東京マルイ 電動ガン SG553+

東京マルイ 電動ガン SG553+

東京マルイの電動ガンプラスシリーズの第4弾が今回紹介するSG553+だ。
マルイのSG550シリーズは1996年に最初のSIG SG550発売され、翌年にはショートバージョンのSIG SG551 SWATが発売された。この2モデルは世界初となる電子可変バースト機能を搭載していた。

2003年には電子可変バースト機能を無くしたSIG SG552 SEALSを発売。SG550と551 SWATはすでにカタログ落ちとなっているが、SG552 SEALSはまだ現役。今回発売されたSG553+は実質的にこのSG552 SEALSの発展型モデルといえる。


パッケージデザインは電動ガンプラスシリーズらしい電子基板をモチーフとしたブラック基調。


箱を開けるとこれまたブラックの布に収まったSG553+が。本体、マガジン、アクセサリーボックス、取説、チャージャー、クリーニングロッド。


アクセサリーボックスには保護キャップ、2mmの六角レンチ、MSリポ用バッテリースペーサー、BB弾が入っている。


スイスの銃器メーカーSIGはドイツのSauer & Sohn社と合併、さらにはSIG SAUER USA法人も展開し、米軍用の銃器製造を受注するなどグローバル化が著しい銃器メーカーだ。
SIG SG550シリーズはスイス企業だった1980年代に採用されたアサルトライフルで、ロングストロークガスピストン方式やボルトハンドル、前引っ掛けのマガジンなど、AKの構造にも影響を受けていて東西の要素が入り混じったSIG独自のデザインとなっている。
また、現在でもヨーロッパ市場では販売され続けており、トップレイルやレイルハンドガードを設けたり、STANAGマガジンやAKマガジンなどにも対応したモデルなど近代化やバリエーション展開もされている。


新規製作されたアルミ削り出しの3プロング フラッシュハイダー。M14逆ネジ仕様。2024年秋開催のマルフェスに展示されていたものはグレーの艶消しだったが、製品版ではブラックの半光沢仕上げとなった。ガスブロックノブのシルバーがアクセントになっている。ガスブロック左にのみスリングスイベルがある。


フロントサイトはガスブロック一体の折り畳み式で亜鉛ダイキャスト製。


今回新規装備となった軽量な強化樹脂製のハンドガード。似たような形状の4レイルハンドガードがSIG SAUER社のカタログに掲載されており、そちらはアルミ製でピカティニーレイル仕様だ。


ハンドガード下面。樹脂製ながら握り込んでもガタツキはほぼ無し。ハンドガード底部の小さな穴はインジケーターランプとなっていて、バッテリーの電圧低下や温度監視など異常時に点灯する。


ハンドガード内にバッテリーを収納する。外し方はまずレシーバーのピンを抜き、ハンドガード下側を後ろに少し引くとハンドガード上側が取り外せる。


MSリポバッテリーを使用する場合は、変換コネクターを外して3線のMR30コネクターと、付属のスペーサーをはめて使用する。


バッテリーは斜めに収まる。従来のニッケル水素ミニSバッテリーも使用できる。

バッテリーカバープレート
ハンドガードの隙間からバッテリーの模様が丸見えになるので気になる場合は、付属のバッテリーカバープレートをハンドガード裏に貼って隠せるようになっている。筆者はバッテリーが入っているか識別したいのでプレートは着けなかった。

レシーバー右
レシーバーは従来のABS樹脂から、強化樹脂製となり剛性がアップするとともに、トップに亜鉛ダイキャスト製のレイルが標準装備され光学機器の搭載幅が増えた。レシーバーカラーは従来のグレーからブラックに変更、ダミーボルトはガンメタルカラーとなった。実銃のSG553ではロアレシーバーが新型形状となっているが、マルイのSG553+では550系の旧型レシーバー形状そのままとなっている。ただ、どちらが好きかと言われるとこの旧型レシーバーのほうがSIG味を感じられて好み。

可変ホップアップの調節ダイヤル
ボルトハンドルを引くと可変ホップアップの調節ダイヤルにアクセスできる。バレル同軸のいわゆるドラム式ダイヤルなので調整しやすく、射撃時の振動でも狂いにくい。また上に回せばホップが強くかかるといったあたりまえのことだが、感覚的に判りやすい仕様だ。

レシーバー左
セレクターはアンビタイプなので左右どちらからも操作可能。

セレクター
セレクターの操作角は変則で、セーフポジションからセミオートまでが45度、そこからフルオートポジションまでは約90度の回転角となっている。操作はやや重めで、ネチッとした感触はあるが、各ポジションにはしっかり入る。

グリップ
グリップは樹脂製でやや太め。昔のアサルトライフルらしいグリップアングルなので、角度の立ったCQBグリップに慣れてしまった現在からみると少し握りにくさを感じる。
SG552 SEALS同様にグリップ内にはEG1000Sモーターが内蔵される。トリガーユニットにはFETを採用したマルイ独自のプラスシステムにより、ハイレスポンスで安定した作動を実現している。
トリガープルは700g前後。従来のスイッチ式なのでストロークは長め。今どきはマイクロスイッチ式にして欲しいところだ。

トリガーガード
トリガーガードはスチールプレス製で、グローブ使用時に邪魔にならないように右側に折り畳みできるようになっている。

リアサイト
リアサイトはトップレイルに埋め込まれた折り畳み式で、ネジを緩めて上下調節可能。レイル後端にはスリングスイベルがある。

マガジン
マガジンはシースルーの樹脂製で内部にリアルなダミーカードが見える。実銃の20連マガジンを模していて、側面にあるフックでマガジン同志を連結することもできる。マガジン装弾数は40発、最後の一発まで撃ちきれるバネ式マガジンフォロアーに改修された。

ストック
スケルトンストックは樹脂製でバットプレートがゴム製。根元のボタンで右側に折りたたむことができるフォールディングタイプ。ストック基部は亜鉛ダイキャスト製なので伸ばしたときの剛性は高く、しっかりと構えられる。

折畳み時
折畳み時にはハンドガードの突起に固定されるのでバタつかず、この状態でも射撃できる。収納、運搬に便利。

サブマシンガンバッグ55
参考までにハイパー道楽のサブマシンガンバッグ55に少し斜めにして収納可能なサイズだった。マガジンもマグポケットに入ったので、沢山持ち歩くこともできる。

ICO サブマシンガンバッグ55 コンパクトなガンバッグ

実射

MSリポバッテリーを使用しての室内での射撃になるが、簡単に感想を述べておこう。
トリガーフィーリングは従来モデルと同じような感触だが、通電してから弾が発射されるまでのレスポンスが速くなっており、モーターブレーキの効果もあり、セミオートで毎回安定したキレのある作動だ。
ただ、レスポンスが良いと言っても、現在の視点で言うならばプリコック無しのモデルとしては標準的なレベルだと感じる。
箱出しでの初速は0.2g弾で94m/s平均もあり、0.9Jに迫る勢いだ。使っているうちに少し落ちてくるだろうが、それにしてもパワーアップのカスタムは必要ないだろう。発射サイクルも秒間約18発と製圧力も高い。しっとりとした引き締まった射撃音で撃っていてとても撃ち心地が良い。

命中精度は距離40mの屋外シューティングレンジで試射してみたところ、マンターゲット上半身にバシバシと当てられる精度はあった。この初速で0.25g弾を使用すれば、リコイルがない分、次世代電動ガンよりも楽に狙点をコントロールできる。

低倍率スコープを搭載

気になる点と言えば、前引っ掛けのマガジン着脱に慣れが必要なくらいだろうか。装弾数は40発とちょっと少なめだが、オプションの220連多弾マガジンもある。ただ、価格がこれまでのプラスシリーズより1万円もアップしてしまったのはかなり購入のハードルが上がってしまったと言える。

2.3kgという軽量さとコンパクトさで、機動力を重視した戦い方に向いており、ガッチリとしたフルサイズストックも精密に狙うには頼もしい。これにドットサイトや低倍率スコープを搭載すれば、近距離から遠距離までフルレンジで戦えるゲームウエポンとなる。

ICO NOVEL ARMS 3倍スコープ ABSOLUTE MPS3

スペック


全長 516 / 714mm
重量 2,320g (空マガジン、MSリポバッテリー含む)
銃身長 247mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 40発
定価 49,800円(税別)
発売日 2025年2月21日
初速 最大:94.7m/s
平均:94.2m/s
最小:93.6m/s
エネルギー:0.89J
回転数:1,068rpm = 17.8発/秒
※気温23.2度、湿度--%、東京マルイ0.2g弾使用、10発での計測、ホップアップ適正、ACETECH AC6000 MKIII BTにて測定。

パーツリスト.PDF (1.25MB)

2025/02/26


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