して、逆に命中精度が悪くなるよ。
パドックの工房ではキムワイプやプロワイプといった毛羽立ちや紙粉が少ないものを使っているんだ。
それと、シリコンオイルなんかをバレルに直接吹くのは絶対にやめてね。パッキンにオイルが付いて弾道が不安定になるよ。
基本は乾拭きか、どうしてもウェットにして拭きたい場合はクリーニングロッドの先端に少しだけオイルを含ませて拭くくらいかな。シリコンオイルは金属面に薄い膜を形成して潤滑性UPや酸化しにくくするんだけど、均一に塗るのはなかなか難しいよ。
本当はバレルとチャンバーを分解して、それぞれ個々にクリーニングするのが良いんだけど、初心者にはなかなかハードル高いよね。
チャンバーパッキンは裏返してクリーニングしているよ。パッキンの素材はニトリルゴムが多いんだけど、中にはシリコンゴムを使用しているカスタムパッキンもあるよね。シリコンゴムはシリコンオイルで物性変化することがあるから気を付けてね。
道楽「お勧めのインナーバレルってありますか?」
まあ、メンテ性やクリーニングを考えると、やっぱり東京マルイの純正真鍮バレルが一番かな。6.08mmの内径ってやっぱり安定しているよね。マルイがずっと使っているというのはやはり性能が安定しているからだと思うんだ。
タイトバレルなどのカスタムバレルは初速をアップしたいって時には良いんだけど、タイトになればなるほど弾を選んだり、クリーニングしてコンディションを維持するのが大変になるよ。
道楽「勉強になりました!」
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