CLASSIC ARMY 電動ガスガン M132 マイクロガン 【エアガン レビュー】

CLASSIC ARMY 電動ガスガン M132 マイクロガン

レポート:戸井 源太郎

高速回転する6本銃身により毎分3,000〜4,000発での連射が可能なミニガン!
映画『プレデター』や『ターミネーター2』のみならず、アニメ、ゲームなどで影響を受けた方も多いのではないでしょうか? そして男なら一度は腰だめで構えてフィールドでミニガンを撃ちまくりたい! と思いますよね。
そんな夢を叶えてくれるトイガンがCLASSIC ARMYから発売されました。しかも電動とガスのハイブリッドのエアソフトガンということです。
その仕組みとは? 飛距離、精度、連射サイクルは? 早速、CLASSIC ARMYのM132 マイクロガンをみていきましょう。


現在、有名なガトリングガン(回転式多銃身型機関銃)といえば、主に航空機用の20mmのM61A1 バルカン、7.62×51mm弾を使用するM134ミニガンがあります。
また試作のみで終わりましたが、スケールダウンして5.56×45mm弾を使用するXM214 MICROGUNがありました。

XM556 MICROGUN
他には米テキサスにあるエンプティーシェルLLC社でXM556 MICROGUNという名称で開発中で、SHOT SHOW 2017でも展示されていました。

CLASSIC ARMYのM132 MICROGUN
このCLASSIC ARMYのM132 MICROGUNは、バレルが4本と6本の違いがありますが、6mmBB弾ですし、名称的にもM134ミニガンをスケールダウンしたイメージなのだろうと思います。

ちなみに実銃のXM214 MICROGUNは現実的な問題として、5.56×45mm弾と口径を小さくしても兵士に持たせて運用するには重すぎ、反動強すぎ、大量の弾薬もかなりの重量となり一人で運用するのは、まず無理なのだそうです。XM556は重量約7kgとかなり軽量化されていますが、その分、反動がさらに強いようで、なかなか映画のようにはいかなさそうです。
しかしトイガンなら話は違います。CLASSIC ARMYのM132 MICROGUNは一人でも運用できます!

CLASSIC ARMYのM132 MICROGUN 左
CLASSIC ARMYのM132 MICROGUN 右
多銃身のガトリングガンを電動とガスのハイブリッドガンでモデルアップしています。電動モーターでバレルを回転させ、ガスの圧力でBB弾を発射します。メインスプリングを複数コッキングする必要ないため、モーターやバッテリーも小型で済みます。
もちろんガスはHFC 134aに対応しています。
またアルミ製の4本のアウターバレルと、その中心にあるマガジンチューブ以外の主要パーツは軽量な樹脂製です。

電動とガスのハイブリッドエアガンというと、これまでにもWAのヤティマティック(1986年)や、フルオート9(1992年)、MGCのMP5KA4(1989年)、アサヒファイアアームズのバルカン(1993年)などがありましたが、実に四半世紀ぶりでしょうか?

スペック & 初速データ
全長 710mm
重量 4,500g
銃身長 350mm(インナーバレル長)
装弾数 6mmBB弾 2,200発
定価 85,000円(税別)
発売日 2017年6月

最高 78.38m/s
平均 73.77m/s
最低 66.61m/s
ジュール 0.544J
回転数 1110rpm (7.4Vリポ)

※東京マルイ ベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、気温13.5度、湿度37.0%、10発、X3200にて測定。

パッケージ
パッケージ内容
商品名とCLASSIC ARMYのロゴのみのシンプルなパッケージです。ハンドルとトリガーグリップが本体から外されて収納されています。サイズは78×28.5×18cmです。

取説 付属品
付属品はA3サイズを二つ折りした簡単な取説と六角レンチ大小1本ずつ、Tコネクターの変換アダプターが同封されています。取説は英語表記となっています。

ガスチューブのコネクタ
トリガーグリップ
本体にトリガーグリップを付属のネジ4本で取り付けます。その際に赤、青、黒のコードをそれぞれ接続します。またトリガーグリップから出ている透明なチューブは本体の白い穴に黒いチューブは黒い穴に差し込みます。
取り外す時は本体側の差込口を押しつつ、チューブを抜きます。本体にガスが残っている場合があり、生ガスが噴き出しますので、あらかじめ空撃ちしてガスを抜いた方がよいでしょう。

ハンドル
ハンドルも付属のネジ4本で装着します。ハンドルも樹脂製ですが、強度は充分あります。

グリップ
戦闘機の操縦桿のようなグリップにトリガーがあります。赤いのがトリガーで背面にグリップセフティがあります。セフティはこのグリップセフティのみで、マニュアルセフティはありません。

マズルフェイス
4銃身がまとめられたマズルフェイスは直径95mmあり、迫力満点であります。インナーバレル長は350mmあり、マズルのギリギリまであります。

4本のバレルが回転
この4本のバレルが回転することでBB弾が装填され発射されます。バレル長は実測で約340mmあります。バレルのみアルミ製で、バレルを支持するスペーサーすら樹脂製となっています。

機関部
機関部は本体、両サイド下部に二つの筒を配したシンプルな形状です。この本体もトリガーグリップも樹脂製となっています。

ガスタンク
後ろからみると両サイド下部に筒があるのがよく分かります。左側がガスタンク、右側がバッテリーの収納スペースになっています。

ガス缶ごと挿入
HFC134aのガス式と言っても一般的なリキッド式ではなく、左側の筒にガス缶ごと挿入します。装填するには、まずはエンドキャップを外します。

キャップを外したらガス缶ごと挿入
キャップを外したらガス缶ごと挿入します。あとはエンドキャップをしっかり締め、ガス漏れの音がしなければOKです。

ガスタンクにはゴムパッキン
ガスタンクにはゴムパッキンがあり、ガス漏れ防止になっています。

ガスタンクからチューブ
下からみるとガスタンクからチューブが伸び、本体の後ろに接続されています。そのチューブがグリップの中にまで繋がっています。

マルイ純正の「GUN POWER」400g缶がジャストフィット
このガスタンクはスペース的には左側の東京マルイ純正の「GUN POWER」400g缶がジャストフィットします。よくある500gのガス缶は全長が長くてキャップが締められません。

焼き付き防止のためFET
右側の筒はバッテリー収納スペースになっています。キャップの両サイドにあるボタンを摘みながら外します。コードは電子回路と一体化したTコネクター仕様です。取説には明記されていませんが、高電圧バッテリーの使用や、長時間の連射から焼き付き防止のためFETだと思います。

バッテリー収納スペース
バッテリー収納スペースは内径35mm×150mmと充分あります。Tコネクター仕様ですが、変換アダプターが付属していますので、ミニコネクターのバッテリーも使用できます。バッテリーはリポのミニ2200mAhが余裕で入ります。取説によると12Vまで対応のようです。

チューブがマガジン
4本のバレルの中心にあるチューブがマガジンになっています。中心部がキャップになっています。

BB弾が2,200発入ります
ネジ式になっており、外すとスプリングとガイドが出てきます。このチューブにBB弾が2,200発入ります!
銃口を覗きながら弾を装填するのはあまり気持ちの良いものではありませんが、装填スペースとして合理的な場所です。筒状のカートリッジ式でも良かったかもしれませんね。

可変ホップアップ
もちろん可変ホップアップも搭載しています。調整は本体にあるカバーを開けます。カバーにあるピンを抜きます。下にあるクリップを外せば、ピンは上から抜けます。

カバーを開くと丸い穴
向かって左側のピンだけ抜き、カバーを開くと丸い穴がみえます。ここが可変ホップアップ調整ネジになります。

可変ホップアップの調整ネジ
赤い矢印が可変ホップアップの調整ネジです。カバーを開けた時に、このイモネジがみえない場合はバレルを手で回転させホップの位置を探してください。ガス、BB弾が装填されていてもエアコッキングではないので、バレルを回転させても発射はされませんので安心してください。


実射テスト

実射テスト
今回のテストは距離30m、BB弾は東京マルイのベアリングバイオ0.2gBB弾で行いました。バッテリーは対応スペックの12Vまで故障しないとは思いますが、安全策でリポの7.4Vを使用しました。

まず、このM132 MICROGUNの第一印象は「軽い!」です。重量は4kg超と決して軽量ではありませんが、おそらく手にした人はまず、第一声は「軽い!」でしょう。これなら腰だめなら余裕で撃てます。
ガス、バッテリー、BB弾の装填も難しくはなく、誰でも問題なくできると思います。

早速、30m先のターゲットに撃ってみました。距離30mでも少し山なりで届くような弾道でした。心持ち上目を狙って撃って、ホディ全体に弾が当たる感じです。
しかし射手からみると上目に撃ち出した弾、降下し始めている弾が重なってみえるため、視界全体にBB弾がチラばっているようにみえ、最初はすごく弾道が悪いように感じましたが、だいたい30cm四方に集弾していました。

何回かホップを調整してみましたが、あまり弾道の変化が感じられませんでした。全体的にホップの掛かりが弱いように思いました。
あとは、サイト類がなく、基本、腰だめで撃つため、初弾というか、最初の一連射で当てるのは難しいです。しかしこのガンは男のロマンです。そんなものは関係ないでしょう(笑)。

トリガーは少し重め
トリガー内にはモーター用の電気スイッチとガス用のバルブが内蔵されており、バルブを押すため、トリガーは少し重めです。
トリガーを引いて一瞬タイムラグがあってからバレルが回転し始め、BB弾が発射されます。最初、生ガスを盛大に吹くので迫力があります。
モーターも小型のためか、ほとんどカウンタートルクもなく、扱いやすいです。ガスガンといってもブローバックでもなく、ガスの直噴のようなメカなので発射音も小さいです。まるでSFやアニメの光線銃のような独特な発射音がします。


 

ガスガンの一種なので、連射を続けるとガスタンク、バルブがあるグリップが急激に冷えてきます。バレルの回転で強制装填して発射されるので、冷えてきても撃てなくなることもなく、飛距離が短くなるような感じもしませんでした。

冬はどうかわかりませんが、8月では問題なく作動し、特に問題も発生しませんでした。
ただ何回か連射した後、急激に冷えたためか「きゅ〜〜ん」というような音がします。

400gのガス缶1本で、ほぼフル装填2,200発程度発射可能です。意外と燃費は悪くないと思います。
またバッテリーがリポの7.4Vだったので、連射サイクルは秒間18~19発とスタンダードの電動ガンより多少速い程度でしたが、11.1Vだと秒間20発を超えるようです。

総評


ほぼ樹脂製と割り切った本体、電動とガスのハイブリッドメカという発想と、目のつけどころが良いですね。
スタイルもミニガンの雰囲気をよく出しており、よくできています。マガジンも2,200発と充分な装弾数があります。
運用も軽量で扱い易いし、射撃する上で「これこれをやってはいけません」など使用上の注意事項もなく、トリガーを引くだけで遊べるのがよいです。

実射性能は優秀というほどではありませんが、このガンの特性を考慮すれば、充分、合格点だと思います。ちゃんと飛びますし、トラブルがなかったので、信頼性もありそうです。
バッテリーも電動ガン用がそのまま使えるのも評価できます。
何よりこのM132 MICROGUNはこのメカ、このサイズで定価85,000円という低価格には驚かされます。
本来なら重量4kgで価格が85,000円というと決して軽量で安価ではないのですが、そう思えてしまうのは、ガトリングガンならではでしょう。

CLASSIC ARMYはM132 MICROGUNは一度は憧れるガトリングの一斉掃射で敵をなぎ倒すという「夢」を経済的な負担を少なく叶えてくれる1丁でしょう。

協力:ホビーショップいずも、ビレッジ2


2017/08/22

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