
ベクター電動ガンのカスタム! Vol.71
千葉県八千代市にある総合エアガンショップの「モケイパドック」にお邪魔して、技術主任の"でめちゃん"にカスタムガンのことをいろいろ伺ったので、連載で紹介しています!!
いらっしゃい!!
道楽「以前にクリスベクターのイベントで沢山のベクターカスタムを見たんですが、ベクターのカスタムってどんなのがあるか教えてもらえますか?」
OK! じゃあ今回はクライタック製の電動ガン、クリスベクターのカスタム例を解説するよ!
こちら、パドック工房チーフのカスタムベクター。
道楽「うわっ! すごい迫力!! 見た目からして違いますね。まずは外装の説明からお願いします!」
このハンドガードはKRYTAC純正のベクターモジュラーレイルMK1。アルミ製のハンドガードだね。この穴はMLOKではないけど...。それとサイレンサーはメーカー忘れちゃったけど、そこら辺にあったやつw
フォアグリップはライラクスのアドバンスドグリップ。
道楽「あー、これつけている人多いですね。」
クライタック純正のバッテリーエクステンドキャップ。バッテリーサイズを少し大きくできるので便利だよ。
道楽「そっか、ベクターはグリップ内バッテリー収納でしたね。」
ライラクスのカスタムトリガー。スイッチタイミングをイモネジで調整できるんだ。
MFT BMSタイプのストックを知り合いの板金屋に依頼して作ったワンオフのオフセットストックチューブに取り付けている。
ライラクスのカスタムマガジンキャッチ NEO。ベクターは左にしかマグキャッチがないからマグチェンジが不便なんだよね。これを付けるとグリップした右手の人差し指でマグリリースできるから、左手でマガジンをつかみ易くなるんだ。
ベクターオプティクスのParagon等倍スコープ。
道楽「ベクター使いはベクターオプティクス率高いですよね。語呂も良いですしw」
さて、分解して内部カスタムも見ていこう。まずはメカボックス底部を取り外す。スプリングも一緒に抜けるようにしているよ。
ハンドガードやストックを外して上下に分解。
モーターと基盤はこの位置にあるんですね。
基盤はペルン製に、モーターはLONEX製のA2に交換しているよ。このA2モーターはハイトルク、ハイスピードなんだよね。
道楽「ペルンはポーランドのメーカーですね。日本ではSPARKさんが代理店ですね」
アッパーレシーバー側にトリガーやバッテリー配線があるから、上下はこの接点で繋がっているんだ。
基盤をペルンに交換したので、セレクター軸に白いシールを貼って光センサーで検知しているよ。
純正の基盤はこのようにセレクター検知はマイクロスイッチだね。トリガースイッチは純正もペルンもマイクロスイッチ式だよ。
アウターバレルとチャンバーアッシーを取り外そう。インナーバレルはスパークの飛鋭ステンレスバレル。
0.25g弾の使用を前提としていて、パッキンは宮川ゴムのニトリル60°スリックパッキン。押しゴムはライラクスのHOPテンショナー ブリッジソフト。チャンバークリップが割れやすいので交換しておくと良いよ。
ベクターの弾道性能に影響するポイントとして、このタペットプレートリンクがあるんだよね。
角度のあるギアボックスから角度を約80度変換してノズルに動きを伝えるパーツなんだけど、この動きが渋かったり、ノズルが前進不足だと弾道が安定しない。リンク穴にプラ板を貼ってガタツキを防止しているんだ。
メカボックスを開くとこのようになっているよ。ノズルはMAXXの21.5mm。ギアの軸受けは穴の深さが不均一だったのを調整して8mmベアリングに交換。ギア比は純正で18:1のフルストロークなんだけど、13:1のショートストロークに交換してるよ。
道楽「うわー、変わったレイアウトですね!!」
ピストンはUFCのフルスチール。後ろ三枚分の歯を削ってAOE加工しているよ。
道楽「AOE加工?」
Angel Of Engagementといって、セクターギアの歯がピストンに当たる最初の歯(ピストンの一番後ろの歯)に垂直に接するように加工することだよ。これで真っ直ぐ後にピストンを引けて効率よく力を伝達でき、耐久性も上がるんだ。歯数が減った分、GAWのピストンヘッド+スペーサーで調整しているよ。
参考までにベクターのカットオフはセクターギアのカムがリンクを経由してマイクロスイッチを押して電気的に基盤に伝達しているよ。
初期型ベクターはいろいろと弄りがいがあるよね。最新のGEN2 V2モデルでは箱出しでもかなり高性能になったけど、こういったカスタムテクニックがフィードバックされているのかもね。
道楽「カスタムしていくと愛着も沸きますしね!」
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