ARES × AMOEBA 電動ガン AR308M

ARES × AMOEBA 電動ガン AR308M

レポート:戸井源太郎

香港メーカーのARESとAMOEBAのコラボした.308口径(7.62mm)のAR-10をモチーフにしたオリジナルデザインのAR308Mが登場です。今回は外観の出来具合と実射インプレッションをお伝えしていきます。

AR-10スタイル
AR-10スタイルというとやはりSR-25やM110などスナイパーライフルをイメージする方が多いと思います。特にこのAR308MはARESがM110を独自にアレンジし、最新のセミオート狙撃銃というコンセプトスタイルで進化させています。一見、.223口径のM4と見間違えそうですが、より大型のフレームや、.308口径の大型のマガジンが迫力で、目を惹きます。



フレーム、レイルハンドガードはCNC切削によるアルミ製で工作技術も剛性も高いガッチリした作りです。ハンドガードは今や定番のM-LOKが標準装備です。

バッテリーはリポの7.4V専用で、11.1Vだと破損の恐れがありますので、くれぐれも間違えないように。

また製品名のAR308“M”とあるようにバレル長はミドルサイズということで、他に“S”と“L”がラインアップされています。さらにエアガン本体のみだけでなく、1-6 x 24イルミネーションスコープ(スコープマウント付き)、AR308 サイレンサーがセットされたDXバージョンも用意されています。



このAR308Mにはハードケースが標準装備されています。S,M,Lサイズ兼用の専用ケースとなっています。DXバージョン用にスコープとサイレンサー用のスペースも確保されています。ケースサイズは約97 x 34 x 10cmです。

カード
同梱されているのは、このカードとクリーニングロッドのみです。最近の海外製エアガンはオンライン取説方式が増えてきており、カードの裏側にQRコードが記載され、アクセスすると取説が読めるようになっています。いつでも読める半面、すこし物足りなく感じるのは筆者だけでしょうか。

レシーバー左
レシーバー右
アルミCNC切削のフレーム、ハンドガードはARESの新色のブロンズカラーのアルマイトで、渋い落ち着いた佇まいです。そしてグリップ、マガジン、ストックの黒といい感じのツートンになっています。また左面のマガジンハウジングにはARES × AMOEBAのコラボを表すオリジナルの「AA」刻印が彫られています。

セレクター左
セレクター右
セレクター、マガジンキャッチ、ボルトリリースレバーなど操作系はアンビ仕様になっています。ボルトリリースレバーはライブで可動します。

トリガー
トリガーはストレートタイプを採用、トリガーは軽く、遊びも少なく、セミの速射に適しています。またメカはAMOEBAの電子制御搭載のEFCS(Electric Firing Control System) 強化ギアボックス、新らたなワンピースシリンダー採用により射撃性が向上しています。

グリップ
グリップはMAGPUL風の、リブがないスムースタイプを採用しています。

可変ホップダイヤル
エジェクションポート内にドラム式の可変ホップダイヤルを搭載。ダイヤルの可動範囲はかなり広く、細かく調整できそうです。ダイヤルはクリック感ないタイプで、可動はスムーズです。ボルトカバーはロックされるので、ホップの調節がしやすいです。カバーを閉じる時はボルトリリースレバーを押します。

レイルハンドガード
フレームと同じブロンズカラーのミドルサイズM-LOKレイルハンドガードを採用しています。左右基部にはQDスリングアダプターを装備しています。また使用頻度の高い、下面前方にミニレイルが標準装備されています。サイド3ポートのマズルブレーキはスチール製で14mm逆ネジ仕様です。

ガスレギュレーター
電動ガンには必要ないガスレギュレーター、ショートストロークガスピストン式のロッドまでしっかり再現されています。ファンには結構、重要な部分ですよね。

フロントサイト
リアサイト
メタル製の着脱式のフリップアップフロント、リアサイトが標準装備されています。

ストック
AM-ABS009-B
AMOEBA PROのリトラクタブル ストック(AM-ABS009-B)を標準装備です。ストック下半分のみ可動します。ストックポジションは5カ所です。

ストップパイプ

バッテリーはストップパイプ内に収納します。パイプエンドのキャップを外してバッテリーを収納します。ラージT字コネクター仕様です。バッテリーはリポの7.4V専用なので、注意してください。

マガジン
マガジンはPMAGスタイルの樹脂製で重量178g、装弾数は100発のスプリング給弾マガジンです。実銃では1マグ装弾数20発程度ですが、100発であればサバゲーでも十分な装弾数と言えるでしょう。

実射テスト

実射テスト

屋外30m、40mでの実射テストを行いました。

軽く、遊びが少なくストロークも短い電子制御トリガーのキレは抜群です。トリガープルは驚異の120gと軽いので、セミオートでの速射にも追随します。
命中精度も高く、30mならばセミ、フル共に25cmサークルに、40mでもマンターゲット上半身に集弾します。

ただ初速が80m/sちょっとと長物電動ガンとしては低めなので、40mを0.25g弾で撃とうとすると、センターサークルを狙って腰くらいに着弾しました。ホップを最大にすると弾詰まりしたので、注意してください。フルオートも快調で、7.4Vのリポバッテリーを使用して連射サイクルは約14発/秒と一般的です。

また別売りのEFCSコントローラー(品番 AR-EFCS-P-001)で、バースト射撃等の射撃方法の変更が可能です。このARES EFCSコントローラーで射撃モードを「セーフ・セミ・フルオート」「セーフ・セミ・3点バースト」「セーフ・3点バースト・フルオート」「セーフ・セミ・セミ」に設定できます。

ARES EFCSコントローラー

総評

総評

射撃感、初速の安定、グルーピングは素晴らしい結果でした。アウトドアフィールドのサバゲーで十分戦える性能を有していると思います。
ただ計測値からみると安全面から余裕を持たせているのか80m/sちょい超えの初速は少し物足りない気がします。この初速で精度とフラットな弾道のバランス取れた調整がされていると思われますが、個人的には飛距離を伸ばすために、もう少し初速が欲しいところです。このAR308Mなら遠距離狙撃をしたいじゃないですか!

とはいえ、剛性の高さ、工作精度の高さ、アルマイトカラーの美しさ、手にした重量感などもリアルな質感があります。そしてトリガーのキレの良さ、命中精度も素晴らしいと思います。価格がちょっと高めですが、この完成度と電子制御搭載、さらにはハードケース付きならば、所有感を十分満たしてくれる一丁だと思います。

スペック

スペック

全長 730〜800mm
重量 3,100g
バレル長 180mm(インナーバレル長)
装弾数 100発
価格 72,000円(税別)
発売日 2022年2月
動力源 電動ガン、リポバッテリー7.4V
初速 最高:82.54m/s
平均:81.43m/s
最低:80.19m/s
ジュール:0.663J
連射サイクル:833rpm (13.9発/秒)
※東京マルイベアリングバイオBB弾 0.2g使用、ホップアップ適正、屋外10発での測定、気温16度、湿度33%、XCORTECH X3200 Mk3にて測定。

協力:キンワ、東京サバゲパーク

2022/03/01



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