東京マルイ エアガン コルトパイソン .357マグナム 4インチ

東京マルイ エアガン コルトパイソン .357マグナム 4インチ

実銃のコルト パイソンは米国COLT社によって1950年代に開発された.357マグナム弾を使用するリボルバー。また、.38スペシャル弾も使用できる。バレル長は2.5インチ~8インチまでバリエーションがある。現在は生産が終了し、中古マーケットにおいて高値で取引されているそうだ。

コルトパイソン 実銃1
写真はグアムの実弾射撃場GOSRの所有するシルバーモデル。

コルトパイソン 実銃2
コルトパイソンと言えば、漫画『シティーハンター』の主人公、冴羽りょうが使用する銃としても有名。もちろん映画やアニメにも頻繁に登場し、バイオハザードなどのゲームでも強力な武器として位置づけられることが多い。

東京マルイ エアガン コルトパイソン .357マグナム 4インチ スペック & 弾速データ
全長 242mm
重量 395g
銃身長 84mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 6発
定価 4,980円(税別)
発売日 2016年4月7日
最高 43.21m/s
平均 41.98m/s
最低 40.74m/s
ジュール 0.106J
※東京マルイ BB弾 0.12g使用、10発での測定、気温20.7度、湿度41.0%、XCORTECH X3200で測定。


東京マルイのエアリボルバーシリーズが発表されたのは、2013年5月に開催された静岡ホビーショー。実に3年以上もの歳月を経てようやく発売された商品。それだけに楽しみにしていたユーザーにとっては待ちに待ったモデルと言えるだろう。
エアコッキング方式のライブカートリボルバーは東京マルイに発売を希望するユーザーが多いカテゴリだという。そういった希望を受けてのエアリボルバー発売ということだそう。


また、発表当時の静岡ホビーショーでの広報説明からは、クラウンのエアリボルバーシリーズを意識した発言も見て取れる。今回は、クラウンのパイソンとも比較しながら、東京マルイのエアリボルバー、コルト パイソン .357マグナム 4インチをレビューしていこう。

ブラックモデルのパッケージ
ブラックモデルのパッケージ。ホビーショー発表当時はシースルーで商品が見えるものが展示されていたが、実際に発売されたものはボックスタイプで横から箱を開けて発泡スチロールの台座を引き出すタイプになっている。

シルバーモデルのパッケージ
シルバーモデルのパッケージ。

パッケージ裏
パッケージ裏には実銃のパイソンに関する解説やスペックが記載されている。またホップアップを搭載し、マルイ純正の0.12gBB弾で25m以上の飛距離があると書いてある。

パッケージ内容
パッケージ内容は本体、カートリッジ6発、安全キャップ、取説とBB弾少々。

シルバーとブラックモデルの両方を購入
今回はシルバーとブラックモデルの両方をフライングスクワッドにて購入。さらにスペアカートリッジを2セット購入した。

ブラックモデル
ブラックモデルはわずかに青みがかったブルーメタリックの塗装仕上げ。

ハンマーとトリガーは無塗装
ハンマーとトリガーは無塗装のプラ製。

バレルが迫力
ベンチレーテッドリブを備えたバレルが迫力もの。シリンダー前面から見えるカッパ―のカートもカッコいい。

シルバーモデル
シルバーモデルは半光沢のサテンシルバーといった塗装仕上げになっており、この価格帯(定価4,980円)の商品としてはブラック、シルバー共に質感はなかなか高い。

バレル左
バレル左にはPYTHON 357の刻印。インナーバレルはアルミ製。

バレルの右側
バレルの右側にはTOKYO MARUI CO. LTD MADE IN JAPANの刻印がある。

フロントサイト リアサイト
フロントサイトはバレル一体の固定式、リアサイトは上下左右に調節可能。
ハンマーを起こすと、グリップ内のピストンを動かしシリンダー内の空気を圧縮する仕組み。

グリップグリップはパックマイヤー製のラバーグリップを模しているが、素材はラバーではなく、普通のプラ製。
左面のみゴールドに輝くコルトのメダリオンが埋め込まれている。

マニュアルセフティ
マニュアルセフティはトリガーの左側根本にある。後にスイッチしてセフティオン。トリガーがロックされる。シングルアクションオンリーなので、トリガーストロークは短いが、引ききりはそこそこ重い。トリガー前面にはグルーブはなく、スムースタイプとなっている。
トリガーガード周りのパーティングラインやゲート痕は未処理のため流石に価格なりと言ったところ。

シリンダーをスイングアウト
シリンダーラッチを引けばシリンダーをスイングアウトできる。カートリッジのリムにはウインチェスター製の弾薬を模したW W SUPER 357 MAGNUMの刻印がある。

ライブカート方式
マルイのエアリボルバーはライブカート方式を採用する。筒状のプラ製カートの先端にBB弾を込める。ちなみに、HKSのスピードローダーを使用できるか試してみたが、わずかにカートが太いようで、確実にロックができなかった。

ダミーカートとの比較
.357マグナム弾のダミーカートとの比較。ブレット形状は致し方ないとして、ケース長、リム形状などはよく似ている。また塗装仕上げの弾頭、ケースの色などもリアルな雰囲気を持っている。ただ、使用しているとカートの塗装に傷がつきやすかった。

カート式のリボルバーの醍醐味
カートを一発ずつシリンダーに装填するのはカート式のリボルバーの醍醐味。

エジェクターロッド
もちろん金属製のエジェクターロッドを押し込めばカートを排出できる機能も備わっている。

実測重量
実測重量は空カート6発を装填した状態で、シルバー、ブラック共に397g。

カートリッジは6発で14gカートリッジは6発で14g。一発あたりで2.3g程度となる。
プラ製なので非常に軽い。
パイソン用スペアカートリッジは6発入りで980円(税別)。

クラウン パイソンとの比較

コッキング式のエアリボルバーといえば国内ではクラウンが先駆者。もちろんマルイとしてもこのカテゴリにおいてクラウン製を意識しており、ホビーショーの発言からもその様子が伺える。そこでクラウンのパイソン10歳以上対象の4インチ シルバーモデルとの比較を行ってみる。

クラウン パイソンとの比較
左が東京マルイ、右がクラウンモデルのコルトパイソン シルバーモデル。同じモデルではあるが、パッと見は区別がつかないくらいに似ている。それではディティールの違いを比べてみよう。

フレーム比較
フレーム左側の比較。塗装の仕上げはマルイのほうが艶やかな印象。マルイはシリンダーラッチも塗装仕上げになっている。クラウンのシリンダーラッチには操作しやすいようにセレーションが刻まれている。
マルイはサイドプレートのラインモールドも再現している。
両モデルともトリガーの左側に全く同形状のマニュアルセフティがある。

フレーム比較
マルイのフレーム右側には実銃同様のピンモールドが再現される。シリンダーの形状もそっくり。

ハンマーの比較
マルイのリアサイトは狙いやすいように黒、クラウンはグレーだが、ほぼ同形状。ハンマーはマルイが実銃に近いサイズであるのに対し、クラウンはコッキングしやすいように大き目の形状となっている。

また、マルイが他社より軽いと言っているハンマーのコッキングだが、比べてみた感じどちらもあまり変わりない。むしろハンマースパーの大きなクラウンのほうが軽くスムーズに引ける印象だ。参考までにデジタルバネばかりで測定してみるとハンマーを半分起こした位置での引き強さはマルイが3.68kg、クラウンが3.29kgという結果となった。

マズルの比較
クラウンのマズルにはライフリングのモールドがある。またフロントサイトはクラウンにはレッドランプがインサートされている。

グリップの比較
グリップ形状も瓜二つ。外寸は全く同じと言ってよいほど。違いはメダリオンのデザインとグリップスクリューのモールドくらい。

カートリッジの比較
カートリッジは共に筒状のプラ製だが、マルイが先込め式に対して、クラウンは後ろ込め式となっている。クラウンはカートが無塗装なので、外観上はマルイのカートのほうが美しい。

パーティングラインの比較
トリガーガードやパーティングライン、ゲート痕の位置も同じ。
各所の違いこそあるが、セフティの位置や型などから、台湾製のOEMパイソンをベースにマルイ流にアレンジを加え、国内にて組み立てか梱包を行っているのではないかと予想する。
しかし、こうやって比べてみるとマルイのディティール再現や仕上げの高さはクラウンを凌駕していると言える。

実射



今回、屋外ではバイオ弾を使用するので、東京マルイ製0.2gベアリングバイオBB弾と、エクセル製の0.12gバイオBB弾の二種類で実射テストを行った。
20m先のマンターゲットを狙って撃つと、ブラックモデルは0.2gで比較的フラットな弾道を見せた。風のせいもあるが、6発中、1~2発は弾道が左右に逸れターゲットを外した。しかし明らかに飛び出しが左右にズレているときもある。
エクセル製の0.12gBB弾ではホップが強すぎ、20m先のマンターゲットの頭上を大きく超えて25m付近にポトリと落ちる感じだ。

一方、シルバーモデルは弾ポロ現象が発生し、0.12g、0.2g弾ともにまともに弾が飛ばなかった。室内に場所を移しマルイ純正の0.12gBB弾を使用したところ、その頻度は低下したが、6発に1、2発は弾ポロが発生する状況だ。
これは不良品なのか、あるいは製品誤差なのかわからないが、二丁買ってこれほどの差が出るということは相当品質にバラつきがあるものと思われる。



室内5m
続いて屋内無風状態で、マルイ、クラウンそれぞれの純正0.12gBB弾を使用して5m先のA4用紙を撃った結果が上の写真。マルイはブラックモデルを使用した。ホップが強く掛かるのでA4用紙の下縁外を狙い、6発が約15cm程度に収まった。

一方クラウンは用紙のセンターを狙ってちょうど良く、純正0.12g弾に合わせたホップパッキンになっているようだ。しかしながら、6発中2発は左右に大きく外れてしまった。これを何度か試してみたが概ね似たような結果となった。また、8mでも試してみたが、どちらも6発中用紙にあたるのは2~3発と言ったところだった。
初速はマルイが0.12gで平均42m/s、クラウンが46m/sとわずかにクラウンが威力が高い。


カート式の威力の弱い10歳以上対象リボルバーということで、エアコッキング式のオートマチックピストル並の性能とは言わないまでも、もう少し命中精度が欲しいところ。とくにクラウンの後発だけあって、命中精度はマルイに対する期待がどうしても高くなる。
0.12gBB弾でビシっとホップ調整されたチャンバーはマルイならばできるはずだ。少なくとも銀ダンはそうだったわけで、構造の違いはあるにせよ、あの時のマルイのこだわりを見せてほしかった。発表から3年の月日が経っているだけになおさらだ。

プラ製なりの軟さやパーティング処理などのチープさはあるにせよ、ディティール再現や仕上げの質感は5000円以下の10歳対象用エアガンとしては非常に美しく仕上がっており、カート式のエアコッキングはガスなども不要で手軽に楽しめるカテゴリ。部屋撃ちのみならず、インドア戦などで楽しむのにも向いている。また、屋外で楽しむためにも0.12gのバイオBB弾も発売してほしいところ。

2016/04/13

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