ARROW DYNAMIC RPG-7 グレネードランチャー

ARROW DYNAMIC 電動ガン ベルグマン MP18

ARROW DYNAMICからサブマシンガン(SMG)の始祖とも言うべきMP18が電動ガンで登場です。100年以上も前のクラシカルなスタイルの最新電動ガン、さてさてその実力はいかに。早速、レビューしたいと思います。


MP18は第一次世界大戦末期にドイツ軍が膠着した塹壕戦を打破するために取り回ししやすく、フルオートが撃てる近接戦闘用のサブマシンガンとして1917年に開発された世界初のSMGです。
拳銃と同じ9mm x 19弾を使用し、オープンボルトのストレートブローバック方式で、この時代にSMGの基本構造をすでに確立していたことに驚きます。登場時は戦争末期で、戦局を覆すほどではありませんでしたが、戦後、世界各国に輸出、ライセンス生産が行われており、日本では海軍陸戦隊にも採用されていました。 そして、MP18はMP40や日本の百式短機関銃など、初期ののSMGに多大な影響を与えた歴史的な1丁です。

MP18 サイドビュー 左
MP18 サイドビュー 右
ARROW DYNAMICがモデルアップしたMP18電動ガンは、レシーバーやバレルジャケットはスチール製、ストックはリアルウッドという豪華仕様です。重量も4kg近くあり、実銃の質感も醸し出しています。さらにSMGなのに全長は825mmもあります。内部メカはVer.2ベースで実銃にはないセフティやセレクターを備え、セミオート射撃も可能です。

パッケージ
黒池に機種のステッカーが貼られたシンプルなパッケージです。SMGなのに、かなりのビッグサイズに驚きます。マガジンは外されているのに、非常に厚みがあり、MINIMIクラスが入っていそうです。


放熱用の穴が多数あるバレルジャケットが特徴のバレルです。フロントサイトはシンプルなものです。

レシーバー左
レシーバー右
スチール製のレシーバーにリアルウッドのストックの組み合わせは、レトロ調で雰囲気満点です。ストックにある窪みが手にフィットします。

コッキングハンドル
コッキングハンドルは右側面にあります。可動しますが、ロックポジションには入れられません。

可変ホップアップダイヤル
コッキングハンドルを引くとエジェクションポート内にドラム式の可変ホップアップダイヤルがあります。


レシーバー右側、ストックとの境にセフティレバーがあります。銃口方向にスイッチして安全となります。これは実銃にはない電動ガンオリジナル機構です。

セレクター
セフティと同様に、左側面にセレクターがあります。銃口方向でフルオートです。実銃はフルオートオンリーなので、こちらも電動ガンオリジナル機構になります。どちらのレバーも目立たないように配置されています。

トリガー
トリガー周りはシンプルなデザインです。トリガーストロークは長く、トリガープルは約400gと非常に軽くなっています。

マガジンハウジング
マガジンハウジング上部にある大型のボタンがマガジンキャッチです。ちなみに実銃の初期モデルではルガーP08のピストル用スネイルマガジンがそのまま使えました。本モデルはどちらかというと発展型のMP28を再現しているようですね。

リアサイト
シンプルなリアサイトですが、ノッチ切り替え式になっています。

リコイルスプリングガイド
実銃では、リコイルスプリングガイドなども別パーツで分解できるのですが、電動ガンなので無可動のレシーバー一体となります。特徴をよく捉え、再現しています。

ストック
リアルウッドのストックは木目が美しいだけでなく、触感もプラと違い、ソフトで良い感じです。

バットプレート
バッテリーはストック内
バッテリーはストック内に収納します。バットプレートの上部を少し浮かせてから横にズラします。バッテリースペースはかなり広く、リポバッテリーならほとんどのものに対応します。

マガジン
マガジンはスチールのカバーに覆われており、外観はリアルに仕上がっています。マガジンはスプリング給弾ですが、180発もの装弾数があり、心強いです。

実射テスト

実射テスト
テストの当日は、天気はよかったのですが、非常に風が強く、実射には不向きな状況だったため、弾道や精度のインプレッションをお伝えします。
テスト内容はいつもと同様、距離30、40mの人物大のターゲットに東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2gと0.25gで行いました。
風の影響で大きく逸れますが、弾道はホップアップもしっかり掛かり40m以上の飛距離はありました。風がなければ、真っ直ぐな弾道で、予想以上に精度もあり、0.2gと0.25gのどちらのBB弾でも40mでボディにヒットも可能でしょう。精度という点では、やはり0.25g弾に軍配が上がります。

フォアグリップ方法
左横に突き出しているマガジンはフォアグリップとして使いたくなりますが、給弾不良を起こしやすいので、避けた方がよいですね。ただ、このサンプルでは、個体差なのかマガジンを握らなくてもセミオート射撃時に稀にダブルフィード(二重装填)が発生しました。装弾数が多いので、給弾スプリングが強いのかもしれません。
あと個人的に気になったのはトリガーのストロークが長いのと、軽すぎることです。やはり適度な遊びと張りのあるトリガーリターンが欲しいのですが、これは個人の好みだと思います。今回、7.4Vのリポバッテリーを使用しましたが、トリガーレスポンスは良好だと感じました。


総評

世界初のサブマシンガン
世界初のサブマシンガンであり、マガジンが横に突き出たMP18の独特なスタイルは、現代では逆に新鮮に見えるのではないでしょうか。
スチールパーツによる迫力の質感、優雅なラインの木製ストックとクラシカルなSMGの魅力をリアルに再現しています。また、実銃の雰囲気を損ねず、セミオート射撃も可能、セフティの追加と電動ガンとしてのアレンジしてあるのも嬉しいところです。
価格は木製ストック標準装備なので、お得感すら感じます。

実射性能もサバゲーで戦える素質があります。ただセミオート時のダブルフィードについては、調整が必要ですので、ショップに調整依頼してみるのも良いと思います。
まあ、フルオートで撃ちまくるのが、このMP18の醍醐味と言っても良いので、セミオートで撃たなければこのままでもじゅうぶんだと思います。

総合的には満足できるレベルの電動ガンに仕上がっていると言えるでしょう。なんといってもこのクラシカルなスタイルのサブマシンガンが電動ガンで楽しめるというのは唯一無二ではないでしょうか。

スペック


全長 825mm
重量 3,800g
装弾数 180発
価格 48,000円(税別)
発売日 2019年9月
動力源 7.4V リポバッテリー
初速 最高:88.63m/s
平均:87.87m/s
最低:87.43m/s
ジュール:0.772J
回転数:627rpm(10.45発/秒)
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温33.3度、湿度39%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。パーツリスト.pdf (4.8MB)

協力:キンワ、ビレッジ1

2020/07/18



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