古今東西 銃火器あれこれ 「パンツァーファウスト」

こんにちは!さて今回は第二次大戦中頃に登場した使い捨て対戦車兵器「パンツァーファウスト」です。兵士から一般市民まで幅広く使用されたこの兵器はいったいどのような経緯で開発されたのでしょうか? 

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古今東西 銃火器あれこれ 「パンツァーファウスト」 1

歩兵の最大の強敵と言えば、それは戦車!戦車が登場した第一次大戦の頃から戦車に出くわした歩兵は成す術がありませんでした。
それの問題を解決したのが、ドイツ軍の開発した対戦車兵器「パンツァーファウスト」。これは次第に生産量を増してきていた連合軍戦車に対抗するための防御兵器として1942年から開発が開始され、1943年中頃より採用配備が開始されました。構造は比較的単純で生産性に優れ、操作も簡単で扱いやすく、当時の連合軍全ての戦車を撃破可能であったことから、大量生産され終戦まで使用され続けました。
さて、このパンツァーファウスト。資料によっては対戦車ロケット弾と紹介されていることがありますが、弾頭自体に推進能力は無く、筒内の発射薬の燃焼爆発によって押し出される構造のため、無反動砲または無反動対戦車擲弾発射器と解釈するのが妥当ではないかと思います。


古今東西 銃火器あれこれ 「パンツァーファウスト」2

1941年6月「バルバロッサ作戦」発動によりロシアへ侵攻したドイツ軍は、それまでにない攻守走に優れたソ連軍戦車T-34やKV-1に遭遇した!!
戦争中期各戦線で押され気味だったドイツ軍は、押し寄せる連合軍戦車撃退のため歩兵個人が扱える対戦車兵器の開発が急務となった。
1942年頃開発され1943年中頃に採用されたのが「ファウスパトローネ」通称「パンツァーファウスト」でした。

パンツァーファウストは当時の殆どの戦車を撃破できる威力がありましたが、命中には経験と勘が必要で大抵は複数で使用しました。
戦後パンツァーファウストの名称は継承されパンツァーファウスト3として陸上自衛隊ほか各国で使用されています。
それでは今回はこの辺で!!


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■イラストレーター紹介

ALFRED少尉(あるふれっど しょうい)
ALFRED少尉(あるふれっどしょうい)
1970年代8月、新潟生まれ。漫画・イラスト制作者。
現在カバネット株式会社:Webサイト「漫画の新聞」にて月1で2P漫画連載中。
過去の作品:ゴマブックス刊:「イケメン 戦国武将・忠義編」「イケメン戦国武将・主従編」
劇団「グーフィー&メリーゴーランド」主催舞台「JUDY~The Great Unknown Squadron~」のパンフレット内イラスト「零戦」作成&舞台の時代考証も担当。高知県の地域おこしボランティア:戦国武将「明石掃部」作成
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2012/10/07