ICS 電動ガン GALIL MRS

ICS 電動ガン LIGHTWAY-PELEADOR 2.0

世界のエアソフト展示会を取材していると、最近の電動ガンの電子化は増々広がりを見せており、これまではハイエンドモデルのみに搭載されていた電子トリガーも、いまや$200~$300といった価格帯のエントリーモデルにまで搭載されるようになってきた。
今回紹介する台湾のトイガンメーカーICS製のLIGHTWAY-PELEADOR 2.0も低価格帯の製品という位置づけながら、同社最新のSSSと呼ばれる電子ユニットを搭載した電動ガンだ。
レシーバーとM-LOK対応ハンドガードは樹脂製で軽量、300連マガジン付属と、サバゲーで使いやすいスタンダードなスタイルとなっている。

PELEADOR(プレアドール)
PELEADOR(プレアドール)
PELEADOR(プレアドール)、スペイン語で戦士を意味する。
その外観は現在最もベーシックなARと言えるだろう。10インチクラスのバレル、M-LOK対応のハンドガード、ポリマーマガジン、カスタムストックなど、まさに王道と呼べるシルエット。


カラーバリエーションとしてFDEもある。

フラッシュハイダー
フラッシュハイダーには3ポートが4方向にある。このハイダーは軽量な樹脂製となっている。

フラッシュハイダー
フラッシュハイダーは取り外せ、M14逆ネジ仕様となっている。インナーバレルは黒アルマイトのアルミ製だった。

トップレール
トップレールはフルフラットで折り畳みサイトを装備するので、ドットサイトやスコープなど、様々な光学照準器を搭載可能だ。

ハンドガード
ハンドガードもなんとナイロン樹脂製。しかしながら、レシーバーとは色の仕上げが異なり、一見して樹脂とは思えないほど。剛性も高く、強く握ってもギシギシすることもない。最新のM-LOK仕様なので上下左右にオプションレイルを追加できる拡張性がある。写真ではサードパーティ製のM-LOK対応レイルとフォアグリップを装着している。

フロントサイト
フロントサイトは折り畳み式のCFSと呼ばれるサイト。フロントサイトピンの上下調節が可能。折り畳んだ状態でもピストルサイトが使えるICSのオリジナルだ。

リアサイト
リアサイトもCFSサイト。ピープの左右調節が可能だが、ちょっとピープが大きすぎるかも。
これらフロント・リアサイトは取り外すこともできる。

アッパーレシーバー
アッパーレシーバーには電子ユニットの「SSS」、マガジンハウジングにLIGHTWAYの刻印が入る。ハンドガード、レシーバー共にナイロン樹脂製だが、艶消し処理が施され、プラスチックであることを感じさせない質感だ。

ストレート形状トリガー
金属製のストレート形状トリガー。そしてデュアルMOSFETに加え、電子トリガーのSSSユニットが内蔵される。セレクターは左側のみで、セミオートポジションでトリガー長引きでフルオートから3点バースト射撃に切り替え可能。
トリガーストロークはかなり詰めてあり、トリガープルは200gほどと軽く、セミオートでの連射も容易だ。個人的にはもう少しトリガープルが重くても良いと感じた。

ボルトフォアードアシストノブ
ボルトフォアードアシストノブでピストンリリースする機能あり。マガジンキャッチボタンも大型のカスタムパーツとなっていて、エントリーモデルでも機能性は劣らない。ただ、ハイエンドモデルのSSSに設定されるプリコック機能は省略されている。

チャージングハンドル
チャージングハンドルを引いてダミーボルトを後退させる。ロック機能はない。

ホップアップ調節ダイヤル
チャンバー部にドラム式の可変ホップアップ調節ダイヤルがある。ダイヤルにはクリック感があるが、微妙な調整もできた。

ストック
ストックはICSオリジナルのMTRストック。バット部はゴム製となっていて、シンブルな作りながら使いやすい。ロックレバーの操作はM4スターンダードストックとは逆側を押すが、ストックチューブへの抜き差しもしやすい。

バッテリー
バッテリーはストックチューブ内にセットする。ストックチューブは6ポジションだが、最短の1ポジションはヒューズケースが邪魔して短く出来ないので、実質5ポジションとなる。

マガジン
マガジンはCXPシリーズ共通のT-MAG。ポリマー製でゼンマイ給弾の300連、残弾確認窓があり便利だ。

軽快なハンドリング
樹脂製のレシーバーとハンドガード、フラッシュハイダーにより軽快なハンドリング。バッテリーを除く実測重量は2,455g。ゲームで一日中使うメインウエポンとしては軽さが機動力となる。

スプリット・ギアボックス
ICSお得意の上下分割式スプリット・ギアボックス。LEDでバッテリー電圧状況や、自己診断機能がある。
6061アルミ製ピストンヘッドとシリンダーヘッド、MIM(メタルインジェクション)ピニオン&ベベルギア、35,000回転モーターなど内部ユニットもアップグレードパーツが盛りだくさん。

メンテナンスしやすい
チャンバーやバレルが簡単に取り外せるのでメンテナンスしやすい構造だ。

パッケージ
パッケージ。日本仕様は11.1V非対応で7.4Vリポ専用とシールが貼ってある。本国仕様ではよりハイレスポンスな11.1V対応なだけにこの点は残念だ。

実射テスト

実射テスト
実射テストは30mのA3プレート、40mのマンターゲットを東京マルイのベアリングバイオBB弾の0.2g、0.25g弾で狙う。30mでは0.2g、0.25g弾共にA3プレート中心部に集弾する良好な性能を見せた。クリック感のあるドラム式ダイヤルだが、ホップ調整も微妙に行え、弾道もフラットに飛ぶ。
40mではこの日少し風があったのだが、0.2g弾ではマンターゲットにまんべんなく当たる感じで、0.25gであれば低進弾道で上半身に集弾した。そのままでサバゲーに使える十分な弾道性能と言える。
トリガーが軽く、ストロークも短いので連射は容易だが、追従性がもう少し欲しいと感じた。トリガースプリングがもっと強くても良いかもしれない。
あと、まれに二重装弾をして撃ち初めに2発がポロっと発射されることがあったのが気になった。
SSSのプリコック機能はオミットされているが、逆にセーフティオンでピストンリリースされることもないので、これはこれであり。11.1V対応ならばさらによかったのだが。


総評

総評
なんといってもこのプレアドールの良い点は、樹脂製レシーバーとハンドガードにより軽快なハンドリングという事だろう。もちろん、SSS電子ユニット搭載で、トリガーの切れも従来の電動ガンに比べたら格段に向上している。価格がリーズナブルというのも良い。もはやこれが現在の世界基準のスタンダードな電動ガンというのだから驚きだ。
初心者にも十分お勧めできるエントリークラスの電動ガンだと言える。

スペック & 初速


全長 735~813mm
重量 2,455g (空マガジン含む、バッテリー除く)
銃身長 303mm(インナーバレル長)
装弾数 300発
価格 49,700円(税別)
発売日 2019年12月中旬
動力源 リポバッテリー
初速 最高:83.64m/s
平均:82.57m/s
最低:81.18m/s
ジュール:0.682J
回転数 752rpm(12.5発/秒) 7.4Vリポ使用

※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温14.7度、湿度41%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。

協力:ICS AIRSOFT、ビレッジ2

2020/02/19



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