EMG ガスガン COMBAT MASTER OMEGA
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EMG ガスガン COMBAT MASTER OMEGA

レビュー: 金子一也 (Gunsmith BATON 店長)

JASG認定 ガスガン、EMG COMBAT MASTER OMEGA

ハイパー道楽読者諸氏も足を運ばれているであろうミリタリーイベント、ビクトリーショーの第100回開催時(2022年9月25日)、会場のGunsmith BATON ブースにてサンプルを初披露した『EMG』ブランドのJASG認定ガスガン、COMBAT MASTER OMEGAが、2022年11月2日に発売された。

尚、本製品もこれまでのBATON airsoft製品同様、JASG自主規約に基づく認定検査に合格した安全なエアースポーツガンであり、購入後三ヶ月以内は、修理工賃・パーツ代に加え、修理品の受け渡しにかかる送料もメーカー 株式会社バトンTradingが負担する万全のサポートが受けられる。
※サポートには商品添付の保証書が必須となり、購入後3ヶ月以上経過した場合でも、有料でのサポートを受けることが可能だ。

マニア垂涎の最高峰カスタム、JW2 Combat Master



出典 TTI公式サイト

世界的に有名なトップシューターであり、大人気映画、ジョン・ウイックシリーズのアドバイザーとして作品作りに深く関わっているタラン・バトラー氏については、当記事読者の皆様ならご存知のことだろう。
氏が主宰するカスタムメーカー、TTI(Taran Tactical Innovations)が、映画 『 ジョン・ウイック:チャプター2 』 のために作り上げたカスタムガンが、JW2 Combat Masterである。



出典 https://www.imfdb.org/wiki/John_Wick:_Chapter_2

TTIでは現在、「JW2コンバットマスターパッケージ」という持ち込みでのチューニングメニューを提供しており、自前のガンをカスタマイズすることが出来るのだが、その人気の高さから、現在ではオーダーから仕上がりまで、45~50週の待ち時間が発生しているそうだ。

●EMGブランドが放つ意欲作、COMBAT MASTER OMEGA


今回ご紹介する本製品は、リアル志向のエアガンユーザーなら知らぬ者の無いEMG ( Evike Manufacturing Group )が、TTI ( Taran Tactical Innovations )の正規ライセンスを取得して製造したガスブローバックガンの日本仕様モデルで、BATON airsoftがJASG認証を取得し、国内で独占販売するものだ。
※パワーソースにはHFC134a、HFC152aを使用

キアヌがJW2 COMBAT MASTERで暴れまわった映画 『 ジョン・ウイック:チャプター2 』 の公開から5年以上経っているが、このガンを再現した樹脂スライド仕様、しかもJASG認定取得済みという、100パーセント安心して所持出来る製品は、これまで存在しなかったのではないだろうか。

正規ライセンスの取得により、TTI COMBAT MASTERの銘がくっきりと刻まれたリアルなコンバットマスタースライドを、EMGオリジナルのオメガフレームに搭載したEMG COMBAT MASTER OMEGA。
ある意味本物を超えた贅沢仕様となっているそのディティールを、今回も銃口周りからご覧いただこう。

先端に向かってエッジの落とされた特徴的なスライド前面からは、ブロンズフィニッシュのアウターバレルが顔をのぞかせるが、マズルの断面が薄く作られているように見える。
これは本モデル専用のCMO 12mm-14mm逆ネジサイレンサーアダプターに合わせた設計になっているためだ。

スライドを引いてホールドオープン状態にすると、前方に突き出したアウターバレルが若干短いように見えるが、これはショートリコイルギミックでアウターバレルが後退しているためで、実際の長さはおよそ5.1インチと、実銃に倣ったサイズで作られている。

フロントサイトは、実銃同様にグリーンのアクリルファイバーが入った集光タイプを採用。日中の屋外はもちろんのこと、灯りのある場所での圧倒的な狙いやすさを実現している。

スライド上に白く刻まれたTTIマークが一際目を引く画像だが、リアサイトもTTIのオリジナルデザインに忠実な形状で、狙いやすさと実用性の高さを兼ね備えてる。ヘイニータイプを代表とするこのタイプのデザインは、ホルスター等にリアサイトを引っ掛けてスライドを引くために考えられたものだ。

リアサイト背面には反射防止のグルーブが刻まれており、様々な環境化での素早いサイティングを可能としている。
屋外でのサバゲやシューティングを楽しまれている諸兄の中には、後方から降り注ぐ陽光がリアサイト背面に反射して、目がくらんだという経験をお持ちの方がおられると思うが、そういったシチュエーションをも想定して、このような工夫がなされるわけだ。


TTIのカスタムガンに共通するスライド両側面の特徴的な形状は、強度を保ちつつ軽量化を図るために計算しつくされた「コンバットマスタースライドカット」によるもので、本製品でもその美しい造形が忠実に再現されている。
COMBAT MASTERシリーズに共通する、スライド両側面に開けられたライトニングホールも、そこに、その大きさでなければならないという明確な理由があるからこそ、より魅力的に映るのだろう。
素早く正確な操作を可能としてくれるスライド前後両側面のセレーションは、デザインの美しさと優れた操作性の両立を特に実感できる場所だ。


特徴的なデザインのスライドカットに合わせて白く刻まれたTTIのロゴマークと社名、そしてCOMBAT MASTERの銘は、正規ライセンス取得品ならではのリアルさで、所有することの喜びを一層高めてくれる。

尚、スライド上のエジェクションポート前方にも、スティップル(点刻)によってTTIマークが刻まれている。リアサイト前に刻まれた白いロゴマークとのコントラストが実に好印象だ。

EMGの持つノウハウが詰まったオメガフレーム

さてここからは、EMGオリジナルのオメガフレームに目を移して行こう。オリジナルとは言っても、本家TTIが行っているJW2 Combat Master Packageのカスタム内容をブラッシュアップさせた仕上がりになっているのは、EMGの面目躍如といったところだろう。

まずはアンダーレール下面にご注目いただきたい。各種デバイスを取り付けるためのスロットが、実銃の1本から4本へと増やされ、より戦闘的な雰囲気を醸し出している。
銃口側から3本目のスロット底面には、JASG認定商品 である証の固有のシリアルナンバーと、販売元を示す BATON のロゴが。その手前(トリガー側)のスロット底面には、「 Production by EMG 」 の文字と、おそらくEMG固有のシリアルナンバーがそれぞれ刻まれている。

そしてトリガーガード前方付け根部分には、スライド式のマニュアルセーフティスイッチを装備。銃口側の「F」から手前の「S」に切り替えることで、物理的にトリガーをロックし、BB弾の発射を不可能とする仕組みになっている。
尚、ハンマーがコックされていないと「S」モードにすることが出来ない ので、無理な操作をしないよう注意が必要だ。

フレーム側面に目を移すとスライドリリースレバーの前方に、TTIで言うところのサポートフィンガースティップルパッチが施されている。
これはリコイルをコントロールするため、サポートハンドの親指が当たるところに滑り止めを施したもので、ここを親指の腹で押さえるようにグリップするのが、TTIの推奨する正しい銃の構え方ということになるのだが、John Wick劇中で多用されるCARシステムにおいては、その限りではない。


アグレッシブな形状のトリガーガードも、下面のスティップリングを含め、正しく構えた際にしっかりホールド出来るよう良く考えられた形状になっている。
トリガーはいわゆるフラットフェイスタイプを採用。手の大きさ(指の長さ)にもよるが、人差し指の腹がピタリと吸い付き、理想的なトリガープルを可能としてくれる。

スライドリリースレバーはスチールプレス製のロングタイプで、グリップを握った右手の親指を軽く持ち上げれば操作出来る、極めて実戦的なデザインだ。
尚、スライドリリースレバーがかかるスライド側のノッチ部分には、摩耗を防ぐためのスチールピンが打ち込まれている。

マガジンリリースボタンは小振りなショートタイプだが、ボタンの後方が適度に抉られており、操作に当って不都合を感じることは無い。
ワイドタイプやロングタイプのボタンは、確かにマガジンを素早くリリース出来るが、撃ち合いの中で意図せぬマガジンの脱落を招く可能性が高まるため、使い手にはかなりの練度が要求されることになる。
エアガンの話しで例えるなら、サバゲー中、いつの間にかマガジンが脱落していたというケースは良くある話しだろう。


ほぼ全面に深く目の粗いスティップリングが施されたグリップは、前面のフィンガーグルーブと、バックストラップの膨らみを廃したいわゆるストレートタイプで、手の大きさを問わない握りやすさを実現。
グリップした掌に鋭く食い込むスティップリングは、実弾のリコイルでも抑え込めそうなほどに効果的で、連射時のコントロールを容易にしてくれる。


マグウェル部分はTTIのコンペティションマグウェルを模した形状になっているが、このオメガフレームは通常後付の別パーツであるマグウェル部分が、グリップと一体成型になっている。
この大胆な設計により、極めてスムーズなマガジンジェンジを可能としているのは、世界各国の軍や法執行機関にトレーニング用エアガンを提供しているEMGならではの発想と言えるだろう。


付属の COMBAT MASTER OMEGA ガスマガジン は上述した通り、一般的なガスガンに使われる HFC134a、またはHFC152a 専用のガスマガジンとなっている。
装弾数としては、最大 22 発のBB弾を装填することが出来るが、ローディングノズル保護のため、いっぱいに装填したところから1発を抜いた方が良いだろう。

マガジン底部の注入バルブは海外仕様なので、ガスが入っている感覚がやや掴みにくいが、ガス缶のノズルを垂直にしっかり押し付けてやれば、ちゃんとマガジン内に注入される。尚、Gunsmith BATONネットショップにて販売中のTANIO・KOBA製の国内ガス対応注入バルブに換装すれば、日本製ガスマガジンと同じ感覚での使用が可能となる。

マガジンカバー底面のTTI マークが誇らしげに映える、マガジン底部からの眺め。このマガジンを多連型マグポーチにズラリと並べたら、さぞや壮観なことだろう。
このTTI マークは別売りのCOMBAT MASTER OMEGA ガスマガジンのマガジンカバーにも入っているが、権利の関係上、単品販売のマガジンカバーは無刻印なので、ご注意いただきたい。

距離を問わない安定した実射性能

本製品はオゾン層破壊効果の無い代替フロンガスである、HFC134a、HFC152aをパワーソースとした、いわゆるガスガンである。そのため、マガジンが冷えていると動作性能が低下してしまうが、そのあたりは日本のガスガンユーザーであれば良くご存知のことだろう。
日本仕様のブローバックエンジンにより最適化された吐出圧力は、118mmという長さのインナーバレルでBB弾を充分に加速し、動画でご覧いただけるように、気温11℃という環境下でも0.25g弾を30m先のEタイプシルエットターゲットに送り込めるだけの性能を実現している。

世界中のガンマニアを熱狂させたシリーズ第2弾、『 ジョン・ウイック:チャプター2 』 劇中、孤高の殺し屋ジョン・ウイックの相棒として大活躍した最高級カスタムを、TTI正規ライセンスの取得とEMGのアレンジにて製品化したEMGブランドのオリジナルガスガン、COMBAT MASTER OMEGA。

当記事が公開される頃には全国の有名ショップにも並んでいるはずなので、そのスタイリッシュな魅力を、是非お手にとって確かめていただきたい。

スペック


全長 223mm
重量 約820g(マガジン含む)
銃身長 118mm (インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 22+1発
価格 39,800円(税別)
発売日 2022年11月2日
動力源 HFC134a、HFC152a
初速 最高:75.82m/s
平均:74.85m/s
最低:73.88m/s
ジュール:0.56J
※BATON airsoft バシコスバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、10発での測定、気温20度、[ ACETECH ] AC5000 弾速計にて測定

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[ EMG ]COMBAT MASTER OMEGA【JASG認定】


2022/11/02


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