東京マルイ 電動ガン AK47

東京マルイ 次世代電動ガン AK47

東京マルイの次世代電動ガン、AK47が発売された。スタンダード電動ガンのAK47SとAK47は1994年に発売、その後、初の次世代電動ガンであるAK74MNは2007年の発売で、AK47としては実に23年ぶりのフルモデルチェンジと言っても良いだろう。

ミハエル・カラシニコフ
AK47と言えば、2013年に他界したミハエル・カラシニコフ氏が設計し、ソ連軍が1949年に制式採用した東側を代表するアサルトライフル。弾薬は7.62mm×39弾を使用し、作動方式はロングストローク・ガスピストン方式を採用する。
生産性が高く、過酷な戦場の環境でも確実に作動するよう設計されている。ライセンス品やクローンといった派生型を含め、その製造数は全世界で一億丁以上とも言われ、あらゆる紛争地帯で使用されたことから、最も人を殺した銃などと揶揄されることも有るが、その後の軍用ライフルに多大な影響を及ぼした、世界で最も普及したアサルトライフルと言えるだろう。

III型改良モデル
東京マルイはこのAK47の中でも1953年より生産が開始された"III型改良モデル"を次世代電動ガンとしてモデルアップ。
剛性の高い金属製レシーバー、残弾0でユニットが自動停止するオートストップ機構、発射時にボルトが前後し、激しいリコイルが味わえるシュート&リコイルエンジンといった次世代電動ガンならではの機能を盛り込んでいる。
それではそのディティールを見て行こう。なお、今回の商品はフライングスクワッドにて購入。


スペック & 弾速データ
全長 875mm
重量 3,115g (空マガジン、バッテリー含む)
銃身長 300mm (インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 90発
定価 49,800円(税別)
発売日 2017年12月7日
最高 91.93m/s
平均 90.66m/s
最低 89.71m/s
ジュール 0.822J
回転数 858rpm (14.3発/秒)
東京マルイ ミニSニッケル水素バッテリー8.4V使用。
※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、10発での測定、気温19.0度、湿度35.0%、XCORTECH X3200 MK3にて計測。
パーツリスト

パッケージ
パッケージ。軍隊で使用されるようなミリタリーグリーンの弾薬缶をイメージしたデザイン。

パッケージ内容
カーキの布
パッケージを開けると、麻布をイメージしたカーキの布が敷かれており、雰囲気が良い。付属品の小物は弾薬を保護するのに使用される油紙をイメージしたデザインの箱に収められている。

パッケージ内容物
パッケージ内容はAK47本体、90連マガジン、チャージャー、チャージングロッド、クリーニングロッド、保護キャップ、フロントサイト・アジャストツール、マガジンアダプター2個、M4止めネジ用六角レンチ(2mm)、取説とBB弾少々。

AK47 左サイド
全長875mmとフルサイズの7.62mm弾アサルトライフルとしてはコンパクトな部類で構えやすい。
実測重量はバッテリーなしでちょうど3kgと実銃よりやや軽めに作られていて扱いやすい。

AK47 右サイド
各種ディティールや質感は向上しているものの、スタイルとしてはスタンダード電動ガンのAK47とほぼ同様。

レシーバー
III型AK47の削り出しレシーバーの雰囲気を上手く再現している。
スタンダード電動ガンのAK47はプラ製レシーバーながら当時としては剛性の高い部類だったが、次世代電動のAK47ではレシーバーがアルミダイキャスト製に変更されたことでさらに剛性がアップしている。


セレクターは一番上がセーフポジション。


セレクターを一段下げるとフルオート、一番下がセミオートポジションとなっている。セレクターの操作感はスタンダードよりも固めになっている。ちなみに、セレクターの操作でレシーバーに円弧状の傷がつくのは実銃も同様。

レシーバーピンなどのモールドも別パーツ
レシーバーピンなどのモールドも別パーツで再現されており、"デフリックコート"と呼ばれる自動車エンジンなどに使用される塗装(コーティング)を採用したことで、生々しい金属的なダークグレーの質感を再現している。

レシーバーカバー
レシーバーカバーは従来同様にスチールプレス製。

トリガー
トリガーの感触もスタンダードとほとんど変わりがない、癖のない引き味だ。

フロントサイト
フロントサイトは付属のアジャストツールで上下に調節可能。アウターバレルはアルマイト処理されたアルミ製。

マズルプロテクター
マズルプロテクターはアルミ削り出しで、取り外せばM14逆ネジ仕様となっているので、対応する各種サイレンサーなどを装着可能。

クリーニングロッド
クリーニングロッドは取り外しできるが短い飾り仕様。

スリングスイベル
ガスブロック左側にはスリングスイベルあり。


リアサイトは"タンジェント式"と呼ばれるもので、調節スライダーを前後させることでリアサイトの高さが調節できる。またボルトレバーはボルト部と一体構造になっていて金属製なので耐久性はかなり向上している。


ハンドガードは木目調の塗装が施された樹脂製。スタンダード電動のAK47はストック内にバッテリーをセットしたが、次世代電動ガンではAK74系と同様、ハンドガード内にミニSバッテリーをセットする方式になった。そのためスタンダードのAK47に比べるとハンドガード部がやや太めになっている。


右横のテイクダウン・ラッチを上方へ回転させるとハンドガードの上半分が取り外せる。

バッテリースペース
バッテリースペース。AK74系に比べると少し広めに作られていて、社外品の2000mAhクラスの7.4Vリポバッテリーもセット可能。なお、ハンドガード下部にはミニ平型ヒューズ20Aが入っている。

ニッケル水素バッテリー
マルイ純正のニッケル水素バッテリーはこの向きでセットする。

ストック
ストックも木目調塗装の樹脂製。スタンダードよりも赤みが増した色味で、AK47に使用されていた無垢材ストックの雰囲気を再現している。バットプレートはスチールプレス製。内部が空になっているので、今後フォールディングストック使用のAK47Sがバリエーション展開されるだろう。

グリップ
グリップも木目調塗装の樹脂製で内部にEG1000モーターを内蔵する。

可変ホップアップの調節ダイヤル
ボルトハンドルは4.5cmほど引ける。3cmくらいからぐにゅっとした抵抗が加わり、残りの1.5cm程度を引くと可変ホップアップの調節ダイヤルが現れる。スタンダード電動では小さめのスライドレバー式だったが、ダイヤル式に変わったことで調整はしやすくなった。
オートストップ後の再射撃時もこのボルトハンドルを引いて行う。

リコイルユニットが内蔵
レシーバーカバーを取り外す。レシーバー上部にはリコイルユニットが内蔵されている。

レシーバー下側
スタンダードでレシーバー下側にあった2本のプラスネジはなくなってよりリアルになっている。

マガジン
マガジンはスチールプレス製で装弾数は90発。フロント部のフックをレシーバーにひっかけて装填する方式。AK74シリーズでは搭載していなかった、残弾が0になると自動的に射撃停止状態となるオートストップ機能を搭載する。撃ち切り状態では弾残りしないのも○。
再び射撃をするには空マガジンを抜いて、ボルトハンドルを引いて解除する実銃と同様の操作方法となっている。
マガジンサイドには空撃ち用の切り替えレバーがあり、弾が入っていなくても空撃ちを楽しめるようになっている。

付属のアダプター
付属のアダプターをチャンバーにセットすれば、スタンダード電動ガン用のマガジンを使用できるようになる。600連マガジンなどの大容量マガジンを使用するのに便利だ。もちろんその場合はオートストップ機構は機能しなくなる。

600連マガジン

実射テスト

スチールプレート
今回も18cmの丸いスチールプレートとA3サイズのレクタングルプレートを使用して実射テストを行った。
人物と比較すると大きさの目安がわかるだろう。
弾は東京マルイの0.2gと0.25gBB弾を使用し、距離は30m、40mでおこなった。さらに50mではマンターゲットを使用して射撃テストを実施した。


射撃結果としては30mでヘッドショット可能、40mならばA3ターゲットに8割がた着弾、50mでも0.25g弾ならば10発中半分くらいがマンターゲットに命中した。遠距離でも十分有効弾を送り込める。
とくに0.2g弾でも弾道の低進性が高く、とても狙いやすい。リコイルユニット搭載なのでヘタに構えればフルオートで着弾は乱れてしまうが、本来の弾道性能は箱出しでは他の追随を許さないほどに優秀だ。
お世辞抜きで、0.2g~0.25gにここまで柔軟に対応できる弾道はほかになく、現時点で世界最高峰と言っていい。


リコイルについては次世代電動ガンの中ではややマイルドに感じた。マルイスタッフに聞いた話だとリコイルウエイト自体は大きな差はないとのことだが、リコイルの発生位置がレシーバー内であることなどが起因して、感覚的に少し弱めに感じてしまうのかもしれない。
それでもスタンダード電動に比べると撃っている感覚が強く、7.62mm×39弾を使用するAK47ならではの重い反動の雰囲気があって気分が高まる。




東京マルイの次世代電動ガン、AK47は実際に撃って遊ぶと判るが、とてもよくできた銃だ。
オートストップ機能が付いてもAK74系と同価格帯なのは嬉しい。
あえて言うならばよく出来過ぎていて優等生すぎるということだろう。ハンドガードやストックの木目調もマルイお得意の美しいものだが、LCTやE&Lなどの海外製品にあるAK特有の荒々しい雰囲気、味わいのようなものは箱出し状態のマルイ製品にはあまり感じられない。
ただこれも使い込んでいけば擦れや傷が付いて雰囲気が出てくるかもしれないし、あえてエイジング処理を施してみるのも面白いだろう。

バリエーション展開はフォールディングストックのAK47Sは当然出るとして、このシリーズでぜひAKMもモデルアップしてもらいたいところ。

協力:ビレッジ2

2017/12/07


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