SIG SAUER P226エリート SAO 実銃レポート
本コンテンツは米カリフォルニアからの実銃のレポートです。

SIG SAUER P226エリート SAO 実銃レポート PART2

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PHOTO & TEXT 永田市郎


外出するときに携帯するのは たいてい2挺 のSAOなのですが、片方にはこの「R226マウント」を装着しエイムポイントのマイクロを載せています。下のレイルにはシュアファイヤのX400を付けています。

ライトとダットサイトとの値段はSAOのそれを上回るわけですが、この拳銃の威力ときたらトテツもないものがあるのです。
スピードと精度が格段に上がります。
より速く、より正確に撃てるのです。
夜の戦闘となったらナミの拳銃ではまったく太刀打ちできなくなります。
これだとガラが大きくなる、重くなる、値段が高い、などといった理由で多くの人に敬遠されていますが、ワシは自分が銃撃戦に巻き込まれた時を想定するとベストな拳銃を持たずにはいられないのです。

通常、人々は拳銃というのは7ヤード以内での戦闘でしか使わないモノ・・・という観念にとらわれています。
しかし「天下一拳銃武道会」といえるビアンキカップでは50m近い距離から直径10cmの的に連続的に弾丸を叩き込んでいるのです。これを可能にしたのはほかでもありません ダットサイトなのです。

ダットサイトは暗い場所でもターゲットが見えるかぎりは正確に狙えます。それどころか、ナイトヴィジョンとIRライトを使用すれば暗黒下でも50mくらいの距離なら必殺の弾丸を放てるのです。

速く撃て、正確に撃て、ノーライトでも闘える拳銃・・・こういうのがあるのなら使わないテはないのではないかと(^^)
ちなみにエイムポイントの電池は一年間以上も点けっぱなしで消えません。毎年クリスマスあたりに電池を交換しています。

“拳銃にはダットサイトなんか載せないもんだ・・・” という教官がいます。
そういう人にワシは こう聞くんです。
“じゃ君がワシの家を襲うとして、ワシがダットサイト付きの拳銃で待ち構えていたら嬉しいかい?・・・ワシだったら こんな武器を持ったヤツの家には近づくのもイヤだけどね・・・で、たいたいさ、君たちのライフルにはダットサイトが載っているけど、それはいったいどうしてだい?・・・どうして拳銃に載せてはイケナイのかい?・・・”

ところで、拳銃の値段は700ドル前後でないと売りにくい、とガンショップの店員たちは言います。護身用に拳銃を持ちたいが、値段が高いとイヤだよ (^_^;
と、いうわけです。

“自分が死ぬという可能性のある時に使うのが拳銃なんだよ、それを値段の安さで決めるなんてイケナイことだよ・・・”
と、ワシは自分の生徒に言います。
“じゃ、イーチはどれくらいまで払うの?”
“そうね・・・1万ドルでも出すね・・・だってサムライたちは、その20倍くらいの値段を彼らの刀に支払っていたんだし・・・”
“・・・・・・・・なるほど・・・・”

X300 ULTRA
銃で闘うことに備える者は、当然ながらロウライトとノーライトという状況での銃撃戦に対応しなければなりません。薄暗い所、そして真っ暗な闇の中。たとえ昼間であっても家や倉庫やあらゆる建物には暗い場所があるものなので、拳銃にライトを付けておくということは必要なことだとプロたちは認識しています。

暗闇に誰かがいる、だから撃つ、なんてことは絶対にやってはいけないことで、まずは相手が誰であるかを確認することが先決なんです。そのためにもライトは必要なのですよね。

で、このフォトは撮影のために送られてきたナイトホウクの9mmですが、シュアファイヤのX300 ULTRAというライトが着いています。これまでワシはX300とX400とを使ってきましたが、このアルトラ(うるとら)の明るさにはオドロキました。こんなので照らされたら目がくらんでどうしようもなくなると想われます。50m先の人間を識別でき、狙い撃ちも楽にできます。
これもまさにプロ戦士のためのトゥールといえます。

シュアのX300これはシュアのX300にテイプスイッチを付けたものです。
グリップを握ることでライトも同時に点灯します。

これはすごく良くもあり、危険でもありますからかなり慣れないと使えません。というのは、闇で犯人と向き合ったとき、うっかりライトを点けてしまうと自分や仲間の居場所が判ってしまうのです。これは場合によっては命取りになります。「誤点灯は誤射ほどに危ない」といえるのです。

ワシでも時々やってしまうので、やはり外してしまうべきか・・・なんて考えています・・・でも巧く使うとシャープに動けるのでもっと練習します(^_^;)


サオリ、と名付けたダットサイト搭載のSAO、この携帯方法は二通りあるんです。身につけたい場合はヒップホルスターが良いのではないかと♪

射撃を習いにワシのところにやってきたジョー君という若い男がいました。
彼は大のグロックファンでしたがSAOを 撃ったところゼンゼン上手く撃てたので速攻でSAOを飼いました(^^)
そしてジョー君は、なんとカイデックス ホルスターを作るプロだったのですよ♪

そこで SAORIを差すためのホルスを頼んでみました。これはサムブレイクタイプ、タクティカル用というわけです。ちょっとこれ以上は望めないかな・・・というほどの素晴らしさ! とても気に入りました。

で、このグリップですが、オリジナルの肉をそいだりパテを加えたりして自分好みに改造したものです。原型をとどめていませんが、なかなか握りゴコチは良いのですよん(^-^)

SAOにコンペンセイターを付けたとしても、このように下からつき出すのでモンダイありません。

グリップのギョーザを朱色にしてオシャレにしました(^^)ところがしばらく撃っていたらすぐに黒くなってしまいました(^o^)
R226マウントを搭載してもアイアンサイトはこのようにストレスなく使えます。ダットからフロントサイトに視線を移すのは、ちよっと慣れればカンタンですよ。

そうそう♪ SAOのサイトにはトリチュームが入っていて、暗いところでは まるでホタルのように光るのです。
本格的なコンバットシューティングの試合に出てやろう、という気持ちになったらこのようにガラリと変身できるのです。

護身用のキャリーガンが、瞬時にしてレイスガンとなる・・・これがSAOという拳銃の素晴らしさなんです。

このキレイなホルスターは 今ハヤリのダブルアルファのP226用です。


このスライドは旧P226のスライドをセイリアント社が軽量化してくれたものです。これは SIG X5用のものですが、当然ながら SAOにもフィットするのです。
こうなると、もう一流なレイスガンとして使えるのですよね。


このコンペンセイターは、ただいま実験中のモノです。コンペというヤツはロックタイトを使ってネジこむものとホボ決まっていますが、これは根本のリングを前に引っ張るとスポリと抜けるのです。ボウルベアリングで固定されているのです。

SAOのバレルをスライドから外す場合は後方に引き出すわけで、これだとコンペ付きだとバレルを取り外せないのですよ(^_^; なのでクリーニングがチョットダケめんどくさいのです。

それを解消するために考えたのがコレで、フルスペクトラムというガンショップでカスタマイズしてもらいました。このコンペはプロフェショナル オーディナンスのライフルのものです。うまいこと SIG バレルに合うので試しに使っています。でも、強いタマを撃つとスッポ抜けるので新しいコンペ作りを依頼してあるのですよ(^^)


これらは SIGのX5(エックスファイヴ)というモデルです。 もともとドイツのメンバーたちが試合用を目指して設計したもので、オールスティール製でした。そして、このアルミフレイムの軽量タイプも出され「タクティカル モデル」なのです。

SIG社はワシをドイツに招いてくれ、ビアンキカップ用とスティル チャレンジ用とのX5カスタムを作ってくれたのです。
値段は普通の拳銃の2倍もするという高級機で素晴らしいものです。ただ、サイズが9mm拳銃としてはちょっと大きく一般の人の目を引くだけの要素には欠けるものがありました。

これが生のP226 X5です。ガヴァメントくらいのサイズなのですがSAOと瓜二つですよね。つまりSAOはX5を短くしたようなモノなのです。
このX5カスタムを使って様々な試合に出てきました。このモデルは X5のフレイムに P226のスライドを搭載したものです。

X5のバレルは P226よりも太いのでスライドのボアを広げてあるのです。
ハッキリ言えば、これは SAOに太いバレルが入ったようなモノなんです。つまりSAOの原型となったカスタムなわけです。

「X5のスライドは PPC などには良いが スピードシューティングには連射サイクルが遅くて向いてはない。ここで P226サイズのシングルアクションを出すべきだ」という提案をドイツとアメリカSIGの工場長たちとランチミーティングをしながらワシは強調したものですよ(^-^)


拳銃の性能を決定するのは主として、このアッパーパート、スライド&バレルなのです。数年をかけてこれらをテストしてきましたが丈夫で精度が高くて満足しています。一番撃ったスライドにはヒビが入りましたが、それはどの銃も同じで・・・。


このX5カスタムは2年にわたり ワシのキャリーガンでもありました。試合で使っている拳銃をそのままストリートで・・・シェリフによるとレイスガンを携帯するヤツってけっこういるのだそうですよ(^-^)


そして今・・・ワシの護身用はP226新型のSAOというわけです。トゥリガープルがもうれつに重くてまだ慣れないのですが、これでやっていきます。

さてさて、
テッポーの世界って、けっこうゼイタクな趣味なのですよ。

銃本体は10万円で買えたとしても、タマ代はもっとかかるのです。9mmのファクトリー弾ですと高いのは1発で1ドル、ドガガガガッ!!と5発撃つと500円(^_^;・・・1日の平均練習量として300発は最低でもほしいわけで(^_^;

なのでリローディングマシンを買って自分でタマ造りをします、が、このリローダーだって良いのは20万円くらいはかかるのですよ。リロードすれば1発の値段は20円以下となります。でも、年間少なくとも1万発くらいは練習しないと上達しないので費用はかかるんです。
一発も撃たないでコレクションだけしていられる人がうらやましいです(^-^)

で、銃をゲットできたら、撃ちたい人にとって まず必要となるのはホルスタです。
では、どんなホルスタを使うのか?・・・
これは、時と場合によるわけなんです。
大きく分けるとキャリー用と試合用、または兼用ではないでしょうか。
この黒いホルスタは典型的なキャリータイプ、そして IDPAなどのような試合にも適しているんです。地味な良さが感じられます。ライト付きのSAO用として作ってもらいました。


カイデックス ジョーのホルスタは、セフティーレヴァーがこのように包まれて固定されるようになっています。キャリーしているときに安全装置が切れてしまうのを予防しているのです。

実際これはよく起こることなので嬉しいディザインです♪
ジョーはこれを「セフティーポケット」と呼んでいます。
これは「インサイドパンツ」というタイプで、ホルスタごとベルトの内側に差します。

腰のラインが出やすいスーツみたいな上着を着る場合に使うのです。インサイドだと外から銃の膨らみが見えにくいのです。とうぜんながら、この場合はライトなしです。

とてもキレイですよね(^^)
セフティーポケットのアップです。腰の銃の安全装置にフと触れてoffになることって多くあり、これはすごく不安なことなのです。これなら off になりようがないし、見るからに安全そうですよね(^-^)
これは初期のプロトなんです。
この時点ではまだセフティーポケットは付いていません。自分で輪郭を削って丸めてみました。カイデックスは熱すればカタチを変えられ、削るのも楽ですから、自分流に改造するのがとても楽ですよ。

SIG SAUER P226エリート SAO パート3へ続く
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2014/12/06

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