ウクライナ戦争でもその有効性が実証されている現代スナイパーの実像!『元狙撃教官が語る 狙撃の道』

ウクライナ戦争でもその有効性が実証されている現代スナイパーの実像!

元狙撃教官が語る 狙撃の道

二見龍・松岡勝樹共著(並木書房)定価1760円(税込)

3年で世界に通用する狙撃手を育成しろ──。全くの手探り状態から狙撃課程を立ち上げ、陸上自衛隊の“狙撃の道”を切り開いた初代狙撃教官・松岡勝樹元3尉と、実戦的な訓練で最強の部隊をつくりあげた二見龍元連隊長の熱血対談。狙撃チームの任務と役割、情報収集と火力誘導、狙撃手の資質と適性、理想のスナイパー銃と弾薬……等々、知られざるスナイパーの世界を語り尽くす!

第40普連隊長・二見龍氏……実際のスナイパーの行動は狙撃だけではありません。存在を秘匿して敵中深く潜入し、偵察・監視や情報収集などもします。劇画では狙撃でターゲットを倒したところで終わりとなりますが、実戦では射撃した時点でスナイパーの存在が露見してしまうため、敵に追撃されながら離脱しなければなりません。こちらのほうがもっと困難な行動といえるでしょう。
スナイパーは射撃の技術はもちろん、敵味方の配置、地形や天候など戦場全体を俯瞰しつつ、冷静に行動できることが求められます。さまざまな局面で柔軟に対応できる能力も重要です。

[目 次]
はじめに
第1章「狙撃・スナイパー」との出会い
第2章 狙撃手になるには?
第3章 スナイパーの任務と行動
第4章 スナイパーの能力を高める
第5章 スナイパーの育成
第6章 スナイパーライフルと装備品・装具
第7章 実戦で本当に使える銃とは
第8章 スナイパーの運用が作戦の可能性を広げる
第9章 さらなる“狙撃の道”を究める
[解説1]情報活動とスナイパー
[解説2]スナイパーの適性とマインド
[解説3]情報活動とスナイパー
[解説4]スナイパーの実戦
[解説5]スナイパー教育
[解説6]スナイパーライフル
[解説7]スナイパーライフルに求める性能
[解説8]陸上自衛隊が強化すべき訓練
[解説9]戦力強化のための施策
おわりに

[著者略歴]
二見 龍(ふたみ・りゅう)
1957年東京都生まれ。1981年防衛大学校卒業(25期)、陸上自衛隊入隊。第8師団司令部第3部長、第40普通科連隊長、中央即応集団司令部幕僚長、東部方面混成団長などを歴任。2013年退官(陸将補)。現在、株式会社カナデン勤務。また防災士として自治体、一般企業などで危機管理のアドバイザーを務める。著書に『自衛隊最強の部隊へ』シリーズ(誠文堂新光社)、『自衛隊は市街戦を戦えるか』(新潮社)、『弾丸が変える現代の戦い方-進化する世界の歩兵装備と自衛隊個人装備の現在』(誠文堂新光社)、『特殊部隊vs.精鋭部隊-最強を目指せ』(並木書房)、『自衛隊式セルフコントロール-絶体絶命の場面でも「最善手」を打てる極意』(講談社)など。毎月Kindle版(電子書籍)を発刊中。戦闘における強さの追求、生き残り、任務達成の方法などをライフワークとして執筆中。
Blog:http://futamiryu.com/
Twitter:@futamihiro
YouTube:二見龍YouTube

松岡勝樹(まつおか・まさき)
1966年三重県生まれ。1984年陸上自衛隊入隊。第35普通科連隊に勤務しながら、名城大学理工学部二部に通学(1987年中退)。1988年3等陸曹、富士学校普通科部火器班・軽火器助教。中央即応連隊、普通科教導連隊、富士学校普通科部訓練班などに勤務。約15年にわたり狙撃の教育・訓練を担任。2021年退官(3等陸尉)。現在、商社勤務。栃木県在住。